純粋にデザインだけで選んだ、ヴィンテージウエスタンシャツの数々。
向田さんは自身のブランドであるThe Lettersを設立して以来、一貫してウエスタンを核に持っており、肌触りや深みのあるエイジング、繊細なニュアンスを出すために、ほとんどのプロダクツを生地から作り込んでいる。
ウエスタンという個性の強いオーセンティックウエアをモチーフにしながらも、エレガントでモダンにアウトプットするモノ作りは、本場のアメリカでも評価されており、著名なミュージシャンたちも愛用している。
今回はそんなウエスタンの代表的なアイテムであるシャツのコレクションを披露してもらった。年代やブランドを問わず、純粋にデザインだけで選んだというヴィンテージは、日本国内だけでなく、世界中で買い集めたもの。知人のヴィンテージバイヤーに同行し、アメリカ中西部にも出向くなど、独自のアプローチでウエスタンを探求。その真摯な姿勢がコレクションにも服作りにも表れている。Instagram@theletters_official https://the-letters.net
1.1950〜60s Unknown
オーダーメイドで制作したと思われるプルオーバーのウエスタンシャツ。背面にはプリーツが入る。縦に付いたスマイルポケットもユニーク。
2.1950s H BAR C
ブラックとグレーのツートンが珍しいデザイン。H BAR Cのレインボーカラータグから1950年代のものだと年代判別が可能である。
3.1950s H BAR C
ブラックのレーヨン生地を使った人気の仕様は、定番のH BAR C。カラフルなメキシカン調の刺繍が、アクセントになっている。
4.1950s H BAR C
ブラックレーヨンでフリンジ付きという派手なデザインもウエスタンの醍醐味である。プルオーバータイプは数が少ないのもポイント。
5.1960s DEE CEE
いろんなデニムシャツを着てきた向田氏がベストバランスと称する逸品。ともに同型であるが、エイジングで表情が大きく違う。
6.1950s H BAR C
レーヨンでグレー×ブルーのツートンボディに、ウエスタンのアイコンであるロングホーンモチーフの刺繍が施されているグッドデザインだ。
7.1950s DEER CREEK
様々なシャツを展開していたDEER CREEKのオープンカラーシャツは、ウエスタン柄のフランネル生地。ブラック×レッドの配色も◎
8.1970s BON HOMME
ニューヨークのメーカー。年代は他に比べると浅いが、デザインが気に入って購入したパジャマシャツ。プリントのフランネルを使っている。
9.1950s LEVI’S
リペアやダメージでいい風合いになっているショートホーンタグのコットンチェックシャツ。シルバーボタンがマッチしている。
10.1960s LEVI’S
サドルマンタグの付いたウエスタンシャツ。直線的なウエスタンヨークとフラップがおもしろい。前立てだけバイアスになっている。
11.1960s LEVI’S×WINCHESTER
アメリカのハンティングブランドであるWINCHESTERとのコラボレーションで発売されたウエスタンシャツ。動物柄モチーフのデザインが特徴。ジャケットも存在。
12.1960s Wrangler
斜めベルが付いたタグから、BLUE BELL社傘下時のWranglerだとわかる。フランネルのウエスタンシャツは多くの種類が存在する。
13.1950s AMBERLEY
ウエスタンシャツでは珍しいボックスシルエットのオープンカラー。タグには当シャツを手掛けたカウボーイのネームが入っているのも注目。
14.1950s LEVI’S
ショートホーンタグより1950年代と判別できる。近年、ヴィンテージ市場で人気の高いシャドー系のチェック。コットン素材。
15.1950s LEE
圧倒的に数の少ないLEEの隠れた名作であるRIDER SHIRT。数年前の正月の初売りで手に入れた思い出の品。エイジングも完璧。
16.1960s BAR C
一説によると映画『イージー・ライダー』の劇中で着用されていたと言われるデニムシャツ。絞りのないベーシックなシルエットが◎
17.1960s WESTMOOR
ブラックでレーヨン生地を用いたウエスタンシャツ。ホースシューモチーフの装飾的な刺繍が珍しく、完成されたデザインである。
(出典/「CLUTCH2024年5月号 Vol.95」)
Photo by Kazuya Hayashi 林和也 Text by Shuhei Sato 佐藤周平
関連する記事
-
- 2025.01.26
コレクタブルアイテムにもなっている、ヴィンテージカウチンのおすすめを紹介
-
- 2025.01.23
動物や草木、雪の結晶柄が彩る、時代の華やかさを感じさせてくれるジャカードニットが欲しい!
-
- 2025.01.20
所属する学校やチームのイニシャルを模ったワッペンや刺繍が施されたレタードニットが着たい!
-
- 2025.01.17
「へちま襟」の愛称でも親しまれるショールカラーのヴィンテージニットが欲しい!