20年の集大成として作る最もスポーツスターらしいスポーツスター。【カスタムから紐解く4カムの魅力】

1997年創業、スポーツスターをはじめ、「ダイナ」や「FXR」、「ショベルヘッド」以前のヴィンテージハーレーをベースとし、オートバイとしての機能をスポイルしない丁寧なカスタムを生み出し続けてきた「FEW」。「ジョインツ」にて披露されたこの一台は、ビルダー百瀬さんのスポーツスターへの想いが感じられる、4カムのポテンシャルを引き出すスタイルに仕上げられている。

“機能美”という言葉が相応しいオートバイ

当時のレーシングパーツを使用したコンパクトなフォルムに加え、フレームのガセット類をリメイクし、軽量化と美しいプロポーションを両立。さらにエンジンは高回転仕様にアップデートされ、軽快かつホットな走りを実現する。

「ぶん回して乗るのがスポーツスター本来の楽しみ方でしょう」と百瀬さんは語る。

派手な装飾に頼ることなく、走って止まって曲がる、オートバイが本来もつべき機能を磨き上げた精悍な佇まいはまさに“機能美”という言葉がふさわしい。数え切れないほどのスポーツスターカスタムを手がけてきたビルダーの経験値が落とし込まれたスポーツスターのあるべき姿を体現する一台だ。ショーバイクでありながら、このマシンの真価は、ストリートを走ることでこそ証明される。

写真左のビルダー百瀬さんは自身の愛機も含め数多くの4カムカスタムを手がけてきたスポーツスター狂。右の浜崎さんはFEWの代表でありアパレル担当

1995 XLH1200

レース由来のマニアックなパーツチョイスや4カムのポテンシャルを引き出す高回転仕様のホップアップが見どころのトラッカー。エンジンはS&S製1250kitでボアアップし、S&S製CNCポーテッド加工を施した純正ヘッドを搭載。Buell S1用クランク、アンドリュース製N6カムをインストールした心臓部がホットな走りを実現。

スポーティなハイパイプはオイルタンクをえぐってギリギリまで内側にレイアウトしたワンメイド。サイレンサーは純正オプションのKERKER製を採用。

天地が薄くシャープなフューエルタンクはヴィンテージストーツのアルミ製。本来はセンターをマウントボルトが貫通するが、穴を埋めラバーマウントに変更。

純正タコメーターをセンター、コンパクトなスピードメーターをサイドに装着するためブラケットをワンメイド。ライダーからの視認性の高さが◎。

フロントホイールはハーレーらしさを残すモラド製19インチ。φ39ナロートリプルツリーはオフセットが小さいスピードマーチャント製をチョイス。

トラッカースタイルを決定づけるファイバー製シートカウルもヴィンテージストーツ。トラッカーの時代感に合う当時のパーツチョイスが見どころだ。

車体を軽量化するため、純正フレームのガセットを一度すべて剥離して補強をコンパクトに作り直して強度を担保。剛性を残しつつ大幅な軽量化を実現。

バンク角を稼ぐバックステップはタンクやシートカウルと同様、ヴィンテージストーツを採用。マットなビレットの質感がモノトーンの車体にマッチ。

リアサスはオーリンズ製、キャリパーは前後グリメカ製を装備。ホットなエンジンを積むトラッカースタイルだけに足まわりの強化に抜かりはない。

(出典/「CLUB HARLEY 2026年8月号」)

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