【教えてくれるのは…】木工アーティスト・村山じゅんさん
プロならではのテクニックやアイデアを編集・めぐミルクに伝授する。http://jmsurf.com
キッチンペーパー付きスパイスラックを作る。
ポイントはここ!
① 木栓を付けてつなぎ目を隠す。
② キッチンペーパーを設置できるようにする。
③ 木中段は斜めに設置して取り出しやすくする。
④ エイジング加工で風合いを出す。
まず設計図をつくろう。本体は1枚の木材をパーツごとにカットするので、サイズ感と用意するパーツはこの図面を参考に!
準備するものをご紹介。
材料
本体に使うパイン木材(1×6)とキッチンペーパーをを通す16㎜の木の丸棒、ストッパーにする5㎜銅棒、8㎜の木栓を使用する。
工具
電動・インパクトドライバー、丸鋸と角度定規、丸鋸ガイド、金鋸、ノコギリ、ノギス、指矩(さしがね)を使用。
塗料とオイル
塗料やオイルは好みの色のものを用意しよう。今回使うのは、バターミルクペイントとワトコオイル。
キズを付ける道具
エイジング加工をするときに使う。ヤスリやキリ、金槌などキズが付きやすいものなら何でもOK
早速やってみよう。
1.木材をパーツごとにカットする。
1×6材をそれぞれのパーツにカットして分ける。一気にきれいに切れるので丸鋸を使うと効率がいい。持っていない場合は、ノコギリでもOKだ。
1×6材の幅よりも狭いパーツを切る際は丸鋸用の角度定規と丸鋸ガイドを使用。
上の幅の狭いパーツは縦に板を切る。天地側面に加えて中段の木材が用意できた。中段は斜めに設置するのでストッパーになる角材も同じようにカット。
2.銅棒をカットする。
下段のフロントにストッパー用の銅棒を設置するので、金鋸を使って長さ250㎜にカットする。これが根気のいる作業になるので、めげずに頑張ろう。
3.丸棒をカットする。
キッチンペーパーを通すための丸棒をカットする。常に取り外しができるよう、本体の幅よりも左右が飛び出るくらいの長さ(310㎜)にするのがポイント。
4.銅棒と丸棒を差し込む穴を開ける。
銅棒を設置するところ(下から5㎝、側面から1㎝)に穴を開けるため、指矩を使って印をつけ、5㎜のドリルビットの先端に深さの目印をつける。
穴が空いたら銅棒を差し込んでみてちゃんと入るか確認をしよう。もし入らなかったら、もう一度電動ドリルで調整してみる。
キッチンペーバーの丸棒を差し込む穴を開ける。上7㎝、左7㎝に印をつけ、8㎜のドリルビットで表と裏の両面から穴を開けるとバリが出ない。
5.中段を作る。
中段にストッパーになる角材を取り付ける。まずビスを打ちたい部分にドリルビットで軽く穴を開け、その穴にビスを打つと仕上がりがきれい。
6.皿の形をした穴を開ける。
ビスの頭が皿の形になっているので、きれいに留めるために皿穴ドリルを使って皿の形の穴を開ける。その後ビスを打つ。
7.エイジング加工をする。
木材すべてにヤスリや釘などを使ってキズをつけエイジング加工をする。特に角を丸くすると古材感が出る。好みの色のワトコオイルやペイントを塗る。
8.組み立てる。
それぞれのパーツを組み立てる。木栓をつける箇所はすでに穴が開いているのでそのままビスを打つ。ないところはビス用の穴を開けてからビスを打つ。
9.木栓を付ける。
木栓用の穴に木工用ボンドを少し入れ、木栓の棒を止まるまで差し込む。ノコギリで写真のようにカットして、本体と同じ色のペイントで木栓を隠す。
10.丸棒を差し込んで完成。
最後にキッチンペーパー用の丸棒を差し込んだら完成だ。一番難しかったのは丸鋸の使い方。特に縦にカットする際の工具の使い方はとても勉強になった。
◆
バラバラになりがちはスパイス類をすっきりとまとめるだけでなく、キッチンペーパーホルダー付きで使い勝手もかなりいいスパイスラック。キッチンのインテリアに合わせて色を変えたりアレンジしてもよさそうだ。
(出典/「Ligthning 2021年11月号 Vol.331」)
Text/M.Matsumoto 松本めぐみ Photo/A.Kuwayama 桑山章
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