「たかがTシャツ」にこだわる専業ブランドの執念。「カルチャーサプライ」のハイブリッド・ヘリテージTシャツ

欲しいモノが尽きないライトニング編集部員が、いま気になるモノから実際に購入しちゃったモノまで、ジャンルに限らず何でも紹介! 今回は、「ナイジェル・ケーボン氏が逝った。英国由来の品格と質実剛健、そしてヴィンテージへの造詣を備えたメンズファッション界の偉人。ご冥福をお祈りします」と語る編集・おすぎ村がお届け!

カルチャーサプライのハイブリッド・ヘリテージTシャツ

「たかがTシャツで朝まで語ろう」は2010年6月号の本誌タイトルだが、このTシャツ、たかがTシャツと侮れない。朝まで語る体力はないが、誌幅の限り語りたい。

そもそも、このTシャツの開発はバージニア州産の脂分が少ないコットンを買い付けるところから始まる。独特のシャリ感は空紡系によるもので、5.7オンスとは思えないふっくらとした肉感。「綺麗すぎない」という目標のもと2年を費やして生み出されたという。

そして、なんと言っても注目はネック。一見、なんの変哲もないネック部分は実は立体裁断。洗濯前から明らかだが、洗濯後には襟元のオーバーロックが反転し、通称「涙袋」と呼ばれる膨らみが出現する。ヴィンテージTシャツ特有の愛すべき欠点まで再現しているのだ。また、伸びても洗濯すると元に戻るように、ネックのパターンや縫製まで細かく設計されている。

ややワイドな身幅によるドロップショルダーや短めの着丈まで、微調整を繰り返して完成したシルエット、着心地に干渉しないプリントによる品質表示も見逃せない。それもこれも、Tシャツ専業を突き詰め続けた代表松屋さんの執念によるもの。最後に、「たかがTシャツ」にこだわったコスパには狂気すら感じてしまった。

写真のピグメントフェードグレー(3,300円)のほか、オプティカルホワイトとブラック(ともに2,200円)も展開。平均的な身長&痩せ型の私はLサイズをチョイス。そして最後の驚きは、SからXXXLの6サイズという専業メーカーならではの豊富すぎるラインナップ!(問い合わせ/カルチャーサプライ公式オンラインストア https://culture-supply.com)

バージニア州産のUSAコットンによるドライタッチかつふっくらとした肉感は着心地という点でもリピート確定。

80年代のアメリカ製Tシャツの「綺麗すぎない」質感にこだわりつつも、量産体制を整えて実現した驚異の価格。

シングルステッチとも呼ばれ、ヴィンテージ判別の基準にもなっているブラインドステッチ。針幅にもこだわる。

脇に縫い合わせのない丸胴は、展開するサイズ分のボディを作り分けなければいけない。6サイズ展開に仰天!

「涙袋」と呼ばれるヴィンテージ特有の膨らみを再現。ネック縫製の不具合が生む現象までもデザインしている。

(出典/「Lightning 2026年8月号 Vol.388」)

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おすぎ村
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おすぎ村

ブランドディレクター

『2nd』のECサイト「CLUB-2nd」にて商品企画・開発を担当。貴重なヴィンテージをサンプリングした人気ブランドへの別注などを世に送り出している。2nd、Lightningの元編集長にして現在は2ndのブランドディレクター
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