ジーンズで磨いた技を活かした、柏の“リバースウィーブ再生工場”に潜入!

まもなく20周年を迎える柏の有名リペアショップであるジーンズリペアゴエモン。近年、オーダーが増えているのが、ヴィンテージのチャンピオンのリバースウィーブのリペア。ジーンズで培った技術と持ち前のセンスを活かして、見事に蘇らせてくれる。

リバースウィーブのリペア日本一を目指す。

「ジーンズリペアゴエモン」オーナー・矢島太郎さん|独自にデニムのリペアを研究し、2004年にオンラインでリペアショップをオープンし、翌年に千葉県柏市に実店舗を開店。デニムとスウェットを得意とし、奥さんがバブアーなどのクロージングを担当

その腕の高さから全国のヴィンテージフリークより頼りにされている名店である柏のゴエモン。ジーンズと並んで、ここ数年力を入れているのがチャンピオンのリバースウィーブだ。

「相場も一気に上がったこともあり、リバースウィーブのリペア依頼が増えましたね。自身のインスタグラムでリペア方法や仕上がりを公開したのも大きいと思います。

特に多いのが、首元のカットですね。パーカのフードは非常に狭いので、切ってしまう人も多かったようです。一番得意としているのが、定番のグレー。今回はネイビーを使いましたが、グレーの方がよりわからないようにリペアできます。

年代によってグレーの色合いが多少変わりますが、マッチするグレーの糸を持っていて、それを使うと本当にきれいに仕上がります。日本一のリバースウィーブリペアを目指して、フード部分の縫製をオリジナルと同じ仕様にできるミシンを新調したんですよ」

その技術を大公開! これぞプロのなせる業。

これは’90年代のチャンピオンのリバースウィーブのパーカ。クルーネックと比べてパーカは圧倒的に数が少ないが、このように首元が切られているものも意外と多い。ゴエモンのリペアは、できる限りわからないようにしてくれる。3850円〜

リバースウィーブは首元が狭いため、ヴィンテージだと首元が切られている個体がけっこう多い。これはこれで雰囲気があるが、リペアした方が着やすい。

まずはアイロンでロールしているスウェット生地を整えていく。この下準備がかなり大切なので、念入りにしていく。ダメージの確認にもなる。

次に裏から当てる接着芯をダメージ箇所のサイズに合わせて裁断していく。この接着芯はスウェットだけでなく、全般に使えて、販売もしている。

アイロンを使って、接着芯を圧着していく。より強く接着するために、早く冷やす必要があるので、横にある鉄の棒で冷却する作業を行う。

裏から接着した状態。この時の出来栄えが仕上がりのクオリティに直結するので、できる限り丁寧かつ美しい仕上がりを目指すのが鉄則だ。

仕上がりがフラットになるように接着した部分を調整していく。飛び出てしまった糸などは、このタイミングで整えていくのが大切である。

あとは最初に外周を縫ってから、リバースウィーブの生地の方向にステッチを叩いていく。リバースは生地が横使いなので、横に縫っていく。

完成した状態。

フードとリブは取り外して修理!

リバースウィーブのウィークポイントであるのが、皮脂が付きやすいパーカのフード付け根部分と擦れやすいリブだ。これらの箇所は、先程違って、パーツを取り外してから補修するので、時間が掛かるのだ

1980年代のチャンピオンのリバースウィーブ。使用による劣化のため、フードの首元にダメージがあり、リブも一部が破れてしまっている状態。この場合はパーツ毎に解体してリペア。

フード部分を取り外し、裏から接着芯や生地を当てていくのが正攻法。ゴエモンではフード部分をオリジナルと同じ縫製仕様にするためにミシンを新調している。6600円〜

パンクしやすい袖の縫製部分などもリブを取り外してから補修する必要がある。またリブに関しては、再生できる場合もあるが、ダメージが深刻な時は、同色のリブに交換。3850円

ジーンズのリペアも健在!

’70年代のリーの200は、ジーンズでもっとも多い股のダメージがある。ゴエモンでは2パターンのリペアメニューがあり、今回は股の縫製を解かない簡易的なものを選択。6600円(解体込9900円)

今回は股のシームを解かない簡易的なリペアを施してもらったが、十分なクオリティに仕上げてくれた。ジーンズの色落ちに合わせて、糸の方向やカラーを決めるので、ほぼわからない。

【DATA】
ジーンズリペアゴエモン
千葉県柏市千代田1-1-34 小溝第一ビル2階
TEL04-7167-9125
営業/9:00〜19:00(日祝10:00〜18:00)
休み/木曜・第3水曜
https://jeansrepair.ocnk.net

※情報は取材当時のものです。

(出典/「Lightning 2024年2月号 Vol.358」)

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