いま、みんなが気になっているカラーレンズとは? 濃度の違いも解説

起源を辿れば、太陽光の眩しさを遮断するという目的で生まれたサングラスですが、いまではファッションアイテムとして当たり前のものになっています。だからこそ、「太陽の眩しさを遮断する」とは到底思えない薄い色味のレンズが、いまこうして流行っているのです。それは色の濃いサングラスに対して、カラーレンズと呼ばれています。これはメガネ店の方々に聞いたことですが、「濃度50%以上をサングラス、50%以下をカラーレンズと呼んでいる」というなんとなくの線引きもあるようです。この記事では、カラーレンズのことを少しだけ掘り下げていきます。

カラーレンズを知るとファッションがもっと楽しくなる。

コロナ禍によってマスク着用が義務付けられ、目元が見えなくなるほどの暗い色のレンズは避けられるようになりました。口も目元も隠れていては、まるで不審者に見えてしまうからです。そこで、人々は目元が見えるくらい薄い濃度のレンズを好むようになりました。さらに、ひとたびマスク着用の義務から解放されると、濃度の薄さはそのままに求められる色のバリエーションが一気に増えたのです。ブルーはもちろん、これまではあまり需要のなかったパープル、イエロー、ピンクなど。夏らしさも演出できるこれらのカラーレンズは、これからの季節にぴったりですよね。

では、なぜカラーレンズはファッションアイテムとしてここまでの人気を獲得するに至ったのでしょう。これもいくつかのメガネ店から得た情報ですが、例えばTシャツ・短パンなどのシンプルな装いを一気にお洒落っぽく見せてくれるからではないか、とのことでした。場合によっては手抜きとすら思われそうなコーディネイトでも、「メガネを主役にするために、あえてそうしている」感じが演出できると言うと言い過ぎでしょうか。確かにカラーレンズをかけていればそれだけで、お洒落に感心がある人に見えます。だからこそファッションの秘密道具的にブレイクしたのではないかと思います。

実はカラーレンズのシェアの7~8割はグレーとブラウンのカラーが占めているといいます。矛盾するようですが、いくら求められる色のバリエーションが最近になって増えたとはいえ、やはり昔から人気のあるこれらの定番カラーが2強のようです。しかし、それを逆手にとれば、ファッションの秘密道具の効能が、まだ世間に十分に行き渡っていないとも言えます。だからこそ、これからカラーレンズに挑戦する方は、あえてブルーやイエロー、パープルなど、少し華やかな色味に挑戦してみるのがいいと思います。季節感(=夏)に合ったアイテムを身につけている、というのもお洒落を楽しむうえでは外せないポイントです。さて、次はみなさんが気になっている濃度について見ていきましょう。

ファッション感度が高い人に人気の濃度は1525%!

カラーレンズについてみなさんが気になっているのは、どうやら濃度ごとによる見え方の違いのようです。豆知識にはなってしまいますが、レンズメーカーやメガネ店では、濃度ではなく「透過率」という言われ方をしています。これは濃度とは逆の考え方で、どのくらいそのレンズが透けるかを表した数値なんですね。つまり透過率が75%の場合は、おおよその濃度は25%になるということです。お店で「濃度25%のメガネを探しています」ではなく、「透過率75%のメガネを探しています」と言ったら、通ぶれるかもしれませんし、ちょっと通っぽすぎて煙たがられるかもしれません(笑)。さて、余談はここまでにして、濃度によって見え方がどう変わるか、についてです。ただし、これははっきり「濃度〇〇だからこうだ」とは断言できません。レンズを入れるフレームや、そのカラーレンズがどんなメーカーのどんな品番かによって結構変わってきます。参考までに実際の着用写真で見比べてみましょう。

イエロー 濃度18%

狙撃やハンティングで使われることも多いイエローは、スポーティな印象が生まれます。こちらは「カトハチ」というレンズメーカーの〈マスタードイエロー〉というレンズ。濃度18%ですが、黄色味がしっかりと出ている印象です。このようにイエローは、濃度が低くてもイエローっぽさが強く感じられるカラーです。どうせ「カラーレンズ」を身につけるなら、しっかり色味が分かったほうがいい、という人におすすめです。

イエロー 濃度50%

こちらは濃度50%のイエロー。大阪・岸和田にある「グラッシュビーム」というお店のオリジナルカラーです。分かりやすく黄色味が強くなった印象ではありますが、同じ濃度50%のイエローレンズと比べるとやや薄いイエローで、かなりかけやすい印象です。

パープル 濃度22%

続いて、色味が変わってパープルです。カラーレンズのなかではどちらかと言えば攻めた色。「周りと同じ色は嫌だ!」という人におすすめです。そんなパープルでも、濃度22%程度であれば、違和感なくすんなりかけられることが分かると思います。こちらは「カトハチ」製のレンズになります。

パープル 濃度50%

一気に濃度が上がり、パープルの50%。あと一段濃くなれば、目元が見えなくなるのではないかというぐらいの濃度です。〈ジュリアスタートオプティカル〉などのブランドを展開する「ザ・ライト」がオリジナルで作ったレンズ。カラーレンズとは言え、やはりサングラスとしての側面も欲しいという方にとってはうってつけです。

グリーン 濃度29%

最後にグリーンですが、実はトラッドスタイル好きからの人気が最も高いカラー。その理由は、「一番肌馴染みがいいから」。上品で大人っぽいトラッドスタイルには、決して派手すぎることもなく、ややニュアンスをつけてくれる程度のグリーンが人気のようです。写真を見ても分かるとおり、濃度29%でも卑しい印象がありません。

こちらは「カトハチ」のミントグリーンというカラーになります。また、グリーンは着用者目線から見ても、青や赤などの眩しく感じやすい色味を抑えてくれる色なので、サングラス的な効果も感じやすい。そういった意味で初心者にもおすすめのカラーです。

さて、いかがでしたでしょうか。これだけでもかなりカラーレンズの全容が掴めてきたのではないかと思いますが、レンズの濃度やカラーのことをもっと知りたいという方はぜひ『2nd 9/10月号 vol.207』をチェックしてみてください。ファッション誌でここまで、レンズのことを深掘りしている雑誌はそうありません。充実した内容、永久保存版の一冊です!

この記事を書いた人
パピー高野
この記事を書いた人

パピー高野

断然革靴派

長崎県出身、シティーボーイに憧れ上京。編集部に入ってから服好き精神に火がつき、たまの散財が生きがいに。いろんなスタイルに挑戦したい雑食タイプで、ヨーロッパからアメリカものまで幅広く好む。家の近所にある大盛カレーショップの名を、あだ名として拝借。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

トラッドの相棒にドゥニームのジーンズを! ウエアハウスが1988年のクラボウデニムを再現

  • 2026.09.17

1980〜90年代に日本のセルビッジジーンズの先駆けとして一世を風靡したデニムブランド「ドゥニーム」。同ブランドの創業当時のレシピをもとに、再始動を手掛けたのが「ウエアハウス」だ。彼らの徹底的な研究・解析によって生み出された至極の1本は、まさにオーセンティックそのもの。そして、本当の意味での“良い色...

Why Banana Republic? 2nd編集部イチ押し「バナナ・リパブリック」アイテムと、ブランドの魅力を徹底解説

  • 2026.09.16

1978年にアメリカ・カリフォルニア州で創業したバナナ・リパブリック。クラシックとモダンが共存する唯一無二のスタイルや歴史を紐解くことで、我々が彼らのプロダクトを手に取るべき“理由”が見えてくる。(記事をご覧いただいた方への特典を最後に紹介しています) [caption id="attachment...

ガレージ、インテリア、リフォームまで! 趣味人のための、物件案内。

  • 2020.01.20

好きなものと暮らす、理想の城を手に入れよう。 家は、ただ暮らすためだけの場所じゃない。 どこに住むか、どんな空間にするか、そこで何を楽しむか。 ガレージハウスやアメリカンハウス、趣味部屋、インテリア、リノベーションまで、 「Lightning」ならではの視点で趣味人の理想の住まいを紹介する。

#PR

70を超えるレザーブランドが集う! 「Leathers Day TOKYO 2026」が五反田TOCビルで9月26・27日開催!

  • 2026.08.30

雑誌『Lightning』と兄弟誌『2nd』『CLUTCH Magazine』の3誌による、レザー好きのための大規模イベント。4度目を迎える今年は、初の東京会場での開催が決定! 普段なかなか手に取って実物を見ることができないブランドや、このイベントでしか手に入らないアイテムが揃う特別な2日間。さらに...

Pick Up おすすめ記事

ニューヨーク・ブルックリン発! 作業服由来のデイリーウエアはこう着こなす。

  • 2026.09.16

創業1904年、高層ビルの建設が相次ぐ当時のニューヨークでリアルワーカーに向けて、作業服を提供していた「ブルックリンオーバーオール」。そんな確固たる出自に由来する男服は、カジュアルウエアとして現代にDNAを継ぐ。 旧きよきデザインと生地づくりで飽きのこない王道のワークスタイル 40年代の個体をベース...

Why Banana Republic? 2nd編集部イチ押し「バナナ・リパブリック」アイテムと、ブランドの魅力を徹底解説

  • 2026.09.16

1978年にアメリカ・カリフォルニア州で創業したバナナ・リパブリック。クラシックとモダンが共存する唯一無二のスタイルや歴史を紐解くことで、我々が彼らのプロダクトを手に取るべき“理由”が見えてくる。(記事をご覧いただいた方への特典を最後に紹介しています) [caption id="attachment...

毎日に、最良の定番。B.V.D.の「GOLD」は昔ながらの良さと、いま欲しいバランスを兼ね備えたTシャツ

  • 2026.09.16

長く愛されてきた定番には、変わらない理由がある。B.V.D.の「GOLD」もそのひとつ。肌着として培ってきた心地よさをそのままに、今の気分で一枚でも着られるリラックスフィットが加わった。昔ながらの良さと、いま欲しいバランス。その両方を備えた、新しい定番のかたちを見ていこう。 変わらない着心地にゆとり...

イタリア・パルマで誕生。世界屈指のベルト「Anderson’s」、その生まれる場所へ

  • 2026.09.17

1966年、イタリア北部に位置する美食の街・パルマで創業したベルトメーカー「アンダーソンズ」。装いを完成させる“名脇役的存在”のベルトをメインとする稀有な存在にして、世界的な評価を獲得する某ブランドのプロダクトはどのように生まれるのか。その魂が宿る自社工場に足を運んだ。 イタリア・パルマの地に宿る6...

【連載】ビートルズのことを考えない日は一日もなかった

  • 2024.02.05

80年代、私的ビートルズ物語。 ビートルズ研究と収集に勤しむビートルデイズを始めて早44年(Since1980)。 なにをするにもビートルズが基準だった『昭和40年男』編集長のビートルズ史を、 当時の出来事とともに振り返ります。