90年代で一番強いのはファッション性で考えると一番はケブラーライト
——早速ですが、GDCがケブラーライトを復刻したと聞きました。
菊池(以下/菊)/これをGDCのために作りました!
熊谷(以下/熊)/ココ(ケブラー素材を指さして)がポイントなんですよね?
菊/そう、ケブラーですね。防弾チョッキに使われる素材で、90年代はナイフを刺しても切れない(素材)って言うフレコミがあったくらい。
熊/ジャケットとかでも使われてますよね?
菊/そうですね。そういう強い素材を入れて、なおかつベースモデルはダナーライトⅡにして、(ケブラーを指して)ここをプロテクトして。
熊/やはり良い雰囲気ですね。ダナーライトは僕も履いてたんですけど、ドラゴンアッシュの降谷くんがずっと履いていて。GDC復活の1発目も降谷くん(とのコラボレーション)だったんで、思い入れのあるダナーとコラボレーションしたいと思って菊池さんに相談したんですよね。そんな経緯だったからコレを提案して頂いたんです。
——すごいですね。菊池さんはGDCだったらコレと決められていたんですか?
菊/90年代で一番強いのはコレでしょ。ダナーライトという代表のモデルはありますが、ファッション性で考えると一番はケブラーライトになるかなと。
——熊谷さんが今回のモデルを作成するきっかけになったのは、90年代から降谷さんと深いお付き合いをされてきたからですよね?
熊/そうですね。当時はいつもダナーライト履いてライブやっていて、バスケのハイソックス履いて。僕もそのスタイルが好きだったから、GDCでできたらいいな、と思ってダメ元で菊池さんに聞いたんです。
——ケブラーは本来軍用が多いと思うんですが、本モデルに採用した理由を教えてください。
菊/90年代、メイド・イン・USAで強い要素が集まった結果だと思います。ミリタリー、ダナー、ケブラー。それぞれが当時相当強かったので、その3つのコラボレーションと言えるかもしれないです。
熊/この、メイド・イン・USAのピスネームがつくのも昔からカッコ良いんですよね。
菊/で、このヌバックの素材が、アメリカの皮革タンナー、ホーウィン社製になります。ホーウィン社と言えば、コードバンや、クロムエクセルなどが有名ですが、現存するアメリカのタンナーでNo.1と言っても過言ではないでしょうね。今回はそこのウォータープルーフヌバックを使っています。
——ホーウィンのヌバックを使ってたんですね。だから面構えが高級なんですね。
菊/そうそう。普段はレザーの名前とかは言わないんですが、今回は敢えて伝えておきます。
——ラストはDワイズですか?
菊/いえ、これはEE(2E)です。
熊/ダナーは少し足入れが小さいんですか?
菊/ブーツの内側にゴアが入ってるので、Dワイズの場合そう感じるかもしれないですね。
——では、EEですと足入れした時に空間が広く感じられますか?
菊/元々ダナーってDとEEがあるんです。だんだんDワイズを履く人が少なくなってきて、日本ではEEが多かったので、このワイズが割とベーシックではありますね。
熊/今日はソックスが薄いので正確ではないですが、厚手のソックス履いたらワイズはちょうど良い感覚です。(ワイズは)EEありますが、だんだん紐を締めていくとアッパーに色気が出てくるのも特徴です。
——ソールのクッション性はどうでしょう?
菊/相当良いですよ。昔からダナーは究極のワークブーツでもありますからね。
——装着してるソールは何になりますか?
菊/ダナーでは定番で使い続けてるVibramのクレッターソールになります。グリップ力が強く横滑りもしない。何よりソールが減りにくいんです。普通に着用している分には10年くらいは持つと思いますよ。
——ちなみに、このダナーでスタイリングするならやはりデニムですか?
熊/そう思って今日も履いてきたんですが、短パンが良いんじゃないかな? パタゴニアの丈の短いショーツに、白の登山用とかであるメリノウールとかのハイソックス、そこにダナーを合わせるのが好きなので。
——ブーツ×ショーツの合わせはカッコいいですね。
菊/ここ(STUMP TOWN)のYouTubeチャンネルでも<オヤジの短パンとダナーライト>ってコンテンツは再生回数が良いんですよ。
熊/昔、僕らはダナーライトって言ったら短パンでした。ケンジもそう。バランスが良いんですよ、短パン履いた時に。あと、ココ(ケブラー素材の部分を指して)が涼しげなんだよね、夏でも。90年代って短パン×ブーツのスタイルが多かったんです、街で。映画の『INTO THE WILD』もそうだったし。
——ショーツの合わせがキーワードになりそうですね。
熊/それで最近もパタゴニアのダック素材のショーツを探してたんです。既に3個くらいは手に入れましたね。
菊/そうそう、最近若い子たちも革靴を履きはじめいて、ポストマンが多いですね。またファッションが90年代に戻ってるのかもしれないですね。
——最後に、この配色って何色になるんですか?
熊谷/グリーン・グレー(ヌバック)になるじゃないですかね。少し青みがかってるんですよ。
菊池/ホーウィンがこういう良い色を染色してくれるんですよ。なかなかアジアでは出せないカラーリングかもしれないですね。
——当時もこの配色だったんですか?
菊/ズバに仕上げてます。作業工程の鞣しで多少は色が変わってくるかもしれないですけど、ほぼほぼ90年代のモデルに近い仕上がりですね。タンのエンボスも良い感じになりました、メッセージ部分の。
熊/カッコいいですよね、A Rolling Stones gather no mossの刻印。
菊/このエンボスも全部アメリカで作ったんですよ。あと、ちゃんとココ(ブーツの内タグを指して)にケブラーライト・GDCってネームも入ってます。ボックスのタグにも、すべてケブラーライト・GDCが入ります。
熊/完璧ですね。
菊/簡単なスペック変更をしてやるんじゃなくて、今回のモデルは完全復刻がテーマ。GDCのために、アメリカ製でダナーを完璧に作り上げました。
熊谷 隆志/1970年生まれ。渡仏後の1994年に日本でスタイリストとしての活動をスタート。1998年に写真家としての活動も開始、同年に自らがデザインを手掛けるブランドGDCをスタート。BIOTOP、CPCMでは外部ディレクターとして活躍し、現在も数多くのブランドやプロジェクトのディレクションを手掛ける。2025年3月にGDCを再始動させた。
https://www.instagram.com/takashikumagai_official/
https://takashikumagai.com
菊池 孝/クリエイティブディレクター。自身がディレクションを手がけるブーツブティック、スタンプタウンを始め、ダナー、ホワイツなど数多くブーツブランドでヒットコラボレーションを一手に引き受ける名手。趣味のサバゲーやフィッシング、ゴルフやキャンプなど、各種アクティビティシーンへも積極的に参加し、そこから得たアイデアを物作りに落とし込む手腕には高い定評がある。
「GDC(ジーディーシー)」「Danner(ダナー)」初のチームアップモデル5月3日(土)に発売!!
今回GDCがセレクトしたのは、知る人ぞ知るDannerの名作モデル“ケブラーライト”。GDCの復活とともにDannerへ復刻オファーをし、実現させたストーリーのあるスペシャルなブーツが登場。その名が示す通り、アッパーにはケブラー素材を使用し、上質なヌバックとのコンビネーション使いをした1足。現在、ケブラーライトはレギュラーラインナップにその姿はないものの、数あるモデルの中でも常にブーツラバーから熱視線を集め続けるレアなモデルであるのは周知の通り。
メインマテリアルのケブラーは、米 デュポン社が開発した世界的な高機能素材であり、軍用の防弾チョッキに採用されるほどの高強度・高弾性率、耐熱性、難燃性、耐切創性に優れる。また、本素材とコンビネーションで採用したのは、やはり米国を代表する老舗タンナー・ホーウィン社が誇る最高級のヌバック。機能性はもちろん、ケブラー素材との配色バランスを考慮し、ヌバックをグレーに染色し、個体としてのデザインバランスまで計算し尽くしている。
またアウトソールにはDannerでは伝統的使用されることの多いVibram社製クレッターリフトを採用、クッショニング性能に加えてトラクション性の高さにも定評のあるソールだ。
5月3日(土)12:00より代官山フラッグシップストア、オフィシャルオンラインストアで全国一斉発売となる。

【INFORMATION】
発売日:2025年5月3日(土)12:00
発売店舗:
GDC代官山フラッグシップストア(東京都渋谷区代官山町2−5 コレタス代官山1F GDC代官山店)
オフィシャルオンラインストア(https://gdc.tokyo/)
【問い合わせ】
GDC/ジーディーシー プレスルーム
Instagram:@gdc_jp
PR担当:松木 kana.matsuki@gdc.tokyo
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