夏の装いに欠かせない!「THE FAT HATTER」流パナマハットの選び方。

単調になりがちな夏の装いのアクセントとして、はたまた日光から頭部を保護するための道具として。カジュアルなキャップももちろん良いけれど、この夏はパナマハットをオススメしたい。歴史や選び方などの奥深さを知ることで、この存在感あるハットがより身近に感じられるはずだ。

旧きよき技法を駆使した職人技の賜物。

本格的に夏がやって来た。“夏”と聞けば、ハワイアンシャツやTシャツ、ショートパンツなどが真っ先に思い浮かぶ。でも、それだけのコーディネイトではどこか味気ない気もする。そんな時にクラシカルなパナマハットを夏のマストアイテムとして強く推したい。

パナマハットとは、エクアドル原産のトキヤ草を原料とした帽子で、赤道付近に位置するエクアドルの人々が強い日差しから頭部を守るために作られたのが始まりといわれている(諸説あり)。16世紀にはスペイン人がエクアドルに上陸し、高級な素材からもたらされる心地良さから瞬く間に普及したという。その後、スペインの支配下のもとでラテン文化との融合を経て今日におけるパナマハットが完成した。「パナマハット」という名称であるため、発祥はパナマであると勘違いされることも多いが、実際は20世紀にアメリカのルーズベルト大統領がパナマ運河訪問時にこの帽子を着用したことから「パナマハット」という名で広く認知されることとなった。

パナマハットは素材の性質上、そのすべてがハンドメイドで製作される。このクラフトマンシップの賜物ともいえる“実用具”をシンプルになりがちな夏の装いに取り入れない手はない。被るだけでコーディネイト全体の風格を増してくれること間違いなしだ。

[CROW PANAMA G3]5万9400円/ザ ファットハッター

まずは各部名称を覚えよう!

クラウン

リボンより上の頭に被る部分全体を指す。帽子のシルエットを決める最も重要な部分であり、深めと浅めでは被った時の印象も変わる。

リボン

装飾的な意味合いが強いディテール。デザインや色、太さによっても被った時の印象は大きく変わる。素材はレーヨンのものが多い。

ブリム

帽子のツバの部分。日光や紫外線を遮るための機能的なディテール。ブリムが長めのデザインは存在感が強く、やや上級者向けになる。

フロントピンチ

フロント部分のの凹んだ箇所を指す。ハット特有のディテールであり、凹みが大きいとシャープな印象になる。ツマミとも呼ばれる。

原料はエクアドル原産のトキヤ草

パナマハットの原料はトキヤ草。正式には「パハ・トキージャ」という名前で、エクアドル原産の貴重な種の植物である。トキヤ草は繊維が均一でないため機械編みが不可能であり、膨大な時間と労力を要する手編みにて製造される。発祥はエクアドルという説が有力。同国が赤道付近に位置するため、強い太陽光にさらされるなかで、頭部を守るための“道具”として生まれたのだ。

「THE FAT HATTER」流パナマハットの選び方を伝授!

アメリカの’30s〜’50sヴィンテージスタイルを提案する「ザ ファットハッター」。同ブランドのマネージャーを務める渡部さんにパナマハットを選ぶうえでの重要事項となるポイントを4つ教えてもらった。特にハットビギナーは必見!

THE FAT HATTER /マネージャー
渡部陽介さんイタリアンブランドやセレクトショップでのキャリアを経て2021年から現職に。古着や革靴、メガネに時計など幅広い守備範囲を誇る

この記事を書いた人
みなみ188
この記事を書いた人

みなみ188

ヤングTRADマン

1998年生まれ、兵庫県育ちの関西人。前職はスポーツ紙記者で身長は188cm(25歳になってようやく成長が止まった)。小中高とサッカーに熱中し、私服もほぼジャージだったが、大学時代に某アメトラブランドの販売員のアルバイトを始めたことでファッションに興味を持つように。雑誌やSNS、街中でイケてるコーディネイトを見た時に喜びを感じる。元々はドレスファッションが好みだったが、編集部に入ってからは様々なスタイルに触れるなかで自分らしいスタイルを模索中。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

ジャパンレザーの集大成がここに。AJLP始動。

  • 2026.08.06

ALL JAPAN LEATHER PRODUCT。略して「AJLP」なるビッグプロジェクトが始動した。国産の原皮=地生(じなま)にこだわり、鞣しから縫製まですべてを日本で行う“オールジャパン”に価値を見出し、そのクオリティや魅力を伝えるべく、革のプロフェッショナルたちがここに集結した。 ALL J...

遊びをぎっしり詰め込んだ“俺ジーンズ”を作ってみた。

  • 2026.07.29

児島に本社と工房を置くベティスミスでは、その人に合ったジーンズをフルオーダーで作ることができる。そこで編集部スタッフが現地へ赴き、わがまま言い放題の“俺だけのジーンズ”をオーダー。その様子と完成品をレポートする。 編集・ジョージ(右)|編集部イチのジーンズ偏愛者といっても過言ではない。とんでもないジ...

変わらぬ美学に宿る新たな意匠。「アリゾナフリーダム」の今季注目は『浮唐草』

  • 2026.08.03

ARIZONA FREEDOMのものづくりは、受け継がれてきた美学を守りながら、新たな表現を追求し続けている。今季は、立体感のある彫刻で唐草を表現した「浮唐草」が登場。伝統的なモチーフに新たな息吹を吹き込み、ブランドの世界観をさらに進化させている。一方で、創業以来愛され続ける定番モデルも、その普遍的...

「ATSU LEATHER WORKS」が世に放つ、唯一無二の革パンエイジングモデル。

  • 2026.07.22

ライダースジャケットの世界で独自のエイジング表現を追求してきたアツレザーワークス。その哲学を受け継ぐ初のレザーパンツ“Lily”が誕生。いちから着用者のライフスタイルを刻み込むプレーンモデルと、長年穿き込まれた表情を職人技で再現したエイジングモデルをラインナップ。革をより幅広い季節、幅広いスタイルで...

Pick Up おすすめ記事

変わらぬ美学に宿る新たな意匠。「アリゾナフリーダム」の今季注目は『浮唐草』

  • 2026.08.03

ARIZONA FREEDOMのものづくりは、受け継がれてきた美学を守りながら、新たな表現を追求し続けている。今季は、立体感のある彫刻で唐草を表現した「浮唐草」が登場。伝統的なモチーフに新たな息吹を吹き込み、ブランドの世界観をさらに進化させている。一方で、創業以来愛され続ける定番モデルも、その普遍的...

朗報!「ウエアハウス」最高峰レーベルの最高傑作DDシリーズ「1001XX」が待望の再入荷。これは見逃すな!

  • 2026.08.02

ミクロレベルまで研究し、古着と見間違うほどのプロダクツを現代に蘇らせるウエアハウス。当時の生産技術や時代背景までも丁寧に掘り下げられて完成した服は、限りなくヴィンテージに近い存在だ。そんな彼らが生み出す服こそ、オーセンティックと呼ぶにふさわしい。 「1001XX 1947」が近日入荷。夏の装いに欠か...

遊びをぎっしり詰め込んだ“俺ジーンズ”を作ってみた。

  • 2026.07.29

児島に本社と工房を置くベティスミスでは、その人に合ったジーンズをフルオーダーで作ることができる。そこで編集部スタッフが現地へ赴き、わがまま言い放題の“俺だけのジーンズ”をオーダー。その様子と完成品をレポートする。 編集・ジョージ(右)|編集部イチのジーンズ偏愛者といっても過言ではない。とんでもないジ...

「ATSU LEATHER WORKS」が世に放つ、唯一無二の革パンエイジングモデル。

  • 2026.07.22

ライダースジャケットの世界で独自のエイジング表現を追求してきたアツレザーワークス。その哲学を受け継ぐ初のレザーパンツ“Lily”が誕生。いちから着用者のライフスタイルを刻み込むプレーンモデルと、長年穿き込まれた表情を職人技で再現したエイジングモデルをラインナップ。革をより幅広い季節、幅広いスタイルで...

【連載】ビートルズのことを考えない日は一日もなかった

  • 2024.02.05

80年代、私的ビートルズ物語。 ビートルズ研究と収集に勤しむビートルデイズを始めて早44年(Since1980)。 なにをするにもビートルズが基準だった『昭和40年男』編集長のビートルズ史を、 当時の出来事とともに振り返ります。