サヴィル・ロウのビスポーク靴店に潜入!

サヴィル・ロウと言えば、背広の語源となったという説があるほど老舗のテーラーが軒を並べる通りとして、日本でもその名は知られている。そのテーラー街の中ほどに、オーダーメイド靴専門店がある。専門店といっても、売るだけではない。ここで全てが完結するファクトリーストアなのだ。

憧れの地でビスポークまずは靴から。

ロンドンに暮らす男性にとって、サヴィル・ロウのビスポークテーラーでスーツを仕立てることは憧れ。日本で言うところの「いつかはクラウン」のようなものだ。

およそ270メートルの一本道、サヴィル・ロウには多くのビスポークテーラーが軒を連ねる。その歴史は古く、現存する最古のテーラーは1800年代の中頃。やはり英国の歴史は長い。

サヴィル・ロウに限らず、ロンドンのテーラーの多くは地上階が顧客を招き入れるスペースで、地下が仕立ての工房というのがスタンダード。ここで紹介するビスポークシューメーカーArthur Sleepも同様のスタイル。店の前の路上から、クラフトマンが働く姿が覗ける。

常時稼働しているクラフトマンが複数いるので、信じられないスピードで靴が完成していく。ベテラン揃いなので仕上がりも安心

こちらの店、一番の人気は刺繍入りのスリッパーズ。ベルベットローファーは刺繍バリエーションも豊富だ。最近の新作はチャッカブーツで、カジュアルな装いに最適なアクティブデザインが大好評。よほどの繁忙期でなければオーダーしてから1〜2日で完成するスピード感は、「その場で作る」からこそ。短期旅行者でも、持って帰ることができるのは嬉しい。「いつかはサヴィル・ロウでビスポークを……」の夢、スーツよりハードルは高くない。

Arthur Sleepの定番人気はベルベットのスリッパーズ&ローファー。伝統的なものから洒落の利いたものまで刺繍が可能。ビスポークでおよそ£1000前後のプライスゾーン
スウェードのチャッカタイプ、その名もThe Diego Boot。ラバーソールを備えたスニーカー感覚の快適さ。アッパーの表裏にレザーを使っているので、革は2種類を選ぶ。価格は£1000
ビスポークテーラーのような敷居の高さが感じられないのは、気さくなスタッフたちのおかげ。どうしても悩んでしまいがちだが、いろいろ相談に乗ってくれるので安心
地下にある素材庫には様々な種類のレザーがストックされている。実際に使う革をじっくり吟味できるのはありがたい
シューズの内底に刻印するための金型がいろいろ。こうした刻印作業も手作業で行われているマニュファクチュアリング仕様

【DATA】
Arthur Sleep
No. 7-8 Savile Row London ,United Kingdom
Tel.+44(0) 208 123 6619
https://arthursleep.com/

※情報は取材当時のものです。

(出典/「CLUTCH2024年5月号 Vol.95」)

この記事を書いた人
CLUTCH Magazine 編集部
この記事を書いた人

CLUTCH Magazine 編集部

世界基準のカルチャーマガジン

日本と世界の架け橋として、国外での販路ももつスタイルカルチャーマガジン。本当に価値のあるモノ、海外記事を世界中から集めた、世界基準の魅力的コンテンツをお届けする。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

ロンドン生まれのアイウエアブランド「CUBITTS」が日本に本格上陸! 人気の秘密に迫る。

  • 2026.05.19

英国・ロンドン生まれのアイウエアブランド「キュービッツ」。日本へ本格上陸したばかりでまだ多くを知られていない、その全容を紐解く。 ロンドン生まれ質実剛健な実力派 2013年にロンドンで創業、2025年に日本へ本格上陸を果たした「キュービッツ」。本国では、新鋭ながら圧倒的な知名度を誇り、ビスポークも手...

アイヴァン史上初の完全復刻。“ヒストリック コレクション”誕生の裏側に迫る!

  • 2026.05.22

「アイヴァン」2026年春夏の新コレクションとして突如発表された“ヒストリック コレクション”。これまでにもアーカイブを現代に甦らせる試みは幾度か行われてきたものの、どれも細やかなアップデートが施されていた。文字通りの“完全復刻”は今回が初となる。 アイヴァンには立ち返るべき原点がある どこぞのヴィ...

落語家たちが洋装に身を包む会、第4弾! 落語会「師匠お似合いですよ」の舞台裏で注目の落語家たちをSNAP!

  • 2026.05.18

アメカジを提案するファッションブランド「ゴールデンベア」が主催する落語会、その名も「師匠お似合いですよ」。弊誌も師匠方のスタイリングを担当。第4回目となる今回も大盛況でした。楽屋裏で撮影したみなさまの素敵な着こなしをお届けします! 落語家たちが洋装に身を包む会「師匠お似合いですよ」の舞台裏に潜入! ...

日本人に最適化された新作の“JAPAN LIMITED”に注目!「MOSCOT」現代に引き継がれるアメリカンクラシックのDNA

  • 2026.05.20

1915年にNYで創業し、アイウエアデザインの王道を形づくった「モスコット」。多様なデザインで溢れるいまこそ、伝統に裏打ちされたクラシックな佇まいに惹かれる。 新作の“JAPAN LIMITED”のラインナップを紹介! 2016年よりスタートした“JAPAN LIMITED”は、インラインにはないノ...

働くヒトとヴァーグウォッチ。【vol.01靴磨き職人/「Chett」店主・大平雄太さん】

  • 2026.05.21

「Time is Money」=「時は金なり」。自身の仕事に誇りを持ち、日々働く人々は有限な“時間”というものを重んじ、身につけるプロダクトにも徹底的にこだわる。アンティークウォッチの旧きよきディテールを備えながら、手軽かつデイリーに使うことのできるヴァーグウォッチはそんな彼らの心強い相棒となる。 ...

Pick Up おすすめ記事

夏を彩るカラーゴールド。「市松」定番の18金シリーズはカラバリ豊富で夏に欠かせないアクセサリー

  • 2026.05.18

湘南に工房を構えるオーダーアクセサリーブランド「市松」。1997年に創業し、その2年後から27年も続く定番の18金シリーズは、カラバリも豊富で、いまや欠かせないブランドの顔だ。プロダクツとしての魅力だけでなく、夏の装いにも重宝する。 「市松」の定番、特別な5色の18金 「酷暑日」という言葉が新たに発...

落語家たちが洋装に身を包む会、第4弾! 落語会「師匠お似合いですよ」の舞台裏で注目の落語家たちをSNAP!

  • 2026.05.18

アメカジを提案するファッションブランド「ゴールデンベア」が主催する落語会、その名も「師匠お似合いですよ」。弊誌も師匠方のスタイリングを担当。第4回目となる今回も大盛況でした。楽屋裏で撮影したみなさまの素敵な着こなしをお届けします! 落語家たちが洋装に身を包む会「師匠お似合いですよ」の舞台裏に潜入! ...

アメリカンクラシックの原点「ディグナ クラシック」の[ジミー]なら、カラバリ・仕様も豊富で自分好みの1本が見つかる!

  • 2026.05.21

50sアメリカンスタイルを踏襲した「ディグナ クラシック」の[ジミー]は、シンプルなデザインやクラシックな世界観から多くの人に愛される名作。その人気ゆえ、仕様やカラーのバリエーションが非常に豊富な[ジミー]の全容をいま一度おさらいする。 955E“Jimmy”とはどんなメガネ? 1950年代にアメリ...

ロンドン生まれのアイウエアブランド「CUBITTS」が日本に本格上陸! 人気の秘密に迫る。

  • 2026.05.19

英国・ロンドン生まれのアイウエアブランド「キュービッツ」。日本へ本格上陸したばかりでまだ多くを知られていない、その全容を紐解く。 ロンドン生まれ質実剛健な実力派 2013年にロンドンで創業、2025年に日本へ本格上陸を果たした「キュービッツ」。本国では、新鋭ながら圧倒的な知名度を誇り、ビスポークも手...

日本人に最適化された新作の“JAPAN LIMITED”に注目!「MOSCOT」現代に引き継がれるアメリカンクラシックのDNA

  • 2026.05.20

1915年にNYで創業し、アイウエアデザインの王道を形づくった「モスコット」。多様なデザインで溢れるいまこそ、伝統に裏打ちされたクラシックな佇まいに惹かれる。 新作の“JAPAN LIMITED”のラインナップを紹介! 2016年よりスタートした“JAPAN LIMITED”は、インラインにはないノ...