ファッション上級者が教えてくれる、今買えるアメトラ“ウラ”の名品たち。【第2回】

まだまだ世間の認知度は低いけどいいモノ。皆にその良さを知ってほしいモノ。未来の超名品になりうるかもしれないそれらを、「裏名品」と呼びたい。これは、編集部自ら駆け回りファッション上級者たちから聞いた裏名品の報告書だ。

Jプレス オリジナルスのネイビーダブルブレザー 。Jプレス オリジナルス/黒野智也さん

「Jプレス オリジナルス」は、母体の「Jプレス」が培ってきたアイビーのDNAを、モダンに昇華させている稀有なブランド。同ブランドを率いているのが、小誌ではお馴染みの黒野智也さん。

「ニュージーランド産のペピンメリノウールを使っているという点や細かいディテールは、このブレザーが生まれたときから変わっていません。

ただ、最近改めてこのブレザーが『カジュアルとドレス、どちらにも振れる』ということを強く実感するようになりました。いろんなブレザーを見てきましたが、どっちかにしか振れていないブレザーって意外と多いんですよ。

僕らのブレザーは、結婚式にも着て行けるし、逆にデニムやTシャツに合わせても恰好よくなる。手前味噌ですが、ブレザーに対するハードルを下げるのに、ひと役かっているモデルだという自負があります」7万400円(J.プレス&サンズ 青山TEL03-6805-0315)

写真上/黒野さんおすすめのインナーは、「ルミノア」のデッドストック生地を使ったバスクシャツ。フレンチトラッド風味の合わせを好んでいる。写真中/ボタンは「Jプレス」らしいクレスト。写真下/ダブルブレザーと言えばサイドベンツ。いまの気分はシングルよりダブルとのこと。

〆taroの ベースボールキャップ。アーチケリー/清水川栄さん

清水川さんを含む革靴に関わる業界人数名が今年1月にスタートさせた「〆taro」。6パネルのベースボールキャップ型で生地はコットン100%、フロントには「〆」、バックにはブランドコンセプトである「A good ending makes a good beginning」の刺繍が入る。

なんでも靴磨き選手権大会の打ち上げで会話から生まれたブランドなのだそうで、「〆taroの“〆”は飲み会での1本締めから来ています。刺繍は、アメトラの定番であるカレッジロゴではなく、あえて漢字を入れてほかにない雰囲気のキャップを目指しました。道端で外国の方に『それはどこで買えるんだ?』と聞かれたこともあります(笑)。

深すぎず浅すぎずというシルエットにもこだわりました。これを被って革靴を履いたり、革靴を磨いたりしてほしいですね」 4950円(〆たろう https://shimetaro.base.shop/)

写真上/ベースボールキャップと好相性なブレザー。インナーにはロゴTシャツを合わせたカジュアルスタイルもいいですね。足元はもちろん「アーチケリー」の革靴で! 写真下/深すぎず浅すぎずの絶妙なシルエット。

アルバートサーストンの サスペンダー。サンタセッ/大貫達正さん

サスペンダーはハードルが高いイメージだが、トラディショナルという意味においては不可欠なアイテムだ。それを教えてくれたのは大貫達正さん。「『アルバートサーストン』は、王室御用達である英国の老舗ブランドですが、アイビーリーガーたちも愛用していたようです。1940年代ごろまではサスペンダーが主流だったので、アメトラを追求すると辿り着くのは必然。

私はいくつかデニムブランドを手掛けていますが、昔の仕様ではそもそもベルトループはなく、サスペンダーボタンが付いてますしね」参考商品(真下商事 TEL03-6412-7081)

写真上/この日はトップスと色味を合わせているが、小物同士で色合わせしたり差し色に使うことも多いそう。写真中/パンツを直接挟むピンチタイプもあるが、ボタンタイプのほうがクラシック。写真下/生憎の大雨で足元はビーンブーツ

ビリンガムのスタジオ サッチェル。グリニッジ/瀬戸章汰さん

英国ものを主に取り扱う「グリニッジ」の瀬戸さんに聞いたアメトラ裏名品は、英国ブランドの「ビリンガム」。

「イギリスのブランドなのですが、その当時はあまり売れなかったらしいです。でも、ここまで続いた理由があって、それはニューヨークの写真家がバッグを使ってる写真がカメラ雑誌に掲載されて、アメリカのカメラマンの間で流行したからなんです。

その後にイギリスで逆輸入的に人気となり、50年以上続いているんです。そんな背景もありアメトラ的だと思うんですよね」4万9500円(グリニッジ TEL03-5774-1662)

写真上/2年前に新色で登場したネイビーは特にお気に入り。英米ミックススタイルとも好相性! 写真中/取材で訪れた「グリニッジ」にて80年代のアーカイブを発見! 現行品と2ショット。 写真下/.撥水生地なので多少の雨なら問題なし。

ランコートの ペニーローファー。ユーソニアングッズストア/高橋康平さん

「断然革靴派」だという高橋さんの裏名品は、半年前に買った「ランコート」のローファー。「足を包むようについたフルストラップ仕様が気に入っています。『ランコート』といえば、もっとカジュアルなモカシンシューズの方が知られているかも知れませんが、こんな上品な1足も作っているんです。

現代においても手縫いでひとつずつ丁寧に作られている背景も良いんですよね。デニムに合わせるカジュアルなスタイル、ジャケットを羽織ったドレススタイルでも幅広いスタイルに合う優れものです」。9万3500円(ユーソニアングッズストア TEL03-5410-1776)

「フルストラップ仕様で足を包み込んでくれる。ここが良いんですよね!」(テンション高めに)

(出典/「2nd 2024年11月号 Vol.208」)

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