書類、名刺、レシートなどすべてデータ化 リモートワークの必需品 ScanSnap iX2500

アプリで作る、ペットボトルゴミのない世界【mymizu:Today at Apple】

4月23日木曜日、アースデイに合わせてアップル丸の内で、mymizu共同創設者のマクティア・マリコさんがToday at Appleのセッションに登壇した。mymizuはペットボトルゴミを出さない世界を作るためのアプリ。マリコさんがmymizuについて、どのように着想し、開発し、どのように広がっていったか語った。

私たちは、ペットボトルで飲み物を飲んでいていいのだろうか?

日本で1日にどのくらいのペットボトル飲料が飲まれているかご存知だろうか? その数はなんと7,670万本。

日本人すべて平均して、1週間に4.3本のペットボトル飲料を飲んでいるという計算になる。日本全体で年間に287億本。日本は比較的リサイクル率が高いが、ゴミとなるのが42億7千万本。尋常ではない数である。

マリコさんは新聞社でキャリアを積んだ後、フリーランスとなり、リモートで仕事をしながら沖縄で過ごした時期があったという。その時、ビーチに打ち上げられるペットボトルゴミの多さに衝撃を受けたのだそうだ。

「ほんの数分間の自分の満足のために、地球にほぼ永久に残るゴミをばらまいていいのだろうか?」

マリコさんは周囲の人に聞いてみた。危機感を持っている人は少なくなかった。気候危機やゴミ問題など、実は多くの人が「自分も何かしたいけれど、どうすればよいか分からない」と思っていた。 すでに実践者がいるため、そうした人たちから学べる場をまず作ろうと考え、イベントを開催した。なんと一度目から100人もの人が集まった。そこからコミュニティが広がっていった。

課題解決するために、iPhoneアプリを開発

ペットボトルの数を増やさないようにするためには、みんながマイボトルを持つようにするべきだ。そうした運動はあるが、意外とマイボトルは普及しない。

マイボトルを持つ人がリフィル(継ぎ足し)できる場所が多くあれば、マイボトルを使う人が増えるのではないだろうか? 実はリフィル可能な場所はあるのだが、それが共有されていない。分かりやすく見ることができないのが問題なのではないだろうか?

そこで、マイボトルにリフィルできる場所を共有できるアプリを作ることになった。

マリコさんと仲の良かったエンジニアや学生が集まって、空いてる時間を共有して、フリーのコワーキングスペースに集まってプランを練った。スマホアプリも作ったことがなかったので、仲間の協力がなかったら不可能だったという。

そうして出来上がったのが『mymizu』というアプリである。ユーザーは自分の近くにどこで水をリフィルできるかを探すことができ、リフィルできる場所を共有することができる。提供できる店舗や企業は自らアプリに登録できる。公共の場所などでリフィルできる場所は、ユーザーが自分で登録することもできる。

どうすれば使ってもらえるのだろうか?

もちろん、課題は少なくはない。

最初のうちは、どうやって多くの人に知ってもらうか? どうやって企業やお店に登録してもらうかが課題だった。

折りしも2019年の秋でラグビーのワールドカップが開催されるタイミングだったので、「ワールドカップ観戦に来日する人は、水の補給に困るに違いない」と思って、ワールドカップで来日する人向けにSNS展開した。その予想は当たって多くのラグビーファンがシェアしてくれた。

水の補給は海外からの旅行者が困るポイントなので、海外の旅行サイトなどでも数多く紹介され、今ではインバウンドで来日する人の定番アプリとして紹介されることも多いという。

SNSで話題になることは多く、企業から協力の申し出も数多くあった。ドトールや、IKEA、ヒルトンホテルなどでも給水できるという。また、実際にはアプリを運用するためにはサーバー費用などさまざまなコストもかかるが、それらをサーポートしてくれる企業も現れた。

ランニングする人は水を必要とするということで、Nikeとのコラボも実現した。

「水をそのまま飲みたくない」という人のために、オーストリアのスタートアップ『Waterdrop』とのコラボも実現した。味を凝縮したタブレットで、水にいれると味をつけることができる。もちろん、自然由来の素材で砂糖を含まない。

リフィルする場所は公共の場所であれば各人が登録でき、お店であればお店自身が登録できる。来た人がリフィルしてもよいとお店が自ら申し出て登録することができる。また、浄水か普通の水道水か、冷水か温かいお湯も供給されるのかなども分かるようにしている。

登録スポットを増やすためにボランティアで協力してくれる人も現れたし、協力したり、スポンサードしてくれる企業も増えた。しかし、まだまだ課題は少なくない。

目指すは社会変革だ。

筆者が幼い頃は缶ゴミや吸い殻を道端に捨てる人がたくさんいたが、それは今や恥ずかしいことになり、日本ではそんなことをする人はほとんどいない。

いつかペットボトル飲料を飲むことが恥ずかしいことになるかもしれない。プラスチックゴミのない世の中へ社会を変えるために、mymizuの活動は続く。

まずは、アプリをiPhoneにダウンロードしてみよう。

mymizu
https://apps.apple.com/jp/app/mymizu/id1480535233mymizu/

(村上タクタ)

この記事を書いた人
村上タクタ
この記事を書いた人

村上タクタ

おせっかいデジタル案内人

「ThunderVolt」編集長。IT系メディア編集歴12年。USのiPhone発表会に呼ばれる数少ない日本人プレスのひとり。趣味の雑誌ひと筋で編集し続けて30年。バイク、ラジコン飛行機、海水魚とサンゴの飼育、園芸など、作った雑誌は600冊以上。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

100本限定生産の「エイトG」大戦モデルは、春にぴったりの履き心地とメリハリのエイジング

  • 2026.04.02

無骨なまでに肉厚なデニムで知られるエイトG。その中でも比較的穿きやすく、この時期にぴったりの一本が、第二次世界大戦期のディテールを落とし込んだ大戦モデルだ。特濃インディゴで染め上げた糸ならではの、メリハリの効いたエイジングは、自分だけの一本になること間違いなしだ! ワイドシルエットが生む、クラシカル...

「バンソン」のタフネスを、春夏へ。伝説の映画『EASY RIDER』とのコラボアイテムにも注目だ

  • 2026.04.02

バイカーブランドの代名詞、VANSON。今春は軽やかな布帛アイテムでイージーな装いを提案。そして伝説の映画『EASY RIDER』とのコラボレーションも登場。自由なスピリットを、そのまま服に落とし込んだラインナップを紹介する。週末のライドにも、街の散歩にも、着ることで体感できるフリーダムさを、VAN...

横浜・裏元町に店を構える、元毛皮店がつくる、「H LEATHER」のデイリーウエア。

  • 2026.04.01

2024年に横浜・裏元町に店を構えた『Hレザー』。元毛皮店として長年培った革への知見を背景に、軽く柔らかなシープレザーのウエアを展開。ショップにはレザージャケットやシャツなどの製品が並び、日常で楽しむレザーの魅力を伝えている。 レザーをもっと日常に育てる楽しさを伝えたい [caption id=""...

開襟シャツに刺繍入りジャケット……老舗デニムブランドが提案する、春夏のアメカジスタイル。

  • 2026.04.01

老舗デニムブランドであるステュディオ・ダ・ルチザンが提案する、春夏のアメカジスタイル。定番ジーンズからHBTのワークセットアップ、開襟シャツや刺繍入りジャケットまで、軽やかな素材と遊び心あふれるディテールで、春夏の装いを彩る。 [5743]ボーリングシャツ 1950年代のヴィンテージ・ボーリングシャ...

プロの現場から支持を得るモデルが今春アップデート! アシックスのワーキングシューズ「WINJOB CP314 BOA」の実力とは?

  • 2026.03.30

世界最古のモーターサイクルブランドとして知られるロイヤルエンフィールド。ミドルクラスで世界屈指のシェアを誇る同ブランドのメカニック、清水さんにアシックスのワーキングシューズ「WINJOB CP314 BOA」を体験してもらった。 [caption id="attachment_894934" ali...

Pick Up おすすめ記事

ワークブーツでありながら軽量で快適。“道具としてのブーツ”を極めた「SURE BOOTS」の機能美

  • 2026.03.31

言わずもがなブーツは我々にとっての必需品だ。だからこそ、多様なブランドとプロダクツが存在することは既知のことと思う。しかし、“ワークブーツ”という道具に、ここまで実直に向き合った1足が今までにあっただろうか。その気取らない美しさを見よ。 どこまでも素朴で武骨 それでいて軽量で快適 日本有数の革靴産地...

横浜発アメカジブランド「HEATH」による、定番アメカジのマストアイテム5選はこれだ!

  • 2026.04.03

横浜を拠点に、定番からちょっとアレンジの効いたアメカジを提案するHEATH。人気ブランドのアイテムをセレクトするだけでなく、オリジナルのモノづくりにも注力しており、そのコストパフォーマンスの高さには定評がある。今回はその中から絶対に手に入れておきたいマストアイテム5選を紹介しよう。 【横濱デニム】デ...

【連載】ビートルズのことを考えない日は一日もなかった

  • 2024.02.05

80年代、私的ビートルズ物語。 ビートルズ研究と収集に勤しむビートルデイズを始めて早44年(Since1980)。 なにをするにもビートルズが基準だった『昭和40年男』編集長のビートルズ史を、 当時の出来事とともに振り返ります。

「バンソン」のタフネスを、春夏へ。伝説の映画『EASY RIDER』とのコラボアイテムにも注目だ

  • 2026.04.02

バイカーブランドの代名詞、VANSON。今春は軽やかな布帛アイテムでイージーな装いを提案。そして伝説の映画『EASY RIDER』とのコラボレーションも登場。自由なスピリットを、そのまま服に落とし込んだラインナップを紹介する。週末のライドにも、街の散歩にも、着ることで体感できるフリーダムさを、VAN...

革好き店主の本気、見せます! 「Fresno(フレズノ)」限定別注レザージャケットに注目だ

  • 2026.03.31

千葉・柏にお店を構える Fresnoは、アメカジ全般を網羅しながらも、革ジャン好きの心をくすぐる、特別なセレクトショップ。店主自らがこだわり抜いた“Fresno限定別注レザージャケット” は、このお店でしか手に入らない一着だ! 革ジャン好き、集まれ! アメカジの宝庫は柏にあり 千葉・柏に店を構えるセ...