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【5分で分かる】マイナンバーカードをiPhoneに取り込めたら、何が起こるのか?

  • 2024.06.04

5月30日に、アップルは日本のデジタル庁と協力し、来春の後半(微妙な言い方だが、4〜6月頃?)から、マイナンバーカードをiPhoneのWalletで利用できるように準備をしていると発表した。実現したら、その先には、健康保健証や運転免許証もiPhoneやApple Watchでまかなえる物理カードレス、iPhoneだけを持っていればいい世界が実現しそうなのだが、「何がいいかわからない」「なんとなく不安」という人も多そうなので、メリットと注意点を簡単にまとめておこう。

多くの民間IT企業の人材がデジタル庁を支えている

マイナンバーカードで批判されるポイントのひとつは『国民総背番号制』として批判された管理社会への反発だろう。

しかしながら、ご存じのようにもはや、マイナンバーがあろうがなかろうがデジタルで個人を特定できることは容易になっており、むしろより安全に管理された状態でそれを運用することの方が大切になっている。

現行のマイナンバー制度は完全とは言わないまでも、個人情報の保護やデータの安全性に十分配慮した制度に進化してきている。そして、もはや我々の生活はこれなしでは不便だという状態になってきている。

マイナンバーカードって何?

マイナンバーカードって何?

2023年12月20日

また、「政府に預けるのは思想的に不安」というご意見もあるだろう。今後、たとえば強権的な政治体制が出現した時に、個人の管理システムとして運用されるのではないかということだろうが、それは我々が市民として、投票をもって間違った思想を持った政権が成立しないようにしなければならないということでしかない。

「政府に預けるのは技術的に不安」というご意見もあるだろう。これは私の肌感でしかないのだが、デジタル庁設立直後のドタバタを抜け、現在のデジタル庁には、我々テック系のメディアがこれまで取材でお会いして来たような、民間IT企業の方々が数多く入庁・協力されており、いろいろと仕組みも改善され、技術的にも思想的にもかなり信頼できる組織になってきていると思う。

デジタル庁の入る東京ガーデンテラス紀尾井町。Yahoo! JAPAN東京本社と同じビル。

Xなどでは政府のやることなすことに反発している人も多いが、テック系メディアの情報発信が「デジタル庁は信用できる」という雰囲気に変わりつつあるのも、取材を通じてそういう実情を目にしているからだと思う。

セキュリティの高い本人認証ができればメリットは大きい

さて、以前の記事にも書いたがもう一度復習しておくと、マインナンバーは日本で出生届を出して、住民登録が終わった時点で好むと好まざるとに関わらず割り振られている12ケタの番号だ。

マイナンバーカードは、『オンラインとリアルで本人性を証明するカード』である。

カードには先の12ケタの番号が印刷とデジタルデータで記されている。あと、入っているのは、氏名、住所、生年月日、性別の4情報と、顔写真だけだ。たいしたものは入っていない(笑)

そして、これを『持っている+顔写真が本人である』ことで、本人であることを証明したり、『持っている+暗証番号を知っている』ということで、本人認証したりするわけだ。

しっかり確実な本人認証ができれば、いろいろなメリットがあることは想像に難くないと思う。

たとえば、住民票などの交付もそうだし、口座開設や、住宅ローンの本人確認もマイナンバーがあれば確実……という仕組みを構築できる。転売されないチケット購入や、何かの貸し出し時の本人認証、学生証や、入館証などとしての利用、健康保険証、運転免許証との連携……なども可能になってくる。従来、紙の書類を持ってウロウロしなければならなかった手続きが、マイナンバーカードがあれば一発で完了するというわけだ。

『面倒なお役所の手続き』が便利になる施策

「なんで、何度も面倒な書類を書かなきゃいけないんだ!」という、長年のお役所事務への不満を解決するのがマイナンバーカードだ。

しかし、「お上は信用できない」という昔からの警戒心が、その利用を妨げる。

心配することはない。マイナンバーカードに入ってるのは単なる12ケタの番号だ。

そして、iPhoneにはFace IDや、Touch IDと連動した『セキュアエンブレーブ』という、物理的に他のストレージとは切り離され、iCloudにも保存されず、分解しても中のデータを取り出せない領域があり、そこにマイナンバーカードのデータが書きこまれる。

金銭に関する情報や、個人情報、ヘルスケア情報などが書きこまれているこの領域には、Face ID、Touch ID、パスコード認証をクリアしなければ入れない(だからこそ、iPhoneのパスコードロックは重要)。この領域にはアップルも立ち入れず、アメリカ政府の要望があっても、アップルが情報を公開しない(できない)というのは有名な話だ。

ここに、マイナンバーカードの情報が書きこまれ、Face ID、Touch IDで認証して非接触リーダーにかざすことで、iPhoneはマイナンバーカードとして機能するようになる(場合によっては追加の認証ステップが必要になる場合もある)。

iPhoneがマイナンバーカードの機能を持てば、より便利に

クレジットカードなどと同様に、物理カードを持ち歩くより、セキュリティ度合いが高い。

目視で顔が合っているかどうか確認するより確実な認証方法だし、偽造も困難(ほぼ不可能)になる。

また、万が一落とした場合でも『探す』機能で探せるし、リモートでデータを消去することもできる。

マイナンバーカードは基本的に持ち歩いて活用するものだが、「日々持ち歩くのもちょっと不安」というのもよくわかる。

iPhoneにマイナンバーカードを登録できるなら、カード自体は自宅に置いておいても、iPhoneがその機能を代替してくれるということになるから安心だ。

アメリカ以外では世界初

iPhoneが政府システムとキチンと連携して身分証明証として機能するのは、アメリカ以外では日本が初。アメリカでも4州で利用可能なだけなので、これは日本のデジタル庁の先進的な取り組みだといえる。

iPhoneにマイナンバーカードを登録しても、Suicaのように元のカードが使えなくなるわけではない。しかし、複数のiPhoneに登録はできず、登録できる端末は1台のようだ。

現在、マイナンバーカードは健康保険証と連携でき、将来的には運転免許証の機能を持つということになっているが、健康保険の機能は取り込まれる予定。運転免許証についてはまた公言されていない。しかし、おそらく将来的にはこれらの機能もアップデートにより取り込まれて行くだろう。iPhone一台を持って外出すればOKという時代がより近づくわけだ。

(村上タクタ)

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