
今回Samsungからお借りしたのは、Galaxy Z Fold8 Ultra、Galaxy Z Fold8、Galaxy Z Flip8の3種類。

iPhone 6で定まった『スマホの形』を、初めて打破する『折りたたみ』
Galaxy Z Fold8 Ultraは以前からあるサイズで、いわゆる現行のiPhone 17 Proのようなサイズが左右に開く感じ。閉じた状態では非常に縦長で、開くと正方形に近い縦横比になるのが特徴だ。
そもそも、スマホは初代iPhoneのサイズ感から始まり、iPhone 5で縦に延び、iPhone 6と6 Plusあたりで現代のフォームファクターが決まった。その後、物理ホームボタンがなくなり、全画面化して以来、大きな変化はない。

つまり「手に持てる幅で、不自然でない縦サイズ、全画面」が、現在のスマホの形状を決めるファクターになっている。
Samsungが8世代かけて進化させた『折りたたみ』をiPhoneが導入!?
そこをなんとか打ち崩そうとしたのが、2019年に登場した『Samsung Galaxy Fold』だ。そこから、8世代に渡って『折りたたみスマホ』という技術を熟成してきたのがSamsungだ。
特に今年は、3種類の折りたたみ式のスマホを発売している。
そして、Z Fold8の開いた時に7.6インチ、縦横比3:4という横長のディスプレイと同等のものを新しいiPhoneが採用すると言われている。

公式発表ではなく噂の情報ということになるが、アップルが採用するのはSamsung Displayの折りたたみOLEDらしい。つまり、Samsung Electronicsの3台の折りたたみスマホは、他のメーカーへのSamsung Displayのショーケースとしても役に立っており、将来的に折りたたみiPhoneに市場を侵食されることになっても、同時にSamsung Displayの売上が伸びるのだから、それで良いという、高度な戦略的判断が働いていると思われる。

iPhoneという大きな市場が動いて、『折りたたみスマホ』という商品の認知度が上がるという計算もあるだろう(だからThunderVoltのようなアップルに傾倒しているメディアにも、試用機としてGalaxyを貸してくださるのだと思う)。
これまでSamsungは、折りたたみ部分の凹凸を減らしたり、全体の厚さを薄くしたりと、8世代に渡って努力してきた。アップルはさらに折りたたみ部分の凹凸を減らすよう要求しているとも言われており、Z Fold8とどのぐらい違いがあるのか気になるところ。
Z Fold8 Ultra——「普通のスマホ」を開くと大画面に
まず、Z Fold8 Ultraを触ってみる。

折りたたんだ時には通常のスマホサイズ、開くと大画面が楽しめるというのが特徴的。閉じた状態で6.5インチ(参考までにiPhone 17 Proは6.3インチ)、開くと8インチ(対角の表現なので、正方形に近いと面積は数字以上に大きい)。閉じて158×73mm、開いて158×143mm(端末サイズ)。

つまり、折りたたんだ状態でもニュースを見たり、Xを見たりという一般的な用途はこなせる。

さらに、開いて、例えばコンパクトなキーボードなどを組み合わせると小さいパソコン的な使い方もできる。ただし映画や漫画コミックなどのコンテンツを楽しむ場合は、開いて正方形に近いアスペクト比は意外とアドバンテージが出ない側面がある。

たたんだときに従来のスマホと比べて違和感がない。開いたら大画面。ただし、縦にしても横にしても変わらないのが正方形に近いアスペクト比の残念な点ということになる。
Z Fold8——「短く幅広」から、開けば4:3の小型タブレット
次に、iPhone 18の折りたたみ版と同等サイズと言われるZ Fold8。

閉じた状態で5.5インチ、開くと7.6インチ(同じく対角の表現なので、面積は感覚と違うが、初代iPad miniの7.9インチに感覚としては近い)。閉じて124×82mm、開いて124×161mm(端末サイズ)。
こちらは、閉じた状態では、通常のスマホより長さが短くて、幅が広いというのがポイント。

手が小さい人は少し持ちにくいかもしれない。Xなどの縦スクロール型のコンテンツは見える量が限られる。キーボードを出すと閲覧可能なスペースがさらに制限される。つまり、閉じた状態での利便性はZ Fold8 Ultraより劣る。グリップすると手で隠れる部分が多いようにも思う。

開くと4:3の画面が現れる。このサイズはZ Fold 8 Ultraと違って、縦に持つか横に持つかでアスペクト比を変えられるのがメリット。 開いた状態で片手で持つのは、手の小さい人には難しいかもしれないが、例えば電車の中でコンテンツを読む、動画を見るなどの利便性はかなり向上する。
筆者は手が大きいので片手で持てるが、いずれにしても閉じたり開いたりに両手を使わなければならないので、混雑した電車などでは扱いづらいかもしれない。
Z Flip8——「小さくたたむ」ことにも意味があった
最後が、筆者があまりメリットを感じていなかった縦折りのZ Flip8。

広報の方に聞くと、特に女性に人気なのだそうだ。我々男性はズボンのポケットに入れるので縦長が扱いやすいが、女性はハンドバッグなどに入れるケースが多いので折りたたんだZ Flip8のコンパクトなサイズがフィットするらしい。

閉じた状態で4.1インチ、開くと6.9インチ。いわば、開いた状態では通常のスマホサイズ。閉じると化粧品のコンパクトのようなサイズになり、ハンドバッグに収めやすいということだ。
開いた状態の使い勝手は通常のスマホと同じという点が親しみやすい。
ちょっと面白いのが折りたたみ状態での使い方だ。
高画質のアウトカメラで自撮りしたり、ビデオ会議をしたり、90°にしてカメラのファインダーとして使ったりもできる。自撮り文化を踏まえた製品になっている。アウトカメラの周囲まですべてディスプレイになっているというのもすごい。

同じ「折りたたみ」でも、サイズが違えば体験はまるで違う
サイズから見ると、Z Fold8 Ultraは『通常のスマホ+大画面』、Z Flip8は『通常のスマホ+コンパクト』。
それに対して、折りたたみiPhoneと同サイズと言われるZ Fold8は、『短くて幅広のスマホ+初代iPad miniサイズ』ということになる。
次回は、どの形状が、どんなコンテンツに向いているか? いろいろとディスプレイに表示して考えてみたい。
(村上タクタ)
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