書類、名刺、レシートなどすべてデータ化 リモートワークの必需品 ScanSnap iX2500

iPhone 18 Pro驚異のベンチマークと可変絞りの魅力。Duo購入予定の人も迷うかも【先行レビュー】

筆者も含め、iPhone Duoに気を取られがちだが、アップル本社で聞いてきたところによると、実はiPhone 18 Proのアップデートもかなり大幅なものである。使って感じるのは可変絞りの効果だが、チップセットは初の2nmプロセスとなるA20 Proだし、内部構造もベイパーチャンバーをミッドシャーシとして使う新構造へと全面刷新されている。iPhone Duoも魅力的だが、カメラとしての利用が多いならiPhone 18 Proがお勧めだ。

『ボケ感』を自由にコントロールできるだけではない可変絞り

まず素晴らしいのは6枚羽根の可変絞りだ。

今さらこう言ってはなんだが、かなり改善されたとはいえ被写界深度をデジタルで処理したポートレートモードはどこか作り物感が付きまとう。それに対して今回は本当に背景をボカせるのだ。

しかも可変絞りは背景をボカせるだけではなく、絞り込んで風景のディティールを詳細に撮ったり、絞った状態でスローシャッターを切って動いてるものをブラしたり、背景を動かす流し撮りをしたり、絞りの光を直接レンズに入れて光彩を撮ったりと非常にいろんな使い方ができるのだ。

iPhoneのカメラアプリのインターフェイスが変わったこともあり、マニュアルカメラのように写真が撮れるカメラだ。まずはマニュアルで被写界深度を変えて撮影してみよう。ご覧のような環境で撮影した。

手前に花瓶をひとつ。その花瓶の右側に出ている花にピントを合わせた。奥にはテラリウムともうひとつの花瓶がある。

まずf4.0設定。一番絞った状態だ。

この状態が一番深くピントが来ている状態だ。かなり手前にピントを合わせているので、奥の花瓶も少しボケている。

次がf2.8。

さっきよりはグッと奥の花がボケていることが分かる。

ポートレートモードのボケと違って、手前側の花のボケ、いわゆる前ボケも自然な感じで入る。

次がf1.8。

ここまで来ると、かなり奥の花瓶はボケていることが分かるだろう。中間位置のテラリウムも何か分からないぐらいのボケ感になってきている。

最後に一番大きく開いて、f1.48。

前後のボケがかなり大きくなる。たしかに、これだけのボケを出せるなら、人物を撮るのも楽しそうだ。もう少し引いた構図ならもっと強くボケを出せるはず。あの小さなレンズから、これだけのボケが生み出せるとは思わなかった。

『光芒』を作り出せるのも可変絞りがあるから

可変絞りはボケを生み出せるだけではない。絞り羽根のエッジから流れる光が光芒を作るのも、写真の効果として面白い。

光芒を生み出したければ、絞りのあるカメラで点光源に向かってシャッターを切ればいい。最近よくある多数のLEDをすりガラス状のカバーで覆っているものは点光源ではないので光芒を生み出しにくい。白熱灯や、1チップですごく明るいLEDなどを探して試していただきたい。

こちらがF4で撮った時の光芒。絞りのエッジにしたがって、6つの光の筋ができる。

照明だけを撮るとこんな感じになる。

レンズフレアも派手に出るが、これもまた光学的な写真の面白さということにしておこう(笑)。また、f2.8で撮影した時も、同じように6本の光条が出る。

一般的には、絞りの羽根の枚数は奇数になっている。それは7枚羽根ならその反対側にも光芒が出るから、14本の派手な光芒になるからだ。9枚羽根なら18本というわけだ。しかし、iPhone 18 Proの絞り羽根は6枚と偶数なので、シンプルな強い羽根が出る。

f4とf2.8の時は6本だった光芒が、f1.8で12本になる不思議

では、f1.8にするとどうなるだろうか?

なんと、光芒は12本になる。

なぜかというと、その秘密は絞り羽根の形状にある。

ちょっと見にくいが、絞り羽根が途中でくの字型に曲がった形になっており、F1.8のときには十二角形になるようになっているのだ。 これにより12本の光芒が出るというわけだ。 iPhone 18 Proを手に入れたら、ぜひこの可変絞りを使いながら照明を撮ってみてほしい。バーの照明や宝石店の天井の照明などがこういう効果が出やすいと思う。

今回、時間がなくて試せなかったが、絞り込んでシャッタースピードを遅くして、ブラしたり、動きを出したり、流し撮りをしたりいろいろ面白い写真が撮れそうなカメラだ。

外形はほぼ変わらない。多くのiPhoneケースは流用可能

今回のiPhone 18 Proの面白いのは、外観上はiPhone 17 Proとほぼ変わらないのに、内部構造やスペックが激変しているという点だ。チップセットは恐ろしくパワーアップし、内部のフレーム構造なども大幅に変わっている。

しかしご覧のように外観はiPhone 17 Proとほぼ変わりはない。

ちなみにデータスペック上の寸法は全く同じ。ボタンの位置なども同じで、筆者が試した限り、多くのiPhoneケースは流用できる。ただ、プラトー部分(カメラの周り)の盛り上がりの形状などが若干違うようで、フィット感の悪いものもあった。プラトー部分などがかっちりはまるタイプのカーボンiPhoneケースなどはやはり専用のものを買った方が良いかも知れない。

驚くほど高性能化が進んでいるA20 Proチップ

で、一番問題のA20 Pro。これが凄まじくパワーアップしている。

Geekbench 6とGeekbench AIの結果はこちら。

どのスペックにも驚くが、CPU単体が前モデルから約24%の向上というのにはビックリだ。さすが2nmプロセスと思わざるを得ない。

グラフにしてみるとこんな感じ。

今年はググッと伸びていることがお分かりいただけると思う。 スーパーコア2コア、高効率コア4コアの6コア構成で、マルチコアでも約25%の伸びとなっている。ちなみに、このスーパーコアと高効率コアはコア数こそ違うが、Mac miniなどに搭載されているM6の内部と基本的には同じものだそうである。それをこの小さなiPhoneに詰め込んでいるのだから速いわけだ。

GPU性能にいたっては約42%向上。アップルは『最大40%向上』と言っていたので、その数字にウソがないことが実証された。

毎年ベンチマークを取っていて、正直今年は微妙と思うこともあるのだが、これだけはっきりと伸びると気持ちがいい。

Geekbench AIの数値もはっきりと伸びている。今年は、Neural Engineを16コアから32コアに倍増させたので、その効果も大きいのだと思う。いよいよ利用が本格化するApple IntelligenceやSiri AIでも大きな効果を発揮することだろう。

M6と同様に2nm世代となるA20 Proチップでは、DRAMの横配置、サイドバイサイド構造による放熱性の向上とメモリ帯域幅の拡大が大きなポイントとなっている。

iPhoneとしては初めての6チャンネル構成のメモリインターフェースが採用されており、Unified Memoryの帯域幅はA19 Proチップに比べて50%拡大している。メモリ帯域幅の飛躍的な拡大によってCPUや7コアGPU、デュアル16コアニューラルエンジンへのデータ転送がスムースになり、高負荷なオンデバイスAIモデルの実行やカメラの高度な画像処理パイプラインをこなすことができるようになっている。

SoCとDRAMのサイドバイサイド配置は、SoCの上にメモリを乗せない構造にしたことで、SoCの熱を逃がしやすくなるという効果がある。これにより一番熱を発生するSoCのシリコンダイをベイパーチャンバーに直接接続することができる。効率的な熱放散が実現したことで重い3Dゲームの長時間プレイやマルチタスク、オンデバイスAI処理などを行う際に発生する熱がこもりにくくなり、高い性能を長時間持続して発揮できるようになっている。

ベイパーチャンバーがミッドシャシーにマウントされる

これに伴い、シャーシ側の構造も大きく変わっている。A20 ProチップのSoCの放熱性能は前述のようにベイパーチャンバーに直接接続されることで改善されている。iPhone 18 Proのベイパーチャンバーはサイズを拡大されており、さらにこのベイパーチャンバー自体をiPhoneのミッドシャーシとする構造が導入された。これによりさらに効率的に放熱することができるようになっている。

ベイパーチャンバーがミッドシャーシに直接接続されることで内部構造は大きく変化している。内部を見る機会があったらぜひ見てみてほしい。

このベイパーチャンバーに効果による冷却性能の高さを示す動画はこちら。

(2種類の筐体デザインを比較したデモ映像。高い負荷のかかるゲームプレイをシミュレートした状況下で、iPhone 17 Pro、iPhone 18 Proそれぞれのベイパーチャンバーが熱を放散する様子を示します。)

もう一つ筆者が注目しているのは金属ケースのバッテリーだ。

通常、バッテリーはラミネートパックに入っており、長方形の形状になっている。一部が凹んでいると内部の反応に偏りができるから良くないはずだのだ。

しかし、昨年のiPhone 17 ProやiPhone Airから金属製のケースに入ったバッテリーが採用されている。この金属ケースは内部のTaptic Engineなどを避けた変則的な形をしている。この金属ケースが、この変則的な形状を実現していると思われる。

昨年取材時に聞いたところ「それに関してはノーコメント」との回答だった。もし分解されたiPhoneを見る機会があったら、この特殊な形状のバッテリーにもぜひ注目していただきたい。SIMトレーを削減することでできた角張ったスペースを無駄にせずバッテリーサイズを拡大できるのもこの金属ケースのおかげだと思っている。

iPhone Duoが人気だが、屋台骨を支えているのは『Pro』

どうしてもiPhone Duoが話題の中心になりがちだが、おそらく来年もアップルの屋台骨を支えるのはこのiPhone 18 Proであることに変わりはないはずだ。その大事な屋台骨でアップルが手を抜くはずがない。

iPhone Duoに注目を集めるために、iPhone 18 Proは変化が少ないように見せかけているところがアップルらしい。それもこれもAppleの戦略なのである。

この昨年のiPhone 17 Proから変わっていないふりをしているハイパフォーマンスなiPhone 18 Proを購入予定の方は、ぜひその隠れた高性能を満喫していただきたい。

(村上タクタ)

この記事を書いた人
村上タクタ
この記事を書いた人

村上タクタ

おせっかいデジタル案内人

「ThunderVolt」編集長。IT系メディア編集歴12年。USのiPhone発表会に呼ばれる数少ない日本人プレスのひとり。趣味の雑誌ひと筋で編集し続けて30年。バイク、ラジコン飛行機、海水魚とサンゴの飼育、園芸など、作った雑誌は600冊以上。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

メイド・イン・ノーサンプトンを貫く英国靴の筆頭「Crockett & Jones」のモノづくり

  • 2026.10.21

革靴の聖地であるノーサンプトンにて1879年に初声をあげた〈クロケット&ジョーンズ〉。英国靴を語る上で欠かすことのできない同ブランドのモノづくりの現場に足を運んだ。 一足の革靴に宿る147年の歴史と誇り 革靴産業の一大拠点として名を馳せる英国・ノーサンプトン。中世から靴職人が集まり、17世紀には軍用...

原毛から生地まで。一貫生産を守る英国生地の名門「ムーン」とは?

  • 2026.10.19

服を突き詰めていくと辿り着くのが生地。トラッド好きなら一度は耳にしたことがあるであろう英国の名門が「ムーン」だ。羊毛から紡績、染色、織布を一貫して行う英国最後の生地メーカーが誇る伝統のモノづくりに迫る。(写真は、生地の製造において重要な“織り”の工程。タテ糸とヨコ糸をゆっくりと交差させ、チェック柄が...

遊び心とヘビーデューティ! 「ジムマスター」のアウトドア&ミリタリー

  • 2026.10.18

ほどよく力の抜けたカジュアルウエアを展開するカナダ生まれの「ジムマスター」。その真骨頂は、実は骨太なアウトドア&ミリタリーにある。ヘビーデューティな機能美を日常着へと昇華させる秘訣は、「ジムマスター」らしいほんのすこしの遊び心! カラフルな配色の裏に確かな実用性あり! 【右】主役は厚手のボアジャケッ...

世界最高峰のニットメーカー「JOHN SMEDLEY」が編むもの。

  • 2026.10.20

イングランド中部、リーミルズの自社工場で240年以上前からニットウエアを作り続ける〈ジョン スメドレー〉。1784年に創業した同ブランドが編んできた歴史と伝統が息づく場所で彼らが編むものとは。 240年の伝統と魂が息づくファクトリー 英国のトラッドブランドとして群を抜く歴史を持つのが〈ジョン スメド...

東洋エンタープライズが手がける「ゴールド」。高品質な素材選びに一切の妥協なし。

  • 2026.10.20

1965年に創業した日本屈指の老舗メーカー東洋エンタープライズ社が手がける〈ゴールド〉。同社が得意とするヴィンテージへの膨大な知見と技術力の高さを活かしつつも上質にモダナイズしたものづくりに定評がある。着用時のシルエットはもちろん、高品質な素材選びに一切の妥協をしないこと。それこそがシンプルな服に深...

Pick Up おすすめ記事

東洋エンタープライズが手がける「ゴールド」。高品質な素材選びに一切の妥協なし。

  • 2026.10.20

1965年に創業した日本屈指の老舗メーカー東洋エンタープライズ社が手がける〈ゴールド〉。同社が得意とするヴィンテージへの膨大な知見と技術力の高さを活かしつつも上質にモダナイズしたものづくりに定評がある。着用時のシルエットはもちろん、高品質な素材選びに一切の妥協をしないこと。それこそがシンプルな服に深...

19世紀から英国紳士に愛され続ける世界最高峰のハンドメイド傘

  • 2026.10.19

年間を通じて降水頻度が高い英国において傘は必需品。ひいては英国紳士を象徴するプロダクトのひとつだ。その中でも、旧くから英国王室や上流階級の紳士たちに愛されてきたFOX UMBRELLAS(フォックス アンブレラズ)は最上級の存在である。 手作業から生まれる圧倒的な造形美 真のトラッド好きは服だけでな...

気鋭のアイウエアブランド「CUBITTS」が描く、クラシックとモダンの共鳴

  • 2026.10.19

18世紀から20世紀にかけて眼鏡産業の世界的な中心地であったものの戦後、衰退の一途を辿ったロンドン。この地で2013年に創業した「キュービッツ」は当時を彷彿とさせるクラシックスタイルをモダンに昇華させた独自の世界観を築く気鋭のブランドだ。 伝統と現代とを繋ぐアイウエアの研究所 「キュービッツ」は伝統...

東京・入谷にできた靴づくりの新聖地「THE ZINE FOOTWEAR CLUB.」にメディア初潜入!

  • 2026.10.18

「ブラザーブリッジ」や「シュアブーツ」を手がける「ザ ジン フットウェア」。店舗と企画・縫製工場がひとつになったいわば“本拠地”を入谷に新設した。メディア初公開となる、その全貌に迫る。 メーカーでもあり店舗でもある新拠点 弊誌の読者であれば、おそらく「ブラザーブリッジ」という革靴ブランドはご存知であ...

世界最高峰のニットメーカー「JOHN SMEDLEY」が編むもの。

  • 2026.10.20

イングランド中部、リーミルズの自社工場で240年以上前からニットウエアを作り続ける〈ジョン スメドレー〉。1784年に創業した同ブランドが編んできた歴史と伝統が息づく場所で彼らが編むものとは。 240年の伝統と魂が息づくファクトリー 英国のトラッドブランドとして群を抜く歴史を持つのが〈ジョン スメド...