日本では作れないコルクをリサイクル。
ワインボトルの栓として広く使われているコルク。栓を抜いてしまったら、そのままゴミ箱行きになる使い捨て素材だが、もっとポジティブな取り組みができないかと立ち上がったのが、TOKYO CORK PROJECTだ。
「コルクって、積み木とか昔からなじみのあった素材だったんです。だから廃棄コルクを生かすことができないかと思ったんです」
と話すのは代表の北村さん。天然素材であるコルクは日本での生産はできず、海外からの輸入に頼っている。日本で飲まれているワインは年間4億5000本ほどで、使われているコルクは700~800t。日本が輸入しているコルクの原料とほぼ同じ量なのだという。であるならば、再生したコルクを日本製とすることを考えた。飲食店にコルクの専用ボックスを設置し、ワインを飲んだあとはこの中にコルク栓を入れてもらう。
現在では全国600~650ものパートナーがプロジェクトに賛同しているそうだ。現在はコルクの機能特性を生かし、全国の職人さんとのコラボでプロダクツを企画。
「再生コルクが持つ未来性をもっとプレゼンテーションしていくのが我々の役割だと思っています」
全国の職人とのコラボレーションで新たなデザインを生み出す。
デニムの端布と組み合わせる。
BUDDY BEDは老舗枕メーカー「KITAMURA MAKURA」がペットのくつろぎを追求して製作。パッチワークカバーはリメイクデニムを手がけるOVERDESIGNのデザイナーによるハンドメイド。明るめと濃いめの2色ある。
再生陶器と組み合わせる。
BUDDY BOWLの陶器モデルは、天草にある創設96年の歴史を持つ畑萬陶苑によるもの。陶土から取り除かれ産業廃棄物として処理される珪土をリサイクルし、再生陶器として活用しているのだ。真っ白で美しい陶器がここで生まれ変わる。
【DATA】
TOKYO CORK PROJECT
TEL03-6447-1596
https://tokyocorkproject.jp
※情報は取材当時のものです。
(出典/「Lightning2023年1月号 Vol.345」)
Text/M.Matsumoto 松本めぐみ Photo/S.Kai 甲斐俊一郎
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