トラッド好きが愛用する、メイド・イン・ジャパンの名品。【Part1】

  • 2022.07.01  2022.06.26

世界に轟くジャパンメイドのクオリティ。トラッドスタイルを愛する16人の洒落者が太鼓判を押すトラッドファッションに欠かせない名品を4回にわたりご紹介。今回は音楽、ファッションシーンで活躍する4人の愛用品を紹介する。

1.ファクトリーメイド×ステットソン×ヘッズのカンカン帽|ミュージシャン・渡辺俊美さん

天然の花麦を使用した本格仕様。型はクラウンを高く、ブリム幅を広げることで、オーバーサイジングな現代のスタイルにも合わせやすいようアップデートを加えている。2万7500円(グーニー PR03-6441-2142)

1990年代よりミュージシャンとして活躍しながら、洗練されたファッションにも一目置かれてきた渡辺俊美さん。なかでもヘッドウェアは、顔の一部と言っても過言ではないアイコニックなアイテム。

夏になれば、やはり清涼感のあるカンカン帽に手が伸びてしまうという。最近のお気に入りは、今季よりスタートした、自身がプロデュースを手掛ける帽子専業ブランド、ヘッズのひと品。なんと、アメリカの老舗ブランド、ステットソンとのコラボによる日本製だ。

「熟練の技術が必要となるカンカン帽を、国内最大手の中央帽子さんの協力の下、今では希少な国産で作ることができました。カンカン帽は形が決まっている分、フィット感を出すのが非常に難しいのですが、これは日本人の頭にもフィットしやすい。

そのあたりの正確な作りは流石、メイド・イン・ジャパンならではですね。服もそうですが、帽子もトラッドなアイテムだからこそ、素材が大事ですよね。これは、昔ながらの天然の花麦で作っているので生地が肉厚で丈夫。叩くとしっかり“カンカン”と鳴るんですよ」

ミュージシャン・渡辺俊美さん|TOKYO No.1 SOUL SETをはじめ、THE ZOOT16や猪苗代湖ズなど、さまざまなユニットでミュージシャンとして活躍中。今季より、自身がプロデュースを手掛けるヘッドウエアブランド「ヘッズ」を始動

2.クロ x J.プレス オリジナルスのデニムカーゴ|「J.プレス&サンズ アオヤマ」バイヤー・黒野智也さん

M-65トラウザーズならではのゆったりとしたシルエットをそのまま活かしたカーゴパンツ。コットン100%の厚くて荒めのデニム生地の経年変化が楽しみ。4万1800円(ジェイプレス&サンズ青山  03-6805-0315)

Jプレスを代表するプロダクツでもあるブレザーにオリーブのカーゴパンツを合わせるいわゆるミリタリートラッドスタイルを、もう少し新鮮に見せたいと思ったのがきっかけで、岡山発のクロとのコラボ企画がはじまったデニムカーゴパンツ。

モチーフとなったのは名作として名高いアメリカ軍のM65トラウザーズ。ヴィンテージの個体を用意し、シルエットやサイズなどそのままに、仕様も変更せず、あくまでも本物ままを表現。

もちろんミリタリートラッドスタイルを表現する上で重要なアイテムではあるが、同時に1990年代のストリート感も演出できることも黒野さんの計算にはあったという。

「何もいじらずそのまま作るのが1番カッコ良いんじゃないかと思いストレートにM65を作りました。穿き慣れている方にはお馴染みのシルエットです。生地や洗いは90年代をイメージし、コットン100%の厚くて硬いヴィンテージ特有の凹凸のあるデニム生地を採用、洗い加工でいかにも90年代らしいブルーデニムを表現しました。単純にボクが一生かけて穿きたいと思える1本です」

「J.プレス&サンズ アオヤマ」バイヤー・黒野智也さん| 2019年から、ジェイプレス&サンズ青山にてバイヤーとして勤務するもコラボレーションを含めた企画やPR業務など幅広くこなす。趣味は古着巡りとカメラ、ランニングなど

3.ループウィラーのLW290|フリー編集者・小暮昌弘さん

「LW290」というモデルは、「LW ライト」という吊り裏毛を使ったスウェットフーディだ。適度な肉厚で編まれた素材なので、通年を通して快適に着用できる。1万9800円(ループウィラー 千駄ヶ谷03-5414-2350)

幻の機械を見たさに和歌山県まで出掛けて行ったのは8年前になります。ループウィラーというスウェットシャツの素材を編む「吊り編み機」という機械です。アメリカで60年代までは普通に生産されていた「吊り編み」のスウェットですが、現在、この素材を作れるのは和歌山県にある約200台の機械のみ。

実はループウィラーはスウェットでもTシャツでもすべて「吊り編み機」で編まれた素材で製品を作る稀有なブランドです。工場の天井から整然と吊るされた機械は、まるでSF映画に出てくる繭のよう。

もともとこの機械は欧州で製作されていたそうですが、和歌山にあるのはすべて日本製です。輸入された機械を参考に作られたものだとも聞きました。スローモーションのようにゆっくりと機械が回って素材が編まれていく。

1時間かけてもわずか1メートルしか編めない。速度が遅い分、編み地の目が詰められるのでしっかりとした素材で出来上がり、着心地もいい。ループウィラーのスウェットシャツを着用するとき、機械遺産とも言えるこの「吊り編み機」の光景をいつも思い出します」

フリー編集者・小暮昌弘さん

1957年生まれ。法政大学卒業。婦人画報社現(ハースト婦人画報社)で雑誌『メンズクラブ』の編集長を務めた後、フリーランスの編集者に。現在は、雑誌やウェブメディアなどで活動中

4.クロース&クロージングのカスタムオーダーシャツ|「クロース&クロージング」オーナー・瀬古洋平さん

シャツ専業ファクトリーにて一貫して作られるカスタムオーダーシャツ。納期はオーダーから約1ヶ月という速さも国内生産ならでは。国内生地1万2100円~、海外生地1万6500円~(クロース&クロージング 045-530-0629)

オールシーズン活躍するシャツは、大人のカジュアルスタイルにおいて必要不可欠な存在。ホワイトシャツはもちろん、季節やコーディネイトによってカラーシャツを着分けるのも乙だ。

そんなワードローブに必須のアイテムであるシャツだからこそ、体型や好みに合わせたこだわりの1枚を持ちたいもの 。「ボク自身、シャツはほぼ毎日のように着用していて、コーディネイトの中心と言っても過言ではないほど。

そのため、既製品にはないオーダーならではの自分らしいディテールや色を楽しめるのはオーダーシャツの良いところです。ここ最近は、柄の組み合わせよりも色の組み合わせの妙を楽しむことが多くなってきたので、季節感を含め、シャツの色で自分らしさを表現したいなと思っています」

「クロース&クロージング」オーナー・瀬古洋平さん|  東急田園都市線「たまプラーザ駅」から徒歩5分。肩肘張らずにデイリーに、そして流行に左右されることなく長く着られる大人のウエアを揃える隠れ家的ショップを営む

情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。

(出典/「2nd 20227月号 Vol.184」)

LiLiCo

昭和45年女

人生を自分から楽しくするプロフェッショナル

LiLiCo

松島親方

CLUTCH Magazine, Lightning, 2nd(セカンド)

買い物番長

松島親方

モヒカン小川

Lightning, CLUTCH Magazine

革ジャンの伝道師

モヒカン小川

ランボルギーニ三浦

Lightning, CLUTCH Magazine

ヴィンテージ古着の目利き

ランボルギーニ三浦

ラーメン小池

Lightning

アメリカンカルチャー仕事人

ラーメン小池

上田カズキ

2nd(セカンド)

アメリカントラッド命

上田カズキ

パピー高野

2nd(セカンド)

断然革靴派

パピー高野

村上タクタ

ThunderVolt

おせっかいデジタル案内人

村上タクタ

竹部吉晃

昭和40年男, 昭和45年女

ビートルデイズな編集長

竹部吉晃

清水茂樹

趣味の文具箱

編集長兼文具バカ

清水茂樹

中川原 勝也

Dig-it

民俗と地域文化の案内人

中川原 勝也

金丸公貴

昭和50年男

スタンダードな昭和49年男

金丸公貴

岡部隆志

英国在住ファッション特派員

岡部隆志

おすぎ村

2nd(セカンド), Lightning, CLUTCH Magazine

ブランドディレクター

おすぎ村

2nd 編集部

2nd(セカンド)

休日服を楽しむためのマガジン

2nd 編集部

CLUTCH Magazine 編集部

CLUTCH Magazine

世界基準のカルチャーマガジン

CLUTCH Magazine 編集部

趣味の文具箱 編集部

趣味の文具箱

文房具の魅力を伝える季刊誌

趣味の文具箱 編集部

タンデムスタイル編集部

Dig-it

初心者にも優しいバイクの指南書

タンデムスタイル編集部

CLUB HARLEY 編集部

Dig-it, CLUB HARLEY

ハーレー好きのためのマガジン

CLUB HARLEY 編集部

昭和40年男 編集部

昭和40年男

1965年生まれの男たちのバイブル

昭和40年男 編集部

昭和45年女 編集部

昭和45年女

“昭和カルチャー”偏愛雑誌女子版

昭和45年女 編集部

昭和50年男 編集部

昭和50年男

昭和50年生まれの男性向け年齢限定マガジン

昭和50年男 編集部