編集部より、夏のオシャレを悩む男たちへ。

夏のオシャレは難しい。身につけるウエアの数が必然的に少なくなるぶん、どうしても装いがシンプルになりがちだ。お洒落上級者だと思われているファッション業界人の面々だって、裏では「着こなし(ファッション性)」と「夏の暑さ(実用性)」との間で常に揺れ動いている。そんな彼らからリアルに2nd編集部が学んだ夏のファッションを楽しむ極意を、かいつまんでここに紹介しようと思う。

1.素材で夏を楽しむ。

「夏と言えば」な素材感を楽しむことは、最も分かりやすいサマースタイルの例であろう。リネン、トロピカルウール、シアサッカー……。これらの素材を使ったアイテムは、夏らしさを存分に味わうことのできるものだ(逆に言えば、冬には身につけることさえ難しい)。また、ほかの素材に比べて実際に涼しいという点で、夏の実用においては確実に優れている(いくらお洒落をしていても、汗ダラダラでは格好がつかない)。原宿の伝説的な名店「原宿キャシディ」の八木沢さんがおすすめする夏素材は「コードレーン」。夏の定番素材、シアサッカーに似た質感でありながら、より軽快で実用的。さらにシアサッカーに比べて人と被らないツウな選択のため、玄人感も演出できる。

2.色・柄で夏を楽しむ。

上級者向けとも言えるかもしれないが、派手な色や柄づかいは夏らしさを演出するうえで欠かせない要素だ。特にトラディショナルなマストアイテムとして、マドラスチェックは外せないだろう。およそ60年前、アイビースタイルが全盛だったころから定番のアイテムとして君臨し続けている。そんなマドラスチェックのアイテムを身につけるだけでも十分夏らしさを演出することは可能だが、ここにさらに派手な色のアイテムを加えるというのが、上級者らしいテクニック。「やりすぎ」にならないコツは様々だが、マドラスの色を拾ってさえいればそう外すことはないはずだ。

3.小物で夏を楽しむ。

装いが軽くなる夏のコーディネイトにおいて、小物は良きバランサーとなる。特に洒落者巧者たちは、「リング」「バングル」「時計」の三種の神器を、見事なバランスで合わせる。合わせ方として、そのどれもに素材の統一感を持たせることは基本的なテクニックとして有効だろう。シルバーならシルバー、ゴールドならゴールドというように、だ。シルバー×ターコイズが印象的なシップスのレジェンド級販売員、雨宮さんの手元からは、もはや百戦錬磨のオーラすら漂う。雨宮さんを含めた業界人の小物づかいからは、学ぶべきことがたくさんありそうだ。

いきなり全部を真似することは難しくとも、これらのポイントひとつを意識するだけでも、そのコーディネイトは変わってくるはず。5月16日発売の「2nd7月号」では、業界人からストリートまで、100人をゆうに越える洒落者たちが登場する。ぜひこの夏のコーディネイトの参考にしていただきたい!

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パピー高野
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パピー高野

断然革靴派

長崎県出身、シティーボーイに憧れ上京。編集部に入ってから服好き精神に火がつき、たまの散財が生きがいに。いろんなスタイルに挑戦したい雑食タイプで、ヨーロッパからアメリカものまで幅広く好む。家の近所にある大盛カレーショップの名を、あだ名として拝借。
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