“ねじり”で表現する職人技の真骨頂。

湘南にある工房で職人が地金から作り上げるアクセサリー「市松」。様々な金属を、木槌や金槌で叩いて整型していく。さらに、叩きながら“鎚目”と呼ばれる独自の模様を打ち込んだり、あえてつやを消してマットな質感にしたりと、その手捌きは職人技の極み。決して他ブランドには真似できない伝統工芸的な美しさが「市松」のアクセサリーには宿っている。
「市松」の創業は1998年。創業時から製作していた[スパイラルバングル]は、当時からいまに至るまで、オーダーがやまない定番作となっている。一方27年の時を経て、ネイティブシリーズとして新たな技法を加えてリリースされたのが[タガネねじりバングル]。“タガネ”と呼ばれる工具を使って地金に溝を打ち、万力で地金を捻ることで、まるで数本の細い地金を“捻り合わせている”かのようなデザインが完成する。
上の写真を見てほしい。[タガネねじりバングル]は、実はシルバー、14金のローズレッド、14金のライムグリーンの3色で構成されている。これは捻る前の地金の状態で、シルバーに2色の14金を溶接しているのだが、金によって融点が違うため、これがまたとてつもない難易度なのである。とにかくこの新作は、神業の集合体に他ならないということだ。
オーダーは「ベルーリア鎌倉」で。
「市松」のオーダーサロンとして、鎌倉・長谷にオープンした「ベルーリア鎌倉」。古民家をリノベーションした空間で、膨大なサンプルのなかから、じっくりとアクセサリーを吟味する時間は体験としても格別だ。
【DATA】
神奈川県鎌倉市長谷2-20-32
TEL0467-22-2566
12:00~18:00 不定休
バングルは実寸1mm単位で計測可。
手首の太さを計測し、1mm単位でオーダーが可能。バングルで、ここまで細かくサイズを指定できることは稀だ。
リングは0号から0.5号刻みでオーダー可能。
実際にサンプルを試着しながら自分に合ったサイズを選ぶことができる。0号から0.5号刻みで、最大30号までオーダー可能。
市松のスペシャリストに教わる新旧バングルの付けこなし。

定番のスパイラルバングルは上品な雰囲気を活かすため合わせは極力シンプルに。
「定番のスパイラルバングルは、新作と比べると、よりシンプル なデザインです。フォーマルなスタイルにも馴染むのでコーディネイトを選ばず老若男女に愛されています。今回は同じく定番で名品の3連リングを合わせて綺麗めなカジュアルをイメージしました」
新作のタガネねじりバングルはカジュアルな表情を活かしてリングとの“重ねづけ”を楽しむ。
「定番同様どんなスタイルにも合わせられるアイテムではあります が、インディアンジュエリーのような表情を持ち合わせているので、 リングを多めにつけてカジュアルに合わせるのが気分です。“大人が 上品に楽しめるネイティブ感のあるジュエリー” ですね」
【DATA】
市松
https://www.instagram.com/ichimatsu_accessory?igsh=MzhpbWczcDdyejN5
ベルーリア
https://www.instagram.com/belluria?igsh=a2Vna2JxaTM2MTdn
(出典/「2nd 2024年12月号 Vol.209」)
Photo/Yuta Okuyama
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