メンズ誌編集者の散財ダイアリー「いつ買ったかも忘れた、冬の定番ブーツは往年のレッドウィングのスウェードが昨今の気分」編

ファッションは新品でも古着でも、さらにはアンティークや、その他ちょっと変わった(本人はいたって普通だと思っている)物欲で、おっさんになっても散財が絶えない編集者であるラーメン小池が送る散財日記。ぶらぶらとネタを求めて街をパトロールしながら、行く先々で出会って手に入れたプロダクツを不定期で紹介していく企画がこれ。今回は毎年冬になると履きたくなるブーツを紹介。

手に入れたのはいつかは忘れたけれど、冬になると履きたくなる一足。

散財ダイアリーと銘打って、自分の持ち物を紹介している不定期連載だけど、今回は最近購入したものではなく、ずいぶんと前に買ったアイテムを紹介。

それが泣く子も黙るレッドウィング。レッドウィングといえばもはや説明不要のアメリカを代表するブーツブランドにして、アメリカンスタイルの権化みたいな存在。

アメリカンなブーツが欲しいと思ったら、まずはレッドウィングから吟味していただきたいほど。アメリカ製はもちろんのこと、初めてのブーツにもうれしい価格帯もすばらしいブランドである。

そんな私はかつてのメイド・イン・U.S.A.世代を先輩に持ち、渋カジブームが席巻していたど真ん中の世代。つまりレッドウィングは思春期から知っているブーツなのである。

もちろんそんなレッドウィングは現在のミレニアル世代にも知られた存在だから詳しい説明は省きますけど(笑)。

じつは私はスニーカーを履かない。基本、足元はブーツかレザーシューズというのがいつものスタイルで、やはり冬になると出番が多くなるのがシューズよりもブーツになってくる。

というのもハイトのあるブーツはくるぶしの上までレザーが覆ってくれるので暖かいんだもん。そのなかでもアラフィフになって多用するようになったのがプルオンタイプのモデル。

履くのも脱ぐのも楽だというのがその一番の理由。ファッション業界人の端くれといえども、こればかりは業界人失格の理由で申し訳ない(笑)。

というわけでプルオンタイプのブーツをいろいろ持っている私。カラーもブラック、ブラウン、赤茶、デザインもエンジニアやローパーなど持っているんだけど、ここ最近ヘビーローテーションになるのが、サンドベージュのスウェードを使ったレッドウィングのペコスブーツ。

「懐かしい」と歓喜するおじさん世代もいるかと思うけど、編み上げでもエンジニアでもなく、私はこれが数年前から大のお気に入りに。当然、自身が高校生のころから存在していて、いつかは欲しいと思っていたけれどご縁が無く、そんな思いが1周してふつふつと盛り上がってきたときに古着店で出会ってしまったのだ。

「新品じゃないの?」というのにはわけがある。同じようなモデルを他のブランドで探すとまず見当たらない。さらには本家レッドウィングでも気がつけばこのモデルは絶版で、欲しいと思った数年前の現行品はスウェードの質感が私には良すぎたのだ。

もちろん、素材が良いというのは褒めるべきところなんだけど、私の昔からの勝手なイメージでは、スウェードの毛羽立ちがかなりラフでボサボサとして、ワイルドな印象なのよ。

そんなモデルを探すとなるとレッドウィングでかつ、旧いモデルしかないのであった。どうやらスウェード素材の仕上げ方がある年代から変わっているらしい。

ボサボサのスウェードにあえて汚れも目立つ定番的なサンドベージュカラー、そこにレッドウィングらしいクッション性の高いトラクショントレッドソール(通称白底)。

これぞ往年の渋カジ感。結局いくつになっても根底にあるのはあのときの渋カジなのかしら?

いわゆるスウェードのペコスブーツと呼ばれるタイプでモデルは8168。渋カジ全盛期はエンジニアブーツとともにペコスも定番であった。ずっと欲しいと思っていたけど縁がなく、数年前にその愛が再燃し、古着店で見つけて手に入れた旧モデル
もともと古着で手に入れたのでソールは減り気味で、さらに自分で履いてソールが減ってしまったので、世田谷のBRASS Shoe Repairでヒール部分のみ新品ソールを移植してリペアしている。リアルに最近履きまくっているので経年変化が激しい(笑)
シャフト部分には刺しゅうの羽根タグがタテに縫い付けられた通称「タテ羽タグ」が付いているので1990年代中盤から2000年代初頭のモデルかと。いまや20年以上前のモデルだが、もともと定番的なモデルなので、中古市場や古着店で現在でも見つけることはできる。できれば新品の復刻を願いたい
往年の感じがうれしいのはこのボサボサになってワイルドな毛足のスウェード。近年のレッドウィングのスウェードの表情はスムースでキレイ(良いこと)なので、昔の渋カジ世代にはこのワイルドな表情がたまらないのだ(個人の感想)。良い意味での野暮ったさにアメリカを感じてしまう
ちょっと穿き込んだデニムと合わせるこれまた良いバランスに。ホワイトのソールもカジュアルなイメージにひと役買ってくれるので、ゴリゴリのスタイルを遠慮したい人にもおすすめ。デニムの裾をブーツのシャフトに引っかけて、ブーツを見せて履いてもカッコよろしいと思っているのは私だけだろうか? 最近見かけなくなったブーツなので、他人とカブることもないので、この冬はあえて履きまくっております(笑)
この記事を書いた人
ラーメン小池
この記事を書いた人

ラーメン小池

アメリカンカルチャー仕事人

Lightning編集部、CLUTCH magazine編集部などを渡り歩いて雑誌編集者歴も30年近く。アメリカンカルチャーに精通し、渡米歴は100回以上。とくに旧きよきアメリカ文化が大好物。愛車はアメリカ旧車をこよなく愛し、洋服から雑貨にも食らいつくオールドアメリカンカルチャー評論家。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

夏のアメカジがもっと楽しくなる「HEATH」のオリジナルプリントT !!

  • 2026.06.30

横浜を拠点に“大人のアメカジ”を提案する「ヒース」。セレクトショップでありながらハイクオリティなオリジナルプロダクツに定評があり、遊び心のあるアイテムや限定モデルも多く展開している。その筆頭が7.4オンスの肉厚Tシャツシリーズだろう。 [caption id="" align="alignnone"...

夏の余白に、存在感を。大人メンズの夏スタイルに個性と奥行きを添えてくれるアイテムを紹介!

  • 2026.06.30

シンプルな装いだからこそ、アクセサリーや小物が着こなしの印象を大きく左右する夏。そんな季節にチャコールグリーンが提案するのは、物語とクラフトマンシップを宿した逸品たち。夏のスタイルに個性と奥行きを添えてくれるアイテムを紹介する。 手仕事が生む、本物の存在感 2002年に誕生したアティースは、「REL...

革とデニムの境界線を越える! デニムのように見えるけど実はコレ、革なんです。

  • 2026.07.02

前号でもお伝えしたが、天神ワークスの開発していた新しい革「リジットレザー」が完成し、この度、遂にレザージャケットとなって登場した。まずはこの写真を見てほしい。これは、天神ワークス代表の髙木さんが1カ月着込んだもの。このエイジング、まさにデニムじゃね? でも、レザーらしいエイジングも見え隠れする、唯一...

「ファーストアローズ」創業30周年記念! 「JELADO」「RE-BUILT」とのコラボによる銀で彩った、贅沢なデニム。

  • 2026.06.29

日本屈指のシルバーアクセサリーブランド「ファーストアローズ」が創業30周年を記念して、これまでの集大成かつファンへの感謝の気持ちを込めて、「JELADO」と「RE-BUILT」とコラボしたスペシャルなデニムを制作。限定100本。節目の年に相応しいこだわりに満ちたデニムの詳細を大解剖! First A...

Pick Up おすすめ記事

夏のアメカジがもっと楽しくなる「HEATH」のオリジナルプリントT !!

  • 2026.06.30

横浜を拠点に“大人のアメカジ”を提案する「ヒース」。セレクトショップでありながらハイクオリティなオリジナルプロダクツに定評があり、遊び心のあるアイテムや限定モデルも多く展開している。その筆頭が7.4オンスの肉厚Tシャツシリーズだろう。 [caption id="" align="alignnone"...

「ファーストアローズ」創業30周年記念! 「JELADO」「RE-BUILT」とのコラボによる銀で彩った、贅沢なデニム。

  • 2026.06.29

日本屈指のシルバーアクセサリーブランド「ファーストアローズ」が創業30周年を記念して、これまでの集大成かつファンへの感謝の気持ちを込めて、「JELADO」と「RE-BUILT」とコラボしたスペシャルなデニムを制作。限定100本。節目の年に相応しいこだわりに満ちたデニムの詳細を大解剖! First A...

初夏は、泥と大戦で。「STUDIO D’ARTISAN」2026SSの新作を紹介!

  • 2026.07.03

選ぶのは「泥染の開襟シャツ」か、「大戦モデル」か──。この初夏、気になるのは対照的な表情を持つ二つの新作だ。そのどちらにもステュディオ・ダ・ルチザンならではの、丁寧な作りと遊び心が息づいている。 奄美大島の伝統技法が生む、泥染ならではの深い表情に注目 奄美大島に古くから伝わる泥染は、テーチ木(シャリ...

上品に纏うちょうどいい季節。大人の夏にちょうどいい「ORGUEIL」のシャツ

  • 2026.06.30

気温の上昇とともに、装いは軽く簡素になる。だからこそ求めたいのは、肩肘張らない大人の品格だ。クラシックをモダンに再構築したORGUEILのシャツが、大人の夏にちょうどいい存在感を放ってくれるはずだ。 Shawl Collar Denim Work Shirt 1930 年代に現存したアメリカンワーク...

時とエイジングを刻む。VAGUE WATCH&Co. × CONSIGLIERE THE 1ST SPECIAL WATCH

  • 2026.07.02

時計は時間を刻むもの。本来の目的はそれで十分だが、「エイジングするものに囲まれて暮らしたい」という自称革ジャンの伝道師・モヒカン小川はベルトにもこだわる。そんな彼が愛用するヴァーグウォッチとシルバージュエリーブランド「コンシリエーレ」のコラボウォッチには毎日身につけた分のエイジングが刻まれている。 ...