日本屈指のコレクター所有の、創意工夫されたインディゴのワークウエアコレクション

ヴィンテージという概念が存在する世界には、必ずコレクターが存在する。そのカテゴリーは細分化されており、デニムのようにメジャーなものから知る人ぞ知るニッチなものまで、奥深い世界が広がっている。そんな様々なジャンルのコレクターを、テーマごとにフィーチャーし、膨大なコレクションの中から厳選した逸品を毎号ここで紹介していく。今回は渡辺剛さん。1973年生まれ。10代よりヴィンテージクロージングに興味を持ち、ハイライトやニューヨークジャーキー、ムーンラビットなど、全国で戦前のワークウエアをいち早く扱っていたヴィンテージショップを頻繁に出向いていた。またミリタリーを中心したヴィンテージウエアの通信販売オークションを行っていたアメリカのカタログ『MANION’S』にも90年代から参加し、当時の日本では手に入りにくかったレアピースを収集。インターネットが普及するとeBayを精力的に使うなど、自身の手間と時間を掛けて、じっくりと集めていったそう。ここ15年はヴィンテージのワークウエアを購入しておらず一線を退いていることから、今回は当時に撮影した写真にて登場している。だがそのコレクションは日本屈指であることは間違いない。Instagram@stifel

1910s HOOSIER OVERALLS

多少の汚れはあるが、希少な紙タグ付きのデッドストック。コレクターピースであるシャドーストライプの生地が使われている。マイナーメーカーで、Hoosierはインディアナ州の住民を指す。

1900s The HR

超希少なスターストライプ系のワークウエアでトラウザーズタイプは幻級のコレクターピース。オーバーオールかカバーオールがメイン。年代的にベルトループは付かず、サスペンダーボタン。

1930s Carhartt

近年、価格が急騰しているCarharttの中でもトップピースとなる織り込みのストライプ。カバーオールも存在する。ボタンや金具、そしてストラップのロゴ入りのゴムも残った完璧な状態だ。

1910-20s Wide Awake

滅多に市場へ出てこないポルカドットのシャツは、プリントの段階で不備があったのか、滲んで涙のようなパターンに。奇跡的なミントコンディションである。ドットが一回り大きいのも◎。

1920-30s Unknown

デッドストックに近い抜群のコンディションとなったピンストライプのワークキャップ。消耗品だったゆえに、残っている数が非常に少ない。

1920-30s Unknown

1枚の大きなインディゴの生地に、様々なパターンがプリントされたセールスマンサンプル。1920〜30年代にかけて大小様々なワークブランドが生まれたため、個性的な生地のニーズが高まっていたのだろう。

1910-20s Unknown

可愛らしいデザインのポルカドットのエプロンはワークというより、飲食店か家庭用かもしれない。生地としても非常に価値が高い。

1910s Unknown

1900年代から10年代にかけて複数のメーカーからリリースされていたチェックドコート。現存数が極めて少ない数枚しか見たことがない。

1910s Unknown

コレクターピースであるシャドーストライプの中でも、その間隔がユニークな個体。ワイドな衿が特徴的なカバーオールで、小さなポケットの意匠も含めて、1910年代と推測してもよいだろう。

1910s E&co

今回の主役でもあるStifelのブーツマークのないロゴが入った生地のカバーオールは、ワークウエアのトップピース。滅多に出ないロープストライプという点も評価できる。

(出典/「CLUTCH Magazine 2026年8月号」)

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