※画面を合成した写真は、利用者からはこんな感じで見えているというPhotoshopを使ったイメージです。第三者からはこのように見えるわけではありません。

高機能化が進むグラス型ディスプレイ。だが、本当に空間固定が必要か?
まず、最近のグラス型ディスプレイの状況について簡単に説明しておこう。
グラス型ディスプレイは、メガネのように装着することで、目の前に大きなディスプレイを表示できるデバイスだ。スマートフォンやパソコン、ゲーム機などに接続すれば、周囲の人には見えない自分だけの大画面を楽しむことができる。

原理的には上部に小さなディスプレイを用意し、それをプリズムで視界にオーバーラップさせて表示する。その構造上一般的には、頭を動かすと、それについて映像も動くが、カメラとジャイロを組み合わせ、あたかも空間に固定されているかのように映像表現するタイプが6DoFで、空間固定が可能な製品と言われる。ただ、その構造と処理能力上、Vision Proのように完全に空間固定するのは難しいが、逆に現実空間の視界はダイレクトに目に入るので、ぼやけたりはしないし、軽くコンパクトに作れるのがメリットだ。

この分野では、XREALやVITUREなどが次々と新製品を投入しており、激しい競争を繰り広げている。一方で、フラッグシップモデルの高機能化にともなって、従来の上位モデルで培った技術を、より手頃な価格帯の製品に展開する流れもある。先日紹介したXREAL xbx a01+もそうだし、今回のVITURE Pro 2も、そうした流れの中にある製品だといえるだろう。
VITUREは2024年に『VITURE Pro』を発売している。当時の上位モデルで、片目1920×1080の解像度を持ち、120Hzのリフレッシュレート、最大4000ニト(体感輝度1000ニト)という高輝度を実現した製品だった。
今回のPro 2は、その後継モデルという位置づけだ。
ただし、単純に旧モデルの機能を引き継いで安くしたわけではない。光学系は新しい『UltraClarity 3.0』に進化し、視野角は従来の46度から50度に拡大、体感輝度は1600ニト。片目1920×1080の解像度は変わらない。さらに、重量は約77gから63gへと軽量化されている。

一方で、従来モデルに搭載されていた電子調光機能は省略された。外光を遮りたい場合には、付属のレンズシェードを装着する仕組みだ。つまり、映像を見るための基本性能を向上させつつ、機能を整理して価格を抑えているというわけだ。
とにかく明るい! 見やすさという点では非常に魅力的
実際にVITURE Pro 2を使ってみて、最初に感じたのは映像の明るさだ。
筆者はこれまで、XREALをはじめ、さまざまなXRグラスを使ってきたが、最近の製品は本当に明るくなった。以前は、こうしたメガネ型ディスプレイというと、映像が少し暗かったり、周辺部分がぼやけたりすることがあった。しかし、最近のモデルはそうした不満がかなり解消されている。VITURE Pro 2も、実に明るく、見やすい。

スペックだけ見るとそこまで明るく感じるのは不思議なのだが、グラス型ディスプレイは、ディスプレイの映像を光学系によって目に届ける仕組みなので、パネルの解像度や輝度だけでなく、レンズの設計や映像の均一性なども見やすさに大きく影響する。VITUREが今回採用したUltraClarity 3.0は、画面の中央から周辺までのシャープさや、視度調整を行った際の歪みの少なさなどを重視した光学システムだという。メーカーは、像面湾曲、水平・垂直方向の解像感、視度調整時の歪み、瞳孔位置が変化した際の映像の安定性という4つの要素を改善したと説明している。その恩恵なのだと思われる。
左右独立の視度調整が、筆者には非常にありがたい
もうひとつ、個人的に非常にありがたかったのが、視度調整機能だ。
VITURE Pro 2は、左右それぞれに調整ダイヤルが設けられており、0〜−5.0Dの範囲で近視を補正できる。

筆者はもともと視力がいい方だった。しかし、さすがに年齢を重ねるにつれて、目の見え方には変化が出てきた。老眼も少しずつ進んでいるし、以前ほど何でもクッキリとは見えない。こういう時に、左右それぞれの目に合わせてピントを調整できるのは、非常にありがたい。実際に調整してみると、自分の目に合ったところに映像を追い込めるので、非常に見やすい。
6DoFには非対応。そこは割り切りが必要
前述のとおり、価格が抑えられている分、6DoFによる空間固定表示は非対応だ。
『空間に○○インチの大画面』と言いたければ、空間固定があった方がいいが、たとえば電車移動中に自分だけのディスプレイとしてYouTubeを楽しんだり、飛行機での移動中に映画を観たりするのであれば、6DoFが必須というわけではない。「気軽に映像を楽しむグラス型ディスプレイ」と捉えるのであれば、空間固定はなくてもいいと思う。
だだ、たとえばパソコンの外付けディスプレイとして使うのであれば、細かい部分を見る時に、顔を近づければ大きな文字で表示を見ることができる6DoF空間固定の方がありがたい。VITURE Pro 2だと、顔を近づけてもその分ディスプレイは逃げていってしまう。だからVITURE Pro 2をパソコンの外部ディスプレイとして仕事をしたいなら、最初から文字サイズを大きくするなどの工夫は必要だ。
ちなみに、専用アプリ『SpaceWalker』を利用すれば、対応環境で3DoFによる表示が可能だ。3DoFは頭の回転方向を検出する仕組みなので、頭の向きに対して画面を固定するような使い方はできる。ただし、身体の移動まで反映する6DoFとは異なる。
VITUREの現行ラインナップでは、上位モデルの『Luma Ultra』(8万9880円)が6DoFに対応する。また、『VITURE Beast』(8万2880円)は本体に3DoF機能を内蔵する。こうしたモデルと比べると、Pro 2の空間表示機能は限定的だ。
スマホでゲームや漫画を楽しむなら、これで十分では?
今回は、Nintendo Switchに対応した周辺機器もお借りした。
筆者は、ゲームをしないので身近にSwitch 2がなかったため、息子の初代Switchを借りて試してみた。

『 VITURE Pro モバイルドック』(2万1800円)は、1万3000mAhのバッテリーを内蔵した接続アダプター。Nintendo SwitchやSwitch 2をテレビ接続モードで動作させ、XRグラスに映像を出力できる。XRグラスを2台接続して、2人で同じ映像を楽しむことも可能だ。『 Nintendo Switch用 モバイルドックカバー』(3980円)は、初代Switchや有機ELモデルの背面にモバイルドックを固定するためのアクセサリー。持ち運びやすくなるのがメリットだ。そして、『 VITURE x 8BitDo Ultimate モバイルゲームコントローラー』(1万0980円)は、Androidスマートフォンを挟み込んで使うゲームコントローラー。USB-C接続による低遅延操作に加え、XRグラスへの映像出力にも対応する。スマホを携帯ゲーム機のように使えるというわけだ。

初めて、ゲーム機をグラス型ディスプレイに装着して試してみたわけだが、手軽さ、没入感とも素晴らしい。この先、移動時などに、グラス型ディスプレイでゲームに昂じる人も増えていくのではないだろうか? 筆者は、しばらくすると疲れてしまったが、好きなゲームに邪魔されずに没頭したい人にとっては最高のディスプレイかもしれない。また、こういう用途であれば、かならずしも6DoF空間固定である必要はない。これで十分だ。
モバイルドックがあれば、内蔵バッテリーのおかげでグラス型ディスプレイに接続していても、長時間ゲームを楽しむことができる。
現時点での、現実的チョイスとしてのVITURE Pro 2
要は、どのような用途で使うかで、かならずしも6DoF空間固定する必要がないのであれば、VITURE Pro 2は非常にいい選択肢だ。現時点の選択肢の中で言えば、明るいし、見やすいし、音もいい。4万9880円という価格もかなりリーズナブルだ。
逆に6DoF空間固定タイプは、これからまだまだ進化していくと思うので、それを待ってから入手したっていい。
ThunderVoltのみなさん向けに、割引クーポンを出していただいたので、10%引きの4万4892円で購入出来る。この機会に、自分だけのパーソナルなグラス型ディスプレイを手に入れてはいかがだろうか?
【クーポン情報】
・クーポンコード:【DIGIT202608】
・有効期限:2026年10月31日(土)まで
▼ VITURE公式サイト(10%OFFが自動適用される)
https://viture.us/Digit08
▼ Amazon(決済時にクーポンコードを入力のこと)
https://www.amazon.co.jp/dp/B0H824YXJH
【対象製品】
・VITURE Pro 2 XRグラス
・VITURE モバイルドック Mini
・USB-C XR充電アダプター Ultra
・VITURE Pro 2 専用レンズフレーム
(村上タクタ)
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