憧れの地でビスポークまずは靴から。
ロンドンに暮らす男性にとって、サヴィル・ロウのビスポークテーラーでスーツを仕立てることは憧れ。日本で言うところの「いつかはクラウン」のようなものだ。
およそ270メートルの一本道、サヴィル・ロウには多くのビスポークテーラーが軒を連ねる。その歴史は古く、現存する最古のテーラーは1800年代の中頃。やはり英国の歴史は長い。
サヴィル・ロウに限らず、ロンドンのテーラーの多くは地上階が顧客を招き入れるスペースで、地下が仕立ての工房というのがスタンダード。ここで紹介するビスポークシューメーカーArthur Sleepも同様のスタイル。店の前の路上から、クラフトマンが働く姿が覗ける。
こちらの店、一番の人気は刺繍入りのスリッパーズ。ベルベットローファーは刺繍バリエーションも豊富だ。最近の新作はチャッカブーツで、カジュアルな装いに最適なアクティブデザインが大好評。よほどの繁忙期でなければオーダーしてから1〜2日で完成するスピード感は、「その場で作る」からこそ。短期旅行者でも、持って帰ることができるのは嬉しい。「いつかはサヴィル・ロウでビスポークを……」の夢、スーツよりハードルは高くない。
【DATA】
Arthur Sleep
No. 7-8 Savile Row London ,United Kingdom
Tel.+44(0) 208 123 6619
https://arthursleep.com/
※情報は取材当時のものです。
(出典/「CLUTCH2024年5月号 Vol.95」)
Photo by Masahiro Nagata 永田雅裕 Text by CLUTCH Magazine 編集部
関連する記事
-
- 2024.11.17
なぜ英国トラッドにはブラウンスウェード靴なのか? 相性の良さを着こなしから紐解く。
-
- 2024.11.16
キズもデザインに。革に対する「新たな気づき」を教えてくれるクリンチの新プロジェクト。
-
- 2024.11.16
保存版! 英国トラッドスタイルに必須のブラウンスウェードシューズ14選。
-
- 2024.11.15
なぜ英国トラッドにはブラウンスウェード靴なのか、その歴史を学ぶ。