スウェードシューズ

スウェードのことを正しく知っていますか?

ベルベットのような柔らかな質感が魅力のスウェード。革靴を愛する人ならば愛用の一足が必ずあるはずだ。しかしそもそもスウェードとはどういう革素材なのか、「ヌバック」「ベロア」と何が違うのか、ということを正しく理解している人は少ないかもしれない。スウェードの特徴を押さえておこう。

スウェードとは?

子牛皮、ブタ及びヒツジやヤギなどの小動物の皮革の裏面(肉面の表面)をサンドペーパーでバフがけし、細かく起毛させたもの。靴のアッパー部分に使われることが多い。

ベロア、ヌバック、バックスキンとの違い。

スウェード

スウェードはベロアよりも毛羽が繊細で短くなめらかな質感が特徴で、さらに毛足が短いものはヌバックと呼ばれる。なお、バックスキンはスウェードと混同されがちだが、本来は牡鹿(buck)の皮の銀面を除去し、その面を起毛して作った革のこと。起毛している面は全く逆だ。

ヌバック

上はヌバック。革の銀面を大きく削り、その後、毛先がほどけないようにフィルムなどで補強を加えている。コストパフォーマンスに優れていて、カラーバリエーションも豊富に用意されているのが特徴だ。

スウェードの魅力と手入れのポイントとは?

起毛革特有の柔らかな見た目に反して堅牢性には優れているものの、雨に弱く、シミができやすいといった弱点も持っている。汚れが定着しやすいので、防水スプレーなどのプレケアでダメージを未然に防ぐことが長く愛用するためには最重要だ。ふっくらと美しい毛並みをキープするためにはスウェード専用ブラシでのブラッシングも欠かせない。

オシャレ上級者たちの相棒スウェードシューズたちをチェック!

編集部が厳選したファッション業界の洒落者たち愛用スウェードシューズたちを紹介しよう。靴自体の美しさはもちろん、手入れが行き届き、なめらかでふっくらとしたスウェード独特の質感をキープしていることにも注目だ。

柳雅幸さんのパラブーツ

スニーカー一辺倒から最近、レザーシューズを履く機会が増えてきたというメイデン・カンパニー プレスの柳雅幸さん。「初パラブーツにチョイスしたのは、シャンボードとは仕様が少し異なったドレスラインのモデル。グッドイヤーウェルト製法のおかげで面構えがとても上品。これから育てていきたい1足です」

コダンさんのグッチ

スタイリスト コダンさんは、グッチの名品ビットローファーから黒スウェードをチョイス。「ちょっとラグジュアリーな靴が気になっている頃に手に入れました。あえてワークパンツやデニムに合わせて履いています」

KUSANOさんのケネスフィールド

ケネス フィールド デザイナーのKENICHI KENNY KUSANOさんは自身のブランド、ケネス フィールドのダブルモンクストラップを愛用中。「遊びの1足ということと同時に、新しく提案したいのが、あえて冬に履くホワイトスウェードのシューズです」

赤坂佳高さんのオールデン

アウトランディッシュ トレーディング代表取締役の赤坂佳高さんが愛用するのはオールデンのウイングチップ。「大好きなスウェードアッパーにフレックスソールなので、長時間歩いていてもまったく疲れないところがポイントですね」

三好良さんのクラークス

現在まだ下ろしていないものを含め30足近くのクラークスを所有するのは、ライフスタイルショップ「1LDK」のバイヤー三好良さん。「俗にウルフスウェードと呼ばれる好みのカラーリング。サンドよりもややコシがあるのも特徴です」

業界人の中でも、スニーカー派からスウェードシューズの魅力に目覚めた人が多い様子。ほどよいカジュアル感で古着との相性も抜群だ。ただ、いつまでもきれいに履くには、手入れが不可欠。以下の記事を参考に、相棒を大事に育てあげていこう。

▼お手入れはこちらの記事をチェック!

プロに教わる革靴の手入れ&靴磨き(ドレスシューズ編)

プロに教わる革靴の手入れ&靴磨き(ドレスシューズ編)

2021年10月26日

この記事を書いた人
2nd 編集部
この記事を書いた人

2nd 編集部

休日服を楽しむためのマガジン

もっと休日服を楽しみたい! そんなコンセプトをもとに身近でリアルなオトナのファッションを提案しています。トラッド、アイビー、アメカジ、ミリタリー、古着にアウトドア、カジュアルスタイルの楽しみ方をウンチクたっぷりにお届けします。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

【Willis & Geiger×2nd別注】ミリタリーとサファリが香るアーバンアウトドアウエア

  • 2025.09.17

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 90年代のアーカイブをデザインソースに、上品さを加えてアップデート。ウールメルトンジャケット[メトロ ウォーカー] ...

デニムにする? コーデュロイにする? エドウインのトラウザーズを軸に作る「シン・トラッドスタイル」

  • 2025.09.19

ジャパニーズアイビーのボトムスは、太ももから裾まで太さが一定のパイプドステムが主流であった。対してタック入りのトラウザーズは、1920年代に登場したといわれる、よりクラシックなボトムス。そんな旧きよきトラウザーズを軸に、いつものトラッドスタイルを刷新してみてはいかがだろうか。 【右】トラウザーズ2万...

東洋エンタープライズがこれまでに培ったノウハウや知見の集大成「モダクト」と「タフナッツ」

  • 2025.09.19

「シュガーケーン」や「バズリクソンズ」など、ヴィンテージをベースとした生地やディテールの圧倒的な作り込みで知られる東洋エンタープライズ。そんな同社が手がけるブランド、「モダクト」と「タフナッツ」は、これまでに培ったノウハウや知見の集大成でありながらどんな日常のシーンでも使いやすい実用性を備える。映画...

シルバーをアートに変える、現代の錬金術師。

  • 2025.09.24

ネイティブアメリカンの伝統技法をベースに現代的なエッセンス、そして日本独自の繊細な美意識を加えることで唯一無二の世界観を紡ぎ出すFIRST ARROW’s。一片のシルバーの塊に命を吹き込むその様は まさに現代のアルケミスト(錬金術師)という表現が相応しい。これらの作品は貴方が身に付けることで完成する...

レザーラバー必見! 革ジャン用に作られた薄手のスウェットをゲットせよ!

  • 2025.09.30

革ジャン専用のTシャツをリリースし、レザーラバーから絶大な支持を受けるブランド「ハイウェイナイン」。ライトニング別注の「Lightning Leather Lover Tシャツ」のボディにも使われているので、愛用している方も多いのでは? そんなハイウェイナインが、レザーラバーのために新たなアイテムを...

Pick Up おすすめ記事

レザーラバー必見! 革ジャン用に作られた薄手のスウェットをゲットせよ!

  • 2025.09.30

革ジャン専用のTシャツをリリースし、レザーラバーから絶大な支持を受けるブランド「ハイウェイナイン」。ライトニング別注の「Lightning Leather Lover Tシャツ」のボディにも使われているので、愛用している方も多いのでは? そんなハイウェイナインが、レザーラバーのために新たなアイテムを...

Wranglerの走破性は本物か? オフロード体験会で徹底検証

  • 2025.10.03

筑波山の麓で開催されたジープのオフロード体験イベントは、ジープオーナーはもちろん、新規顧客にとってもジープの魅力を存分に感じられる特別な一日となった。専用のオフロードでラングラーならではの走破性を体感でき、オーナー同士の交流も見られた。今回は現地取材を通して、その模様と参加者のリアルな声をお届け。 ...

【BIG SMITH×2nd別注】米軍の名作バッグをデニムで再構築! 経年変化が楽しめるデニムのエプロンバッグ。

  • 2025.09.22

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! BIG SMITH × 2nd ワーカーズエプロンバッグ 1940年代のアメリカン・レッドクロス(米国赤十字社)が製...

シルバーをアートに変える、現代の錬金術師。

  • 2025.09.24

ネイティブアメリカンの伝統技法をベースに現代的なエッセンス、そして日本独自の繊細な美意識を加えることで唯一無二の世界観を紡ぎ出すFIRST ARROW’s。一片のシルバーの塊に命を吹き込むその様は まさに現代のアルケミスト(錬金術師)という表現が相応しい。これらの作品は貴方が身に付けることで完成する...

【Willis & Geiger×2nd別注】ミリタリーとサファリが香るアーバンアウトドアウエア

  • 2025.09.17

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 90年代のアーカイブをデザインソースに、上品さを加えてアップデート。ウールメルトンジャケット[メトロ ウォーカー] ...