ロッキーオート謹製、1UZ搭載のマッスルカー。

月に一度のイベント用の人もいれば、毎日のように乗っている人もいる。旧車との付き合い方は人それぞれ。だが「壊れるから乗らない」という人も。そこでロッキーオートは心臓部に1UZを選択。そのおかげでロングドライブも可能に。快適に日常で楽しむ──そんなライトニング本誌のコンセプトに即した1台を紹介。

トヨタ製V8を搭載し、ロングドライブも容易に。

フロント15インチ、リア16インチという独特な前後異径セットアップとなっている。ホイールから覗く黄色いキャリパーはS15用を流用

Zと並んでエンジンスワップの事例が多いハコスカだが、ここに紹介するのは、そんなハコスカの中でもかなり変わったエンジンを搭載した個体だ。東京在住の富樫さんが撮影場所に乗ってきたハコスカは、これまで聞いたことのない排気音を奏でる一台だった。多気筒エンジン独特の静かだがどこか野太い連続音が続くエグゾーストノートの正体は、なんとセルシオなどに搭載されていた1UZ型リッターV8ユニットの排気音だ。

プロデュースしたのは、愛知県のロッキーオート。これまで数多くのエンジンスワップ車を世に送り出してきた同社ならではの快適に乗るための一台だ。富樫さんは若い頃からケンメリやサニー、サバンナRX3などに乗ってきた。一時期はサーフィンにハマり、ケンメリのバンで毎週湘南に通っていたこともあるという。

そんな彼が長年のブランクを経て再び国産旧車に乗ることを決めたのは、ロッキーオートの存在が大きかった。仕事で愛知方面に行くことがあり、帰りにフラッと寄ってみた際に、ショールームの中にあったこの現代的にアップデートされたハコスカが目に留まったのだ。

いわゆるR仕様となった外観は極力そのままに、エンジンルームには4リッターのV8を搭載。さらにZ33用の6速マニュアルを組み合わせ、トルクフルなV8エンジンを堪能できる。もちろんオートエアコンやパワステなどの快適装備が備わるのはいうまでもない。’17年にこのハコスカを入手した後にボディを徹底的にポリッシュし、ガラスコーティングも行なう。さらに入手できるエンブレム類はすべて新品に交換してディテールアップに励んだ。

TE37Vを履いていることを除けば、いわゆる普通のR仕様。強大なパワーに対応すべくボディ各部は徹底して補強されているが、それも外観からではわからない

こうしてレストア車両としても超一流の個体となったこのハコスカは、今では毎日通勤で乗り、時間があれば仕事帰りのドライブに行くことも多いという。本当の意味でのデイリードライバーとして活躍しているのだ。

「だってエンジンはノーマルのV8だし、エアコンも効いて普通に乗れるんですよ。ここ最近は通勤に使っているので、文字どおり毎日乗っています。よく仕事帰りに第三京浜から湾岸を回ってドライブするんですが本当に走ってる時が気持ちいいんですよね」

購入から6年が経過した今でも仕事の行き帰りに乗るのが楽しくて仕方ないという富樫さん。特に夜の湾岸を流している時が最高と語る

若い頃に自分のクルマでドライブするワクワク感を富樫さんはこのハコスカに今でも抱き続けている。そんな快適で楽しい旧車ライフ、本当に羨ましい限りではないか。

富樫さんの手元に来てからガラスやバンパー、モール類、ゴム類を新品にするなど、ボディ各部をブラッシュアップ。実はレストアされたR仕様としての完成度も非常に高い
普段乗りを想定しているため、無理なロワードやタイヤセッティングはせず、ごく一般的なホイール&タイヤを履いたハコスカのスタンスを踏襲している

1971 SKYLINE 200 with 1UZ|ロッキーオートの車体を自分好みに仕上げた俺仕様

エンジンルームに収まる1UZ4リッターV8エンジンは280馬力を発生。実は6気筒より2気筒分短いため、重心は後方に移動しており、フロント荷重は軽減されている。

V8エンジンの発生する熱を冷却すべく、電動ファンを2基装着した大型のラジエターを装着。ラジエターとエンジンの間にはまだ余裕があることがわかる。

V型エンジンの搭載を想定していないため、エンジンルームは手の入る隙間もない。マスターシリンダーとインテークパイプのクリアランスもご覧のとおり。

クロームパーツやゴム類など入手できるものは新品に交換。まるで新車のような輝きを放っている。

ホイールはTE37Vで、フロント15 × 6.5J+18、リア16×9.5J-25という組み合わせだ。

見えない部分には徹底して補強が入れられている。ドアシル裏側に追加された補強もそうした見えない強化部分のごく一部。

マフラーはあえて違和感のないようにパイプ径やサイレンサーの形状にもこだわって製作されている。

FD3S用を流用してラック&ピニオン化。このほかにも足回りは各部に手が入れられている。

リアショックはビルシュタインをチョイス。さらにスタビが追加される。

ダッシュにはナビを搭載するほか、純正のクーラー吹き出し口を使ってオートエアコンも完備する。吹き出し口の左側にあるのはデジタル水温計だ。

ドナーから移植したオートエアコンの操作パネルをセンターコンソールにマウント。真夏や雨の日でも快適にドライブが楽しめる。

シートはレカロのLXをダッツンコンペ風に張り替えたものを使用。

トランスミッションはZ33用の6速マニュアル。

小径のダッツンコンペステアリングを装着したダッシュは一見するとノ ーマル然としているが、油圧パワステ化してあり、非常に快適。

トランク内はキルティング生地のマットを敷いている。

マットを外すとガソリンタンクやバッテリー、インジェクション用の燃料ポンプなどが見える。

SPEC
エンジン:1UZ型 排気量:4000cc トランスミッション:6速マニュアル サスペンション:オリジナル車高調 ホイール:RAYS TE37V (F)15×6.5J+18(R)16×9.5J-25 タイヤ:PROXES R1R (F)195/50-15(R)225/50-16

DATA
ロッキーオート
444-0003 愛知県岡崎市小美町字殿街道153
TEL0564-66-5488(商談予約・問い合わせ)
営業時間:10:0019:00

※情報は取材当時のものです。

(出典/別冊Lightning Vol.231VINTAGE AUTO 快適旧車のススメ。」

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