古着屋のスタッフが、いま履きたいデニム6選

これまでヴィンテージからレギュラー古着まで、数々のデニムを目にしてきた目利きたちがこの時代に穿きたいデニムは何なのか。6人の人気ショップスタッフにいま、1番気分なデニムを紹介してもらった。

1.「Style202」店長・山田憲吾さん|「リー」101

西の名門「ピグスティ」にて腕を磨き、2022年に自身のお店をオープン。山田さんがかぶるLAの友人作、ヴィンテージデニムを使ったキャップはスタイル202でも販売中

「リー」を穿くことが多いという山田さん。

「今に始まったことじゃないんですが、若い頃に先輩から『リーの方がかっこいい』と聞いて、染みついちゃったのかも(笑)。他人とは違ったモノが好きでしたし」

最近では60年代の[101Z]をよく穿くそうで、「もともと真っ紺より、味がある表情のいいモノが好きで。最近はリペアも気分なので。それにバイヤー目線からすると[501]はお金を積めば買える可能性が高いけど、[101]はそうもいかない。これほどいい雰囲気の[101]にはなかなか出会えないので、特に気に入っています」

なかなかみられない雰囲気抜群の「リー」の101

2.「Lakewood Clothing」店長・宮地真之祐さん|「リーバイス」

昨年12月、三軒茶屋の三宿交差点近くに古着店「レイクウッド」をオープン。米国の空気感が伝わるを旅するかのような買い付け品は特にアウトドア古着マニアたちに一目置かれている

「真っ白なデニムって、キザっぽくて少し穿くのが恥ずかしいんですよね。」そう話すのは三軒茶屋、三宿交差点近くに古着店を構える宮地さん。ホワイトデニムが気分だけど、穿くのに少し抵抗があったのだが、ペイントが解消してくれたという。

「アメリカのジョシュアツリーというところに、シャーリー・エルフさんというアーティストがいて、その方の絵をプリントしたデニムなんです。ホワイトデニムをキャンバスのようにして、作ってもらっています。白の面積がペイントで埋まるからか、意外なことにこっちの方が穿きやすいんですよね」

シャーリー・エルフのイラストがプリントされた「リーバイス」

3.「古着屋JAM 明治通り店」副店長・宮﨑悠太さん|「サウスポール」

ヴィンテージからレギュラー、トラッドからストリートまでとファッションは雑食性。最近、登山にハマっていることもあり、毎日のスタイリングもアウトドア寄りに

最近趣味が登山だと言う宮﨑さんは普段のスタイリングにも趣味が反映されてきたそう。

「ここ1年くらいなのですが、趣味で登山やハイキングをするようになり、それもあってか毎日のスタイリングにもアウトドアアイテムを取り入れるようになりました。その時に、普通のブルーデニムではつまらないなと思い、いま改めて穿いてみると面白いと感じるストリートな『サウスポール』のデニムを合わせています。パンツの左裾に派手な刺繍がされていたりするのですが、生地と同系色で目立ちすぎないところもいいんですよね」

90年代の空気感漂う「サウスポール」

4.「MONK」スタッフ・飯塚嶺さん|90年代の「コム デ ギャルソン」

1997年、東京都出身。学生時代にはセレクトショップと掛け持ちで「MONK」でアルバイトをしており、その後正社員に。お酒が大好きで休日は部屋の掃除をしつつ昼から呑むのだとか

下北沢の人気古着店で活躍する飯塚さんがアメリカ3大ブランドのデニムを通ってきた後に気分なのが数年前にほぼデッドストックの状態で購入した90年代の「コム デ ギャルソン」。

「シルエットやバックポケットのステッチは『リーバイス』だけど、リベットやサイドの巻き縫いの仕様は『ラングラー』っぽくて。名門ブランドのデニムのディテールをサンプリングしているところが面白いなと思いました。ヴィンテージにはない、どこかモダンな雰囲気のある1本なので、今日のようにヴィンテージのトップスと合わせてギャップを楽しんでいます」

モダンなムードが漂う90年代の「コムデ ギャルソン」

5.「chillrobe」店主・栗山里於さん|「エドウイン」EDSシリーズ

日本の老舗ジーンズブランドにて企画生産を経験した後、昨年念願の古着店を吉祥寺にオープン。ヴィンテージからレギュラーまでトラッドをベースとした良品が揃っている

ブレザーやスイングトップなど、短丈のトラッドなトップスを好む栗山さんがデニムに求めるのはバランスの良さだ。

「ヴィンテージのような激しい色落ちや、細すぎたり太すぎたりといった極端なシルエットはあまり合わない気がしていて。『エドウイン』の国内生産にこだわったEDSシリーズは、セルビッジがあったりと本格的ながらいい意味で普通なのが気に入っています。個人的にアメリカものも大好きですが、今日履いている『オニツカタイガー』のように日本のアイテムも混ぜながらトラッドスタイルを楽しむのが好きなんです」

イチから色落ちを楽しめる「エドウイン」のEDSシリーズ

6.「Rill vintage」オーナー・島倉弘光さん|40年代USネイビー

アメカジショップ「メイン」でディレクターとして主に商品企画・生産を行い、2021年にオンラインショップ「チルローブ」を設立。洋服のメインテナンスの知識も豊富

もともとはヒゲやハチノスなどのハードなアタリも好きだったが、最近はもっぱら縦落ちに惹かれるという島倉さん。特に最近はUSネイビーのライトオンスデニムが気分だといい、「サラッと穿くことができてこれからのシーズンにぴったりですし、ライトオンスは基本的に縦落ちしにくいのですが、これは綺麗に入っています。裾幅が太いので、大きくロールアップして少し短めの丈で穿くのが個人的にはバランスがいいなと思っています。白やネイビーといったマリンを感じるスタイルに合わせたいですね」

縦落ちが美しい40年代のUSネイビー

(出典/「2nd 2024年6月号 Vol.205」)

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