2ページ目 - 革ジャンから茶器まで……業界屈指の趣味人「Langlitz Japan」岡本隆則さんの、一生手放せないヴィンテージ。

室町時代に瀬戸で焼かれた時代のある茶碗。箱書きは江戸時代後期の漆工、神楽丘不入 (松ケ枝不入)。松平不昧に仕えたが、松江に一度も入らなかったことから不入の名が付いたという説もある。

舟徳利とも呼ばれる大ぶりの蕪徳利は、花生けとしても喜ばれる。〇印の窯印が肩に入ったどっしりとした姿に、えのき釉と焼き締めの見事な景色が映える桃山時代の古備前。

洋画家、熊谷守一の書「天無私」。熊谷守一の大パトロンであり、氏の書の魅力を一早く見抜いた木村定三氏いわく、筆法など必要のない新しい世界を開拓した功績は偉大であると賞賛している。

三重松坂の豪商、長谷川家の茶杓箪笥に収まっていた甫竹作の茶杓。共筒用に仕立てられた裂には、長谷川家の蔵番が添う。甫竹は千利休から茶杓の指導を受け、利休茶杓の下削り師となり、以後四代続いた。

川喜田半泥子作の大変小ぶりな旅茶碗に、二種類の塗蓋を添わせて茶器に見立てている。いかにも半泥子らしい抜群の上がりで戦後に造られたもの。箱書きは初代の黒田陶々庵。

(出典/「CLUTCH Magazine 2025年8月号 Vol.100」)

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