ステッチワークと1枚革で使う人の個性が浮き彫りに。
2006年にブランド設立後、手掛けた鞄は、メディスンバッグやボディバッグ、そしてサドルバッグなど、バイクライディング時に使う鞄を製作しはじめたのがTenjin Worksの鞄の歴史。
現在、細かく数えれば、20型以上の鞄がラインナップする。バッグに求めるもの。それは「機能性」と髙木氏が言うようにTenjin Worksのバッグはデイリーに使いやすいサイズや華美なディテールを排除したシンプルなデザインがほどんど。
「極力縫い目を見せず1枚革とステッチワークというコンビは常に意識しています。そのためには革の良し悪しが関係するのですが、いわばコバ磨きをはじめとする革の下処理は、職人の見せ場でもありますからね。どれだけ時間をかけて革を美しく見せるか。銀面も細かく、床面も滑らか。革が馴染んでからその違いがわかるんです。
床面やコバがボサボサしないのは革の質もありますが、革の処理にかけた時間に比例します。革を磨き込まないと1枚革だから隠しようがないですからね。その分、使っていくうちに美しいエイジングに育った革を見ると自然と愛着が湧く。これからも自分で愛せる鞄を作り続けていきたいですね」
【高木さんの愛用バッグ】C’MAN BRIEFCASE
総手縫いでつくられたブリーフケース。 ショルダーバッグとしても2ウェイで使用可能。 マテリアルは張りとコシのあるオリジナルヘビータンニングレザーを1枚革で贅沢に使用する。96,800円
髙木氏自ら3年ほど使用したブリーフケース。Tenjin Worksの本質であるオールハンドソーンと良質な革だからこそ銀面も床面美しい1枚革の雰囲気を大切にしたシンプルなデザイン。マテリアルは、3㎜のサドルレザーを使用し、彼自身、デイリーユースだけでなく商談の際などオンオフ限らず愛用している。
【DATA】
Tenjin Works
Tel.03-3870-8658
https://tenjinworks.com
※情報は取材当時のものです。
(出典/「CLUTCH2024年2月号 Vol.94」)
Photo by Masahiko Watanabe 渡辺昌彦 Text by Tamaki Itakura 板倉環
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