2ページ目 - 古着好きのなかで密かな話題に! アウトドアカルチャーの保管庫「ORA」へ本邦初潜入!

ORAに保管された超希少アーカイブからほんの一部ですが紹介!

ユタ州に存在した「ORA」には数日では見切れない量のカタログが保管されている。そんな中から、特に希少で、面白いカタログを厳選。ほんの一部しか載っていないが、「ORA」で感じた感動をお裾分けです。

L.L.Bean(エル・エル・ビーン)

「ORA」に収蔵されていた「エル・エル・ビーン」のカタログのなかでも、最高に格好良かった1926年と1928年のカタログをピックアップ。1928年の「ビーンブーツ」のページを見ていく。この当時、モデル名は[メイン・ハンティング・シュー]。ブーツの高さも7段階選べた。カタログ中央左あたりの赤枠の中に「注文受付後から36時間以内に出荷がします」と記載があり、現代で考えるとカスタムオーダーの靴が1週間以内に届くなんて驚きだ

作られたのは今から約100年前。

水色の表紙のカタログは1922年と、創業から10年目のカタログ。「エル・エル・ビーン」のカタログといえば動物や景色のイラストが描かれているが、まだそのカタログに変更される前の希少な一冊だ。中にはブランドを支えた名作「ビーンブーツ」をはじめハンティングジャケットやパンツなど、幅広いアイテムが載っている。

Eddie Bauer(エディー・バウアー)

弊誌でも特集を組んだことのある「エディー・バウアー」のカタログももちろん保管されていた。 1940年代のカタログにはアイテムの他に、ブランド愛好者の声、現代で言うとレビューが掲載されている。インターネットがない時代、人から人への口コミによって売れるものが変わっていた時代。それは現代でも変わらないが、こういったカスタマーの声は本当に貴重だったのだとブランド側が思っていたことが伝わるページだ。

Woolrich(ウールリッチ)

1980年に発行された150周年記念のカタログと小売店向けの販売プログラム。古着市場でもかなりの種類と量のアイテムが見つかるのだが、その理由はカタログを見れば一目瞭然。メンズ向けのフランネルシャツだけで14種類、ウィメンズが12種類と他のブランドに比べてもアイテム数が多い。この1ページだけでもその巨大さが垣間見える。

左/1980年代は名著『オフィシャルプレッピーハンドブック』がアメリカでベストセラーとなり、プレッピースタイルが流行。そんなタイミングで出ていたカタログの表紙はかなりプレッピーなスタイリングをしたモデルカットが採用されている。そのなかでも特にプレッピーを感じた1984年、85年をピックアップ!

(出典/「2nd 2025年5月号 Vol.211」)

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なまため
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なまため

I LOVE クラシックアウトドア

1996年生まれ、編集部に入る前は植木屋という異色の経歴を持ち、小さめの重機なら運転可。植物を学ぶために上京したはずが、田舎には無かった古着にハマる。アメカジ、トラッド様々なスタイルを経てアウトドア古着に落ち着いた。腰痛持ちということもあり革靴は苦手、持っている靴の9割がスニーカーという断然スニーカー派。
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