
反対足にも仕上げ線を引いていくのだが、股下を測り、アウトシームはデニムを半分にたたみ裾を重ね、先ほど引いた位置を確認しながら写す。

先ほど引いた仕上げ線よりも、デニムであれば縫い代を3cmをとりハサミでカットしていく。古着は特に縮みやねじれがあるため、慎重に。

仕上げ線の長さになるように、3cmの縫い代を1.5cmずつの二つ折りに。生地のねじれを再現するため、右手でねじりながら縫っていく。

縫い上がった後に、高温の蒸気アイロンを当てる。コットンの生地は蒸気が当たることで縮みが生まれ、縫った際のねじれがより際立つ。

蒸気を当てた箇所に、ドライヤーで温風を当てていく。乾く過程で黒色の生地が白っぽく変化する。縫い終えた後まで、こだわるのが岩城流だ。

左が今回連載でお直ししたもの、右は裾をねじらずに普通に裾上げをしたもの。差は一目瞭然で、古着好きならば左のお直しをしたいものだ。
(出典/「2nd 2025年6月号 Vol.212」)
Title Logo/Toru Morooka Text/Yu Namatame
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