アメリカのレガシーと ともに歩むウエア。世界的に権威のあるカーショーをレポート!

アメリカだけでなく世界的にも権威のあるカーショーであるPebble Beach Concours d’eleganceにボビー・グリーン率いるOld Crow Speed Shopが磨き上げられた1930年代のレーシングカーをひっさげて登場した。由緒正しきヒストリーを持つクラシックカーだけが出場を許されるイベントへの正装として選ばれたのはGlad Handのモノ作りで展開する自身のブランドOld Crowからこの日のためにデザインされたアイテムたち。世界中のセレブが集まるこのイベントに、Old Crowはしっかりと爪痕を残した。

世界中の由緒正しきクラシックカーが集まる歴史のあるカーショー。

風光明媚なだけでなく、ゴルフコースとしても世界的に有名なペブルビーチに世界中からヒストリーを持ったクラシックカーが集まり、その美しさを競うのがこのイベント。

クルマだけでなく、集まるクラシックカー愛好家までもが、その世界観をしっかりと守った正装を基本とし、ローカルのカーショーとはまったく違う雰囲気が特徴。集まるクルマもしっかりとしたヒストリーを持ったミュージアムピースばかり。クラシックカー愛好家たちにとって最高到達地点のひとつとして世界中で認知されている。

このイベントに出展したクルマは、一度参加したら同じクルマは10年間は出展できないというのが決まり。毎年違うクラシックカーが集まるというからオーナーも気合いが入る。

思い思いのファッションで来場してかまわないが、集まる人たちやクルマを考えるとパーティドレスで来場するのが正解。世界中のセレブも集まり、シャンパン片手に会話が弾む。

クラシックカーに現代のファッションでは似合わない。時代考証になるべく合わせた装いがオーナーのクルマへの情熱を表現する。ご覧のロールスロイスには正装が正解である。

今回制作されたDePalma-Miller Specialを記念したスペシャルなアイテムは一般にも限定販売される。ジャケット¥47,080_、L/S Tシャツ ¥8,690_、ヘンリーL/S Tシャツ ¥10,780_

世界のモータリゼーションの歴史を実車で見ることができる。

しっかりとしたヒストリーを持ったクラシックカー愛好家にはたまらないクルマの数々。そのうちのいくつかを紹介しよう。

アメリカの伝説的なレースカービルダー、ハリー・A・ミラー氏が組み上げたマシン。ボビー氏はこのマシンをサンディエゴの近くで所有している人に出会い、1年以上、そのマシンへの思いを伝え続けて手に入れたという。レストアには当時の資料を集め、約2年半という歳月をかけて当時レーストラックを走っていた姿にまでレストアすることに成功。多くのレースカーやホットロッドを所有するボビー氏にとっても、とくに思い入れのある1台となっている。エンジンはハリー氏が当時組み上げた120.8ci(約2000㏄)の直列8気筒エンジンを搭載。細部にわたって時代考証に合わせた完璧なレストアがされたミュージアムピースへと仕上がっている。

1949年式Ferrari 166MMツーリングバルケッタ。1947年に創業したフェラーリが初めて市販したモデルであるが、30台ちょっとしか生産されていないという歴史的にもかなり稀少車だ。

このクルマだけはドアを全開でディスプレイするのが正しい姿だと再確認できる1954年式Mercedes-Benz 300SL。オーナーはドイツからこのイベントのために車両を持ち込んだ。

速さをイメージさせるクーペボディというイメージが強いAston Martin DB5ヴァンテージには優雅なコンバーチブルは逆に新鮮。英国から海を渡って参加したという本国で動態保存される個体。

アメリカのクリーブランドで生まれたPeerlessの1910年式。この頃は馬車の延長線上に自動車が存在していたことがわかるデザイン。

スイスから海を渡って出場の1929年式Bugattiタイプ35Bグランプリ。レースでの成功を収めた名車で、35Bはタイプ35シリーズの最終世代。スーパーチャージャーを搭載する。

戦前のクラシックカーが多数並んでいる会場では逆に新鮮に映る1981年式LamborghiniカウンタックLP400S。初期モデルからエアロパーツなどが追加され、より戦闘的なルックスになる。

1938年式Peugeot402 ダルマット・プルトアウト・ロードスターは美しいストリームラインを描く曲線が職人たちのハンドメイドでなければ表現できない作り込みを感じる。

1952年式Jaguar Cタイプ・ロードスターは当時の公道レースであるカレラ・パンアメリカーナ・メキシコを走ったカラーリングが特徴的。右ハンドルのままアメリカで生存する。

(出典/「CLUTCH2022年2月号 Vol.83」)

この記事を書いた人
CLUTCH Magazine 編集部
この記事を書いた人

CLUTCH Magazine 編集部

世界基準のカルチャーマガジン

日本と世界の架け橋として、国外での販路ももつスタイルカルチャーマガジン。本当に価値のあるモノ、海外記事を世界中から集めた、世界基準の魅力的コンテンツをお届けする。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

究極のクラシックを背負う。英国発バッグブランド「Billingham」のカメラバッグ『System-1』

  • 2026.09.24

英国生まれのバッグブランド「ビリンガム」。そして同ブランドを代表するモデル[システム-1]。"用の美"を極めたその実用性とルックスは昔も今も、服好きの心を捉えて離さない。 “機能美”を極めたクラシックバッグの筆頭 創業は1973年。写真を撮るのが大好きだったという創業者のために妻がカメラバッグを手作...

ニューヨーク・ブルックリン発! 作業服由来のデイリーウエアはこう着こなす。

  • 2026.09.16

創業1904年、高層ビルの建設が相次ぐ当時のニューヨークでリアルワーカーに向けて、作業服を提供していた「ブルックリンオーバーオール」。そんな確固たる出自に由来する男服は、カジュアルウエアとして現代にDNAを継ぐ。 旧きよきデザインと生地づくりで飽きのこない王道のワークスタイル 40年代の個体をベース...

いつもの装いに、頼れる履き心地。この秋は、コートスニーカーとチロリアンシューズがあればいい

  • 2026.09.18

トラッドな装いになら、足元はやっぱり品よくいきたい。でも、履き心地だってこだわりたい。そんな欲張りな気分に応えてくれるのが「ロックポート」。クラシックな佇まいと快適さを両立した2足を紹介する。 品よく履けて、しっかり快適 「お洒落は我慢」とは言うけれど、格好よさも履き心地も譲れない。そんなわがままに...

今季ワードローブに加えたいアイテムを厳選紹介! 「EIGHT-G」で秋支度。

  • 2026.10.04

秋の装いが楽しくなる季節。ミリタリーやワークといったアメリカ由来の実用服をベースに、素材やディテールへこだわりを詰め込んだエイトジーの新作から今季のワードローブに加えたいアイテムをピックアップ。 (右)ジャケット110,000円(TMJ2615)、シャツ23,100円(8LS-81)、ジーンズ24,...

Pick Up おすすめ記事

歴史に残る空軍服を、いま再び。機能美が息づく「中田商店」のモーガンメンフィスベル

  • 2026.10.02

メンフィス・ベル号の機長、ロバート・K・モーガン氏との交流から始まったモーガンメンフィスベルは第二次世界大戦期の空を支えたフライトウエアを現代に蘇らせる中田商店のオリジナルブランド。極限の環境で求められた機能と、色褪せない完成されたデザインが魅力の航空服を紹介する。 R.A.F. Irvin She...

日本の技で蘇る、旧きよきアメリカンベーシック。100年前の起毛機を使った「DISCUS」のスウェット

  • 2026.09.18

「ディスカス アスレチック」の「MADE IN JAPAN」プロジェクト。和歌山で受け継がれる約100年前の起毛機とそれを支える職人の技。そのこだわりから生み出されるスウェットの魅力を追った。 スウェットの裏側に宿る百年起毛 1973年、アメリカで誕生した「ディスカスアスレチック」。その歴史を日本の...

労働者やアウトドアマンに愛された実用服。「ウエアハウス」のフランネルシャツ

  • 2026.10.02

ミクロレベルまで研究し、古着と見間違うほどのプロダクツを現代に蘇らせるウエアハウス。当時の生産技術や時代背景までも丁寧に掘り下げられて完成した服は、限りなくヴィンテージに近い存在だ。そんな彼らが生み出す服こそ、オーセンティックと呼ぶにふさわしい。 糸そのものから再現し旧式の織り機を用いて製作 フラン...

無垢の金属、輝く伝統。純金や純プラチナを使った「市松」の究極の逸品

  • 2026.09.25

純金や純プラチナなど、純度100%の軟らかい金属をアクセサリーにするためには非常に高い技術が必要だ。それを可能にするのが「市松」。約30年にわたって培った“叩く”技術が可能にする唯一無二のリングの輝きに迫る。 熟練の技なくしては完成しない究極の逸品 原材料高騰の影響もあって、希少性が高まっている純金...

2ndとEDWIN両チームの世代の異なる4人が集結! EDWINと考えるトラッド学

  • 2026.09.15

本誌でも何度も紹介してきたEDWINのコンセプトショップ限定アイテムは、普遍的なデザインとそのクオリティの高さから2ndが理想とするトラッドスタイルともばっちりハマる。今回は初の試みとして、2ndとEDWIN両チームの世代の異なる4名で“EDWINで作るトラッド”を考えてみた。 20代らしくアクティ...