山へ行こうが行くまいが寄って損なしパタゴニア。
長野県・軽井沢。大自然に囲まれ、登山・釣り・スキーなど多様なアウトドアアクティビティを楽しめるこの場所で、国内23店舗目となるパタゴニアの直営店が4月25日にオープンした。軽井沢駅北口徒歩1分に位置し、駅の南口側に広がるアウトレットと合わせてショッピングを楽しめる好立地。
パタゴニアの直営店と言えば、どこにあろうともその地域・コミュニティに根ざしたお店づくりが特徴だが、もちろん軽井沢も例外ではない。店内に足を踏み入れ、その店内ディスプレイに目をやれば、まず飛び込んでくるのが本格的なテクニカルウエア。そう、アウトドアアクティビティを楽しみに訪れる人の多い軽井沢、つまりフィールドに限りなく近いこの店舗だからこそ、テクニカル系の製品が強く前面に打ち出されている。
同ブランドの本格的なテクニカルウエアはプロだって満足させるクオリティで、あくまで本気でアウトドアに取り組む人たちに向けたブランド=パタゴニアだということを実感するが、パタゴニアのゴールはそこではない。コアな人だけではなく、エントリー層、さらには山を降りてタウンユースとしても愛用されることも願っているのだ。
山登りを終えて街に降りてきて、バーで酒を引っ掛けて家に帰るまで、ずっとパタゴニアのウエアを着ている。そんなイメージがパタゴニアが理想とする究極の着地点なのである。
そんな想いはこの軽井沢店からも読み取れる。というのも、テクニカル系ウエアが並ぶ入り口付近を抜けて、店内の奥にまで歩みを進めれば見えてくるのは、フリースやスウェット、Tシャツなどファッションにも落とし込みやすいお馴染みのアイテムたち。しかも、これらは通常のインライン製品ではなくアウトレット製品なので、通常よりも安くそれらを手にいれることができるのだ。
まさに外遊びの玄人からファッション好きまでが満足できる店舗と言える。エントリー層からコアなスポーツ層、パタゴニアがもとから好きな人からそうでない人。軽井沢の大自然のように広い懐で、「パタゴニア軽井沢」は我々の来訪を歓迎してくれるだろう。
軽井沢まで行くべき3つの理由。
アウトドアアクティビティの聖地ではあるものの、なかなか行く機会の少ない軽井沢まで、足を運ぶべき理由がある。
1.店舗づくりがとことん軽井沢仕様。
店内に使われている資材のほぼ100%が、スタッフ自らが足で見つけた長野県産の材料を使用し、国内で組み立てられている。特にレジ周りの内装に注目してほしい。定石どおりにいけば、アウトドアアクティビティの写真を店内に飾っていることがほとんどだが、この店舗に関しては自然の風景を打ち出している。これは材料を探す過程で見た溶岩帯に生茂る森の風景を切り取ったもの。レジ台にあしらわれた岩も、溶岩を使用。地域に根差した店づくりをしたいという想いあってのことだ。
2.本国パタゴニアさながらの“ティンシェッド”を目撃せよ。
もともとパタゴニアは創業者のイヴォン・シュイナードが、廃品を利用し、鍛冶屋として登山用のハードウェアを作り始めたところから始まった。その製作場所が、カリフォルニア州ベンチュラにあるブリキ小屋で、これは「ティンシェッド」と呼ばれている。その小屋をイメージし、トタンなどをわざわざアメリカから取り寄せて作ったのがこのコミュニティスペース。その名もティンシェッド。今後はここでイベントや講演会なども行う予定とのこと。
3.お手頃価格のアイテムが買えるハイブリッドストア!
「ハイブリッドストア」とはパタゴニア独自の考え方で、インラインの製品とアウトレットの製品が同じ店内にて同時に販売されている店舗のこと。時季やタイミングによって両者の割合は変化するが、軽井沢店に関してはオープン時点で、豊富にアイテム&サイズがラインナップされていた。全国各地に点在する直営店のうち、5店舗のみがハイブリッドストアとして運営。
【DATA】
パタゴニア軽井沢
長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢東8-3
TEL0267-41-6681
営業/11:00〜19:00
休み/第3水曜
Photo/Yoshika Amino Text/Shuhei Takano
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