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アップルCEOティム・クック氏が、日本のアプリ開発者と懇親

9月26日のApple銀座のリニューアルオープンに合わせて来日している(であろう——公式には来店するとは発表されていない)アップルCEOのティム・クック氏は精力的にスケジュールをこなしている。24日は朝から岸田文雄元首相と面会し、林芳正官房長官や、平将明デジタル大臣と面会(おそらくマイナンバーカードの話や、スマホ新法について語られたに違いない)、ポケモン社でピカチュウと面会、バンダイナムコで「ドラゴンボール ゲキシン スクアドラ」のプレイの様子を見たあとに、アップル本社でiPhoneアプリ開発者と懇親を深めたた。ここでは、筆者が取材することができたiPhoneアプリ開発者との交流会の様子をお伝えしよう。

大企業から、ひとりデベロッパーまで、日常に役立つアプリからゲームまで、4者4様のアプリ

交流会は、アプリ開発者が順にアプリを紹介し、どこに苦労したか? アップルに何を期待しているか? などを語り、最後に我々メディアがクック氏に質問し、回答をもらうというカタチで進められた。

Amemil(アメミル)/ 島津ビジネスシステムズ株式会社
https://apps.apple.com/jp/app/%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%9F%E3%83%AB-%EF%BD%B0-%E3%82%B2%E3%83%AA%E3%83%A9%E8%B1%AA%E9%9B%A8%E3%82%92%E9%AB%98%E7%B2%BE%E5%BA%A6%E3%81%AB%E4%BA%88%E6%B8%AC%E3%81%99%E3%82%8B%E9%9B%A8%E9%9B%B2%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%80%E3%83%BC/id640441905

アメミルは、AIおよびAR技術を活用し、天気予報をリアルに閲覧することができるアプリ。開発者5人のうち4人が気象予報士だ。「普通の天気予報だけではカバーきれないゲリラ豪雨などをできるだけ予測し、多くの人を危険から救いたい」という思いで開発されたのだそうだ。特徴的なのは、AI駆動で、ARなど最先端の技術を駆使していること。Vision Proでも見ることができる。また最新のLiquid Glassにも対応している。ちなみに、いくつかの機能は無料で使えるが、この先36時間の予報を見るためには月額250円の有料会員になる必要がある。

クック氏は、大変興味を持ち「海外展開する予定はないのか?」と質問されていた。アメリカで使えないのが残念そうなほどだった。

怪獣8号 / 株式会社アカツキ
https://apps.apple.com/jp/app/kaiju-no-8-the-game/id6742088839

こちらは同名の人気アニメをベースにしたRPGの対戦シーン部分を切り出したようなゲーム。緊迫した戦闘が楽しめるが、特筆すべきはなんといっても登場したキャラクターの声を、アニメの声優がすべて録り下ろしで収録していること。ファンにはたまらないコンテンツだ。

クック氏は、原作のイメージを損なわないゲーム化に感心していた。また、このアニメ/ゲームは海外でも非常に人気があり、ワールドワイドで楽しまれるコンテンツになっている。ちなみに、アップルが日本の開発に対して支払っているお金は7兆円にのぼり、これらのアニメ/ゲームコンテンツはその中の大きな柱になっている。

LINE スタンプメーカー / LINEヤフー株式会社
https://apps.apple.com/jp/app/line%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%BC/id1239684967

御存じLINEは9900万人が使う日本のインフラともいえるメッセージアプリ。その中でもLINEスタンプは重要なコミュニケーションツール。なんと750万人が自分オリジナルのスタンプを作り、自ら使ったり、販売して他の人に使ってもらったりしている。クック氏も説明を聞いて、その普及ぶりには驚いていた風だった。

そして今年の夏からは、Apple Intelligenceの『Image Playground』機能を利用して作成したスタンプを共有可能。コンセプト、テキスト、写真ライブラリ内の人物などを組み合わせて、簡単にユニークなスタンプを数秒で作成できるようになった。今後は8個のスタンプを一発で作成できる機能をローンチするのだそうだ。

KaruQ / 桑木 龍司
https://apps.apple.com/us/app/karuq/id6742257994

桑木さんは、35年間ゲーム開発者として活動を続けているが、iPhoneが登場してからは所属していた会社を辞め、ひとりデベロッパーとして、誰もが遊べるシンプルで飽きない、ユニークなアプリを開発しつづけている。すでに40ものゲームを公開しているという。

KaruQは美しく楽しいデザインが魅力のゲームアプリ。直感的で、頭の体操になる。買い切りで300円なのも嬉しい。このような言語に拠らないシンプルなアプリは、国境関係なく世界中で発売できるので、App Storeを利用することで世界175カ国で非常に大きなビジネスを行うことができる。

才能ある人達が活躍できる場所を

筆者は、今日会った日本の開発者の印象について聞いた。また、今後彼らとどのように協業していきたいのかと。クック氏は以下のように答えた。

「彼らは非常に才能があり、非常にクリエイティブで、非常にアーティスティックです。そして、自らビジネスをしているという意味で、起業家精神に富み、それぞれみなさんの情熱を追いかけていらっしゃいますね。」

「それぞれ気象予報アプリや、ユニークなパズルゲーム、滑らかに動作するゲーム、Apple Intelligenceを使ったスタンプなど非常に幅広いものを作ってらっしゃいます。どれも非常にアーティスティックで感銘を受けました。ぜひみなさんにはアップルのテクノロジーを使って、さらにできることの領域を広げていただきたいと思っています。」

アップルがApp Storeを作る前、我々はパッケージでアプリを買うか、またはそのアプリがちゃんと価値があるものか、安全かどうか、分からないダウンロードサイトで購入せざるを得なかった。

App Storeができたあと、それを模倣したサービスがいっぱい出てきたが、ちゃんとコードレベルで安全かどうか確認され、世界のどこの国で開発されたものでもワンクリックで気軽に買えるようになった。それはやはりアップルの功績だ。

そして、開発者にとっては、App Storeに公開すれば、自動的に(設定すれば)世界175カ国で販売され、その収益を税務処理なども終わった状態で受け取れるという素晴らしいシステムだ。

この環境が末長く、安全に維持されることを願いたい。

(村上タクタ)

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村上タクタ
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村上タクタ

おせっかいデジタル案内人

「ThunderVolt」編集長。IT系メディア編集歴12年。USのiPhone発表会に呼ばれる数少ない日本人プレスのひとり。趣味の雑誌ひと筋で編集し続けて30年。バイク、ラジコン飛行機、海水魚とサンゴの飼育、園芸など、作った雑誌は600冊以上。
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