初めてのアメリカで訪れた、“憧れの”ルート66【H-D偏愛主義】

「ハーレー乗りなら一度はアメリカへ行って、ルート66を走らなきゃね」なんてよく聞くセリフだが、確かにこの「マザーロード」と呼ばれるヒストリカルな道路を走ると人生変わる、というのもわかる気がする。というかアメリカ自体を走るのだけでもかなり人生観は変わる。僕も実際結構変わったのではないかと、初めてアメリカを訪れた2010年に感じた記憶がある。

沼尾哲平|愛車のスポーツスターは、人生2台目のハーレー。いまは通勤と取材で乗るのがメインになってしまっているが、本当はひとりでロングツーリングに出かけたい

ハーレー乗りなら誰もが憧れるマザーロード

映画『イージー☆ライダー』などでも描かれるルート66は、アメリカのモーターカルチャーの発展を象徴する歴史的な道路で、シカゴからロサンジェルスまでの約4000キロ、アメリカを横断するように伸びている道路だ。66と書かれたロードサインでも知られている。が、『クラブハーレー』編集部に配属になる前の僕は、『イージー☆ライダー』も通っていないどころか、アメリカそのものにあまり興味がなかった。むしろ旅の興味の対象はアジアや日本国内だった。だから、アメリカツアーの付き添いという仕事ではあるものの、初めてのアメリカながら、行ってみたい場所があったかというと、別段なかった、というのが正直なところだった。

そこまで「アメリカ」に憧れのないままハーレー専門の雑誌編集部に入り、アメリカまで行って、そんな興味ないの? もったいない! と思われるかと思うが、編集部に入るまでは、ハーレーはおろかバイクに触れる機会がほぼなかったし、学生のときなどは資本主義大国に対してあまりいい印象をもっていなかった。中国に何度も行っていたというのもあり、多少は思想の偏りがあったのかもしれない(いまは左寄りではないが)。だからなのかはわからないが、仕事であれ、プライベートであれ、ハーレーに乗ることは楽しいけれど、そこまで深く世界に浸かっていこうと思っていなかった。

しかし、4日間のツーリングで船に泊まったり、メキシコを訪れたり、これまでの旅では感じられなかった空気感を味わっていくなかで、だんだんアメリカ特有の雰囲気を魅力的に感じるようになっていった。たぶん、これが人生変わったってことなのかもしれない。

ツーリング最終日にはアメリカの大地を走ることにすっかりハマってしまい、ルート66の旧道を訪れたときにはグッとくるものがあった。道路にロードサインがあるところでは、お約束の寝そべってみたり、ポーズをとったりして、記念写真を撮りまくり、観光客らしい観光客となっていた。

小さなころから憧れて、というわけではないけれど、旅の道中に憧れの対象となり、いまもハーレーに関わるターニングポイントとなった場所、ルート66。初めて訪れてからもう15年も経ってしまったが、あのときの風景はいまも変わらないままなのだろうか?

カリフォルニア州のサンバーナーディーノを走行していると、目の前に「サンタフェ」の文字が。これは小学生のころ話題になった、篠山紀信が撮影した宮沢りえの写真集の舞台なのかと思ったら、かつて通っていたサンタフェ鉄道の駅なのだそう。かのサンタフェはニューメキシコ州にあり、ここからはかなり遠い。

サンバーナーディーノの市街地の中にあるマクドナルド1号店に立ち寄った。ロゴもいまと変わらないし、外観も街中にある普通のマック。

マクドナルド1号店は、現在は(撮影当時も)ハンバーガーショップとしての営業はしておらず、博物館となっている。中にはマクドナルドにちなんだおもちゃや食器などが展示されていた。外のマックの看板の前にはルート66のロードサインが。ここはルート66の旧道のすぐ近くにあるようだった。

憧れのルート66を走った後、ロサンジェルスにレンタルバイクを返しに行く道中に事件は起こった。それに関しては、今回は書ききれなそうなので、続きは次回。

(出典/「CLUB HARLEY 2025年12月号」)

この記事を書いた人
チューバッカ沼尾
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チューバッカ沼尾

旅好き元バックパッカー

1981年式の元カメラマンでパックパッカー。バイクは2007年にクラブハーレー編集部に配属になってから興味を持ったクチなので、遅咲きといえば遅咲き。ただ、旅をするのにこの上ない乗り物と知りドハマり。現在に至る。愛車は1200ccボアアップの2011年式XL883。
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