【東京クラフトビール図鑑】イギリスの伝統的なビールを浅草で作る「浅草ビール工房」(浅草)

クラフトビールにもアメリカスタイルやドイツスタイル、ベルギースタイルなどさまざまあるが、外国人観光客でにぎわう浅草にあるブリューパブ、「浅草ビール工房」でいただけるのはクラシカルなブリティッシュスタイルのビール。原料もなるべくイギリス産を使うなど、こだわりのビールはイギリスのビール好きも納得する味わいだ。

イギリスを思わせる店内でいただく、ブリティッシュスタイルのビール。

観光客で連日賑わう浅草寺と、調理器具や食品サンプルなどの問屋が集まるかっぱ橋道具街の中間にあるブリューパブ「浅草ビール工房」。

ここは、イギリス人の前オーナーが、日本にイギリスのビールがあまり流通していないことから、ブリュワリーが併設したブリティッシュパブを、2013年12月に「カンピオンエール」という名前でオープンした。そして、2019年5月に現在の浅草ビール工房と店名を変更したが、ブリティッシュスタイルのクラフトビールは変わらずに作り続けている人気の店だ。

醸造中のタンク。1週間ほどでタップに繋がったタンクが消費され、新しく入れ替わる。オリジナルのクラフトビールを常時4から5種類用意

入店してすぐ左に醸造所が見える。300ℓのタンクが5つ備わり、ビターやポーターなど、イギリスの伝統的なビアスタイルを中心に醸造している。訪日したイギリス人も納得して飲み干すほど、現地の味と遜色ない仕上がり。完成したビールはケグに詰めず、タンクから直接サービングしているのがこのブリュワリーの特徴のひとつ。そうすることによって品質の劣化を防ぎ、新鮮なビールを飲むことができるのだ。

他にもこだわりがたくさんある。例えば、ホップをはじめとした原料は、できる限りイギリスのものを使っていて、モノによっては直接輸入していたこともあるそうだ。

壁には、使用している麦芽が飾られている。上から順に、ベースモルト・カラメルモルト・チョコレートモルト。他のディスプレイも注視したい

今度の休日は、浅草という日本情緒あふれる街で、イギリスの伝統的なビールを飲むという、和洋折衷の過ごし方はいかがだろうか?

2階にはテーブルが35席。壁に飾られたポスターや随所で目を惹くユニオンジャックなど、細かい部分にもこだわる。イギリスに行ったことがあるなら、その時を思い出すはず
客席に使っているテーブルや椅子は、イギリスから輸入したものを使用する。中には歴史を感じさせるアンティークのものも混ざっているらしい

「ASAKUSA BEER KOUBOU」で飲みたいビールとフード。

ビター

イギリスの伝統的なペールエール。モルトの風味とホップの苦味やアロマを感じる定番。種類に迷ったなら、まずはこちらからどうぞ。

ポーター

ロンドンで生まれた黒エール。ビターなチョコレートのように、ほのかに感じる苦味と甘みが特徴で、バランスよく仕上げられている。

マイルドエール

ビターと並んでイギリスを代表する伝統的なエール。柔らかい麦芽の風味が際立ち、アルコール度数3.4%と低めに設定。

イングリッシュソーセージ&マッシュポテト

食事もブリティッシュパブでよく見かけるものが揃う。こちらのソーセージはローズマリーを配合した。

【DATA】
浅草ビール工房
東京都台東区西浅草2-2-2
TEL03-6231-6554
営業/17:00~22:30(火〜金曜 )、12:00~21:30(土日曜)
休み/月曜
https://www.beerkobo.com/

※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。

(出典/「Lightning2019年8月号増刊 東京クラフトビール」)

この記事を書いた人
Lightning 編集部
この記事を書いた人

Lightning 編集部

アメリカンカルチャーマガジン

ファッション、クルマ、遊びなど、こだわる大人たちに向けたアメリカンカルチャーマガジン。縦横無尽なアンテナでピックアップしたスタイルを、遊び心あるページでお届けする。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

「BEORMA」140年の伝統を受け継ぐ、英国屈指のレザークラフト

  • 2026.10.21

英国トラッドを語るうえで欠かすことのできない存在がレザークラフトだ。140年の歴史とクラフトマンシップを受け継ぎ、現代のスタイルにも馴染む唯一無二のプロダクトを生み出す〈べオーマ〉は、その筆頭となりうる存在だ。 熟練職人の魂宿る伝統のレザークラフト 英国中部の小さな町・ウォルソール。革加工・馬具産業...

遊び心とヘビーデューティ! 「ジムマスター」のアウトドア&ミリタリー

  • 2026.10.18

ほどよく力の抜けたカジュアルウエアを展開するカナダ生まれの「ジムマスター」。その真骨頂は、実は骨太なアウトドア&ミリタリーにある。ヘビーデューティな機能美を日常着へと昇華させる秘訣は、「ジムマスター」らしいほんのすこしの遊び心! カラフルな配色の裏に確かな実用性あり! 【右】主役は厚手のボアジャケッ...

世界最高峰のニットメーカー「JOHN SMEDLEY」が編むもの。

  • 2026.10.20

イングランド中部、リーミルズの自社工場で240年以上前からニットウエアを作り続ける〈ジョン スメドレー〉。1784年に創業した同ブランドが編んできた歴史と伝統が息づく場所で彼らが編むものとは。 240年の伝統と魂が息づくファクトリー 英国のトラッドブランドとして群を抜く歴史を持つのが〈ジョン スメド...

気鋭のアイウエアブランド「CUBITTS」が描く、クラシックとモダンの共鳴

  • 2026.10.19

18世紀から20世紀にかけて眼鏡産業の世界的な中心地であったものの戦後、衰退の一途を辿ったロンドン。この地で2013年に創業した「キュービッツ」は当時を彷彿とさせるクラシックスタイルをモダンに昇華させた独自の世界観を築く気鋭のブランドだ。 伝統と現代とを繋ぐアイウエアの研究所 「キュービッツ」は伝統...

Pick Up おすすめ記事

ヒートツイードとは? 軽くて薄くて暖かい、英国派に捧ぐ革命ツイード

  • 2026.10.26

〈トラディショナル ウェザーウェア〉が誇る人気シリーズ、ヒートツイード。英国ツイードのオーセンティックな雰囲気はそのままに、驚くほど軽く、保温性の高いオリジナル生地。一度味わうとやみつき間違いなし! 英国らしくも、軽くて暖かなツイード生地は現代的ヘビーデューティ素材の最適解である。 【コート】ブラン...

原毛から生地まで。一貫生産を守る英国生地の名門「ムーン」とは?

  • 2026.10.19

服を突き詰めていくと辿り着くのが生地。トラッド好きなら一度は耳にしたことがあるであろう英国の名門が「ムーン」だ。羊毛から紡績、染色、織布を一貫して行う英国最後の生地メーカーが誇る伝統のモノづくりに迫る。(写真は、生地の製造において重要な“織り”の工程。タテ糸とヨコ糸をゆっくりと交差させ、チェック柄が...

気鋭のアイウエアブランド「CUBITTS」が描く、クラシックとモダンの共鳴

  • 2026.10.19

18世紀から20世紀にかけて眼鏡産業の世界的な中心地であったものの戦後、衰退の一途を辿ったロンドン。この地で2013年に創業した「キュービッツ」は当時を彷彿とさせるクラシックスタイルをモダンに昇華させた独自の世界観を築く気鋭のブランドだ。 伝統と現代とを繋ぐアイウエアの研究所 「キュービッツ」は伝統...

「BEORMA」140年の伝統を受け継ぐ、英国屈指のレザークラフト

  • 2026.10.21

英国トラッドを語るうえで欠かすことのできない存在がレザークラフトだ。140年の歴史とクラフトマンシップを受け継ぎ、現代のスタイルにも馴染む唯一無二のプロダクトを生み出す〈べオーマ〉は、その筆頭となりうる存在だ。 熟練職人の魂宿る伝統のレザークラフト 英国中部の小さな町・ウォルソール。革加工・馬具産業...

HISTORY OF B.V.D. 着心地を追求した150年

  • 2026.10.20

1876年、ニューヨークで誕生したB.V.D.。風を通すゆったりとした肌着から、水着、街や休日を彩るシャツまで。その歩みを貫くのは、日々を心地よく過ごすための工夫だ。時代ごとの広告や製品を手がかりに、着心地を追求してきた150年をたどる。 HISTORY OF B.V.D. 1876年 ニューヨーク...