今回は、編集部の引っ越しで、棚に置いてあった所有している10数足のブーツ達を、東洋大の“山の神”柏原選手のように担いで新オフィス・神楽坂へ大移動させた、革の伝道師・モヒカン小川がお届け!
俺はこのスニーカーで、「革の神」を目指す。
東京箱根間往復大学駅伝競走、通称「箱根駅伝」。この名前を聞くだけで、俺の胸は熱くなる。若者たちが襷をつなぎ、ゴールを目指す姿は、見ているだけで目頭が熱くなってくる。繰り上げスタートの時なんか、涙で画面が見られないほど。久石譲のテーマソングに酔いしれ、先導する白バイ隊の説明にシビれながら、正月を過ごしている。
そんな箱根駅伝に変化が訪れたのは、2019年のこと。多くの選手が厚底スニーカーを導入し、大幅にスピードアップしたのは記憶に新しい。区間賞をとった約70%の選手が、あるメーカーの圧底スニーカーを履いていたという。日頃から肉体を極限まで苛
め抜いているアスリートだからこそ、シューズを変えただけで劇的にタイムが伸びたのだと思われる。
Rolling Dub TrioのBLACK STONE
さて、次は俺の話である。日頃からエンジニアブーツと革ジャンで肉体を苛め抜いている俺だが、この度、高校生以来30年ぶりとなるスニーカーを手に入れた。ローリングダブトリオの手掛けるそのスニーカーは、ホースバットを使ったワイルド仕様。
「ブーツ好きにも納得してもらえるスニーカーを作りたかった」と代表の徳永さんが話すように、堅牢なブーツ作りで定評のあるローダブならではのしっかりした作りとなっている。自称「レザーアスリート」の俺がこのスニーカーに初めて足を入れた時、「あぁ、こういうことか」と思ったね。エンジニアに比べ履きやすく、足が自然と前に行く感じ。なにせ、足首が自由に動くのだ(当たり前か)。
普段、エンジニアでウォーキングをしているのだが、最近はもっぱらこれ。1時間で歩ける距離が格段に伸び、スピードが明らかにアップし、俺だけの「区間賞」に輝いた。この分なら、「革の神」と呼ばれる日も遠くはない。
【問い合わせ】
ザ・ブーツショップ
TEL03-6802-8083
http://www.craftbank.net/
※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。
(出典/「Lightning 2021年7月号 Vol.327」)
Photo/A.Kuwayama 桑山章
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