【新宿・レッドのれん街】ナノユニバース・田中直樹さんが横丁に向かう理由。

感度の高い業界人やクリエイターからいま密かに注目を集める場所、横丁。映える小綺麗で洒落たカフェではなく、なぜ彼らは猥雑な横丁へと足を運ぶのか。新宿・歌舞伎町というディープゾーンの一角にある歌舞伎町レッドのれん街に通うのが「ナノユニバース」PR/マーケティング部長の田中直樹さん。記憶がなくなっても楽しかったと思えるこの横丁での過ごし方を紹介してもらった。

「ナノユニバース」PR/マーケティング部長・田中直樹さん|1979年生まれ、埼玉県出身。2002年にナノ・ユニバースに入社し、「ナノ・ユニバース東京店」の立ち上げに関わる。その後、プレス職を経て、現在はPR・マーケティング部長を務めている

ひとりで行くならやっぱりこういうところですね。

歌舞伎町のディープゾーンに位置するが、明るい雰囲気で安心して飲めるのも魅力。生で食べられるほど新鮮な現地直送の海鮮を使った串揚げが人気メニューだ

ゴジラの咆哮が聞こえてくるシネシティ広場(旧コマ劇場前広場)からほど近い路地。掘っ立て小屋のような飲み屋が並び、昭和の猥雑な新宿の雰囲気を漂わせるこの場所に「歌舞伎町レッドのれん街」はある。

個性豊かな7軒の店舗がひしめいており、ニューハーフが登場するショーパブやカラオケが楽しめるバーも入居するなど、カオスな様相はこれこそ歌舞伎町といったところだ。そんな「歌舞伎町レッドのれん街」を訪ねたのは、ナノ・ユニバースでPR/マーケティング部長を務める田中直樹さん。

「普段はひとりで飲むことは少ないのですが、ひとりで行くならやっぱりこういうところですね」

田中さんが7軒の中から選んだのは、串かつをメインとする「東京串かつ かっちゃん」。店に入ると早速、生ビールを注文。この日はテレビ番組の取材を終えた開放感からか、酒がどんどん進む。

繊細な衣をつけてカリッと揚げた名物の串かつ。オリジナルブレンドのソースや激辛ソース、ポン酢、塩など、調味料も充実しており、飽きずにいろいろな味を楽しめる

「揚げ物が好きなんですけど、なかなか自宅で作るのは難しいじゃないですか。普段、家で食べれないものを食べたいから、こういう店をついつい選んじゃいますね。外でも家でも飲みますし、休肝日も特に設けていないんですが、健康診断の結果はずっとオールA。だからといって健康に気をつけてないわけではないですよ。毎日、体重計に乗って、ちょっと増えていたら食事を調節したりしています。意外にストイックなんです」

そんな話をしながら、運ばれてきた串揚げを早速頰張る。皿に並んでいるのは、エビにイカ、カキ、サーモンに子持ち昆布といった食材を使った串揚げ。お店の人によると、現地直送か豊洲から買い付けた生でも食べられる魚介を串揚げにしているという。繊細な衣と絶妙な揚げ具合の相乗効果で、その味わいはまさに絶品。

「こういう料理が食べられるのが醍醐味ですよね。衣が他とは違います。これは家では絶対にできないなあ」

たとえ記憶がなくなったとしても楽しかったのは確かだと思えるように飲みたいんです。

歌舞伎町レッドのれん街には、マジシャンやバルーンアーティストなど、毎日、様々なパフォーマーがやってきて酒席を盛り上げる。この日は似顔絵を描くイラストレーターが来店。あっという間にそっくりな似顔絵を描き上げた

串かつを堪能していると、少々怪しげな女性が田中さんのもとに近寄ってきた。聞くと、お客さんの似顔絵を描いて回っている流しのイラストレーターなのだという。こんな出会いも横丁ならでは。早速、似顔絵をお願いした田中さん。10分ほどで完成した作品に、〝似てますね!〟とご満悦。

「こういうこと意外なイベントがあるから、横丁は楽しいんですよ」

1杯目のビールを飲み終えると、つづいてはハイボール。

「基本的にミーハーなので、良いと言われている店には行ってみるようにしています。なぜ良いのか知りたいんですよね。でも、なるべく職場に近い店では飲まないようにしています。自分が嫌なのではなくて、自分がいることで人に気を使わせてしまうのが嫌なんです」と田中さん。

串かつ以外のメニューも充実。焼き鳥や鉄板焼など、横丁内の他の店舗から出前を取ることもできるので、バラエティに富んだ料理を味わえる

とはいえ、堅苦しく飲むのは大嫌い。

「せっかくお酒を飲むのなら、たとえ記憶がなくなったとしても、楽しかったのは確かだと思えるように飲みたいんです。お金を使うなら、楽しい経験をして元をとってやりたいっていう考え方ですね()。だから、こういう色んな人と適度な距離感でコミュニケーションを取れる横丁の居酒屋は大好き。これからもずっと通いつづけたいです」

小さな飲み屋が軒を連ねる裏路地の入り口に歌舞伎町レッドのれん街はある。活気があり、明るい雰囲気なので、横丁初心者でも気軽に入ることができるはず

DATA
東京串かつ かっちゃん
東京都新宿区歌舞伎町1-3-7
TEL03-6452-3140
営業/17時~翌5
休み/なし

※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。

(出典/別冊Lightning Vol.209TOKYOノスタルジック横丁」)

この記事を書いた人
モヒカン小川
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モヒカン小川

革ジャンの伝道師

幼少期の革ジャンとの出会いをきっかけにアメカジファッションにハマる。特にレザー、ミリタリーの知識は編集部随一を誇り、革ジャンについては業界でも知られた存在である。トレードマークのモヒカンは、やめ時を見失っているらしい。
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