悪路を疾駆する地上最強のピックアップ「Jeep® GLADIATOR」日本上陸!?

今年に入り、ついに日本への導入が決定的となった「Jeep® GLADIATOR(ジープ グラディエーター)」。2018年にロサンゼルスオートショーで発表され、日本上陸がいつになるのか憶測が飛んでいただけに注目を集めている。ヨーロッパではすでにデリバリーの始まったグラディエーターだが、いま一度どんなクルマなのか紹介しよう。

※この記事は2018年のロサンゼルスオートショー後すぐのLightning本誌での記事を再編成してお届けする。

クラス随一のパワフルな牽引能力で車両の牽引も楽々こなすヤバいやつ。

新たに設計されたベッド部分だが、スクエアなテールライトなど、誰でもジープと判るデザインとなっている。ゲートにはJeepのロゴが浮き彫りされる

’18年の11月に行われたロサンジェルスオートショーで、華々しくお披露目されたのが、ジープブランドとしては久しぶりのリリースとなるピックアップモデル、グラディエーターだ。

まずは外観から見ていこう。日本でも人気を集めている現行JL型ラングラーがベースとなっており、ホイールアーチの位置を見ると、4ドアのアンリミテッドよりもさらにホイールベースが長いことが判る。

ラングラーアンリミテッド同様に、ルーフやドアなどは取り外し可能。ロールバーにしっかりと守られつつ、オープンエアを楽しむことができる

その後部は荷台となっていて、通常のピックアップ同様リアゲートを備え、上部にはトノカバーが備わる。

公表されたスペックを見てみると、全長は5539㎜、ホイールベースは3487㎜と通常のアンリミテッドよりかなり大きいことが判る。荷台は幅1442×長さ1531㎜で、積載量や牽引性能はクラス随一となる。

アメリカで発売されているグレードは、スポーツ、スポーツSのほか、オーバーランド、ルビコンの4種類。日本での発売は未だ不明だが、もし発売されるとしてもおそらくオリンピック以降となるだろう(と予想されていた)。日本で乗るにはかなり大きいが、アウトドア好きやオフロード好きにはたまらない1台となりそうだ。

ダッシュ周りやシートなどは、基本的にJL型ラングラーアンリミテッドと変わらない
グレードにもよるが、トーイングキャパシティ(牽引能力)は、7650ポンド(約3470㎏)と、クラス随一。車両はもちろん、キャンピングトレーラーなども快適に牽引可能だ

グラディエーターへと続く、歴史あるJeepのピックアップを振り返ろう。

ジープブランドにおけるピックアップの歴史は、第二次大戦直後にまで遡る必要がある。今回発表された車名のルーツとなったピックアップを含めて、ジープのピックアップの歴史を紐解いてみたい。

1947〜1965 Jeep Truck

ウィリスオーバーランド社が戦後発売したJeep Truck がジープブランドのピックアップの祖。ピックアップのほか、架装用のシャシーのみも発売された。

1957〜1965 Jeep FC-150/170

軍用や政府などに向けてリリースされたFC-150/170は、当時としては珍しいForward Controlと呼ばれるキャブオーバースタイルの1トントラックだ。

1963〜1987 Jeep Gladiator/J-series Pick up

SJ型ワゴニアをプラットフォームに’63年に登場したグラディエーターが今回の車名のルーツとなる。数種類のホイールベースが存在し、2WDと4WDがラインナップされた。’72年以降はグラディエーターの名称は消滅し、Jシリーズと呼ばれるようになる。

1981〜1985 Jeep CJ-8 Scrambler

CJ-7をベースにホイールベースを延長したCJ-8。2ドアながら、今回のグラディエーターのコンセプトに最も近い車両といえるだろう。

1986〜1992 Jeep Comanche

XJ型チェロキーをベースに車体後部をピックアップ化したモデル。そのためフロント半分はモノコック、リアはフレームという特殊構造となる。

まだ全貌が見えてこない日本仕様のグラディエーター。発表当時の記事をもとに想像してみるのも面白い。今年度中にはデリバリーが始まるようなので、大型車の運転に自信のあるアウトドアを愛する人ならば期待をもって待ちたいところだ。

(出典/「Lightning 2019年2月号 Vol.298」)

この記事を書いた人
Lightning 編集部
この記事を書いた人

Lightning 編集部

アメリカンカルチャーマガジン

ファッション、クルマ、遊びなど、こだわる大人たちに向けたアメリカンカルチャーマガジン。縦横無尽なアンテナでピックアップしたスタイルを、遊び心あるページでお届けする。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

いつものトラッドがこんなにも新鮮に!ジャパンデニムの雄エドウインが提案する、クラシックな黒

  • 2025.10.18

“黒”という色はモードファッションとの結びつきが強い。故にトラッドスタイルとの親和性は低いように思われる。しかし、エドウインの提案する“黒”は実にクラシックである。 クラシックなトラウザーズが黒とトラッドを身近にする ブレザー、ボタンダウンシャツ、スラックス……。アメリカントラッドを象徴するアイテム...

2nd

良質な素材感とシルエットが美しい、東洋エンタープライズが展開する「ゴールド」。

  • 2025.10.17

東洋エンタープライズが展開する「ゴールド」。白黒の世界で際立つ良質な素材感とシルエットをご堪能あれ。 質感、シルエット、美しいミリタリー&ワークウエア 米軍同様のへビーナイロンツイルを使ったMA-1。軽量性・保温性・防寒性を備えたクライマシールドの中綿でスペックは現代的だが、エイジング加工によってヴ...

【土井縫工所×2nd別注】日本屈指のシャツファクトリーが作る、アメトラ王道のボタンダウンシャツ発売!

  • 2025.10.07

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! トラッド派には欠かせない6つボタンのBDシャツ「6ボタン アイビーズB.D.シャツ」 アメリカントラッドを象徴するア...

“黒のコロンビア”って知ってる? オンオフ自在に着回せる、アップデートされたコロンビアの名品を紹介!

  • 2025.10.21

電車や車といった快適な空間から、暑さや寒さにさらされる屋外へ。都市生活は日々、急激な気温差や天候の変化に直面している。実はその環境こそ、自然で磨かれた「コロンビア」の技術が生きる場だ。撥水性や通気性といったアウトドア由来の機能を街に最適化し「コロンビア ブラックレーベル」は、都市生活者の毎日を快適に...

【J.PRESS×2nd別注】こんなイラスト、二度と出会えない。 著名イラストレーターとのコラボスウェット。

  • 2025.10.21

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【J.PRESS×2nd】プリントスウェットシャツ【AaronChang】 アメリカにある優秀な8つの大学を総称して...

Pick Up おすすめ記事

【土井縫工所×2nd別注】日本屈指のシャツファクトリーが作る、アメトラ王道のボタンダウンシャツ発売!

  • 2025.10.07

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! トラッド派には欠かせない6つボタンのBDシャツ「6ボタン アイビーズB.D.シャツ」 アメリカントラッドを象徴するア...

2nd

良質な素材感とシルエットが美しい、東洋エンタープライズが展開する「ゴールド」。

  • 2025.10.17

東洋エンタープライズが展開する「ゴールド」。白黒の世界で際立つ良質な素材感とシルエットをご堪能あれ。 質感、シルエット、美しいミリタリー&ワークウエア 米軍同様のへビーナイロンツイルを使ったMA-1。軽量性・保温性・防寒性を備えたクライマシールドの中綿でスペックは現代的だが、エイジング加工によってヴ...

“黒のコロンビア”って知ってる? オンオフ自在に着回せる、アップデートされたコロンビアの名品を紹介!

  • 2025.10.21

電車や車といった快適な空間から、暑さや寒さにさらされる屋外へ。都市生活は日々、急激な気温差や天候の変化に直面している。実はその環境こそ、自然で磨かれた「コロンビア」の技術が生きる場だ。撥水性や通気性といったアウトドア由来の機能を街に最適化し「コロンビア ブラックレーベル」は、都市生活者の毎日を快適に...

【Punctuation × 2nd別注】手刺繍のぬくもり感じるロングビルキャップ発売!

  • 2025.10.29

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【Punctuation × 2nd】ロングビルキャップ[トラウト] 温もりのある手仕事が特徴の帽子ブランド「パンク...

いつものトラッドがこんなにも新鮮に!ジャパンデニムの雄エドウインが提案する、クラシックな黒

  • 2025.10.18

“黒”という色はモードファッションとの結びつきが強い。故にトラッドスタイルとの親和性は低いように思われる。しかし、エドウインの提案する“黒”は実にクラシックである。 クラシックなトラウザーズが黒とトラッドを身近にする ブレザー、ボタンダウンシャツ、スラックス……。アメリカントラッドを象徴するアイテム...