HCSを制覇した実力派カスタムビルダーによるこだわりのエボリューション

カスタムショーの常連であり、自らライダーとしてレースイベントにも積極的に参加する「バイクガレージココロ」の内田朝好さん。高い技術力と独自のセンスで知られるビルダーで、以前から「ヨコハマホットロッドショー」でのチャンピオン獲得が有力視されていた存在だ。昨年、ついに念願のベストオブショーを獲得。今、最も注目されるカスタムビルダーのひとりだ。

HCSを制覇した実力派によるこだわりのエボとは?

ヴィンテージモデルから高年式車両まで幅広く手がけるが、内田さんにとって特別な存在なのがエボリューションエンジンだという。

「ハーレーに憧れるようになったのがエボのころ。カリフォルニアの『ウエストコーストチョッパーズ』の作品もエボが多くて、影響を受けましたね」

そんな思い入れもあり、エボリューションのカスタムを数多く製作してきた内田さん。こだわりは、〝走る〟ことで、走行時に負担がかかりやすい部分には細かな配慮を施し、長く安心して乗れることを重視している。

「自分自身が乗るのも好きなので、やっぱり走ることにはこだわりたい。見た目のカッコよさだけじゃなくて、実際に走って楽しいバイクにしたいんです」

定番の“ロー&ロング”を独自の解釈&手法で再構築。

エボリューションのソフテイルをベースに製作されたストリートドラッガー。オリジナルトリプルツリーによるロー&ロングのスタイルが特徴で、足まわりはRSD製ホイールに、PM製ブレーキキャリパーとローターで強化。高速道路での直進安定性を確保しつつトレールにも配慮され、街乗りも想定したハンドリングになっている。

約2万4000人が来場したヨコハマホットロッドカスタムショー2025で、BGKが製作した1961年式パンヘッドのチッパーがベストオブショーを獲得。その美しさに注目が集まった。

純正のスポーツスタータンクより少し大きめに製作し、容量を確保したワンオフのタンク。オリジナルのタンクキャップをセットした。

ワンオフのソロシート。内田さんの製作したベースに、シート工房「ジミードープ」がペイズリーの型押しレザーを大胆にあしらった。

フレームとリアフェンダーをスムージングして一体感のあるシルエットを演出。シート下は干渉して割れないようにエンボス加工している。

ステンレス素材でワンオフ製作されたショットガンマフラー。エンドリングも同じステンレス素材で製作されているのがこだわり。

プッシュロッドカバーはDEN製。点火はモーリス製マグネトーを採用。S&SスーパーEキャブにベロシティサックファンネルをセット。

3度レイクのオリジナルトリプルツリーに、FL用のフロントフォークをDLCコーティングして装着。ベイツタイプのヘッドライトはシルバーとブラックに塗装することで締まった印象に。

ソリッドさが際立ったココロ流“ニュースクール”

2000年代に一世を風靡したニュースクール系チョッパーを、ココロ流に再定義した一台。PMの油圧クラッチにTPP製VPクラッチを採用。スプロケットブレーキを組み込むなど、機能性パーツで近未来感を演出。
「ニュースクールは、ハイエンドなお金持ちのバイクになりがちですが、上品さを残しつつドレスダウンして不良っぽさを出しました」とコンセプトを語る内田さん。BGKオリジナルホイールや、ワンオフのショットガンマフラーはシンプルなデザインに。自社でフェードペイントを施しソリッド感を演出。スギサックのピンストライプでストリート感を盛り上げた。

1998年式FXSTCがベース。前後にビッグマシンに別注したオリジナルホイールを前21インチ、後18インチを装着。フェードペイントで抑えたソリッドさが魅力。

シートベースをワンオフ製作したソロのサドルシート。ジミードープによるレザークラフトが美しい。

全体のバランスにこだわったワンオフのタンク。自社で塗装を施し、スギサックがピンストを入れた。

ビッグマシン別注のオリジナル極太ホイールを装着。スプロケットブレーキでリアまわりをシンプルに。

純正フォークを加工。ファイブスターデザインのホイールは、ビッグマシン別注のBGKオリジナルの18インチ。

EMDのXRカバーに換装し、オイルラインを製作。パウコ製ティアドロップエアクリーナーカバーを装着。

ワンオフマフラーは、ニュースクールにありがちなアーチ状を避け、あえてシンプルなショットガンに。

走りとルックスを追求した“ネオフリスコ”スタイル

“チャーミーブラウン”は、1960年代にサンフランシスコを中心に流行したフリスコスタイルをイメージに、BGKがニュースクールのエッセンスを取り入れた一台。パウコのフレームをクラシカルでシンプルなシングルダウンチューブに加工し、デュース用フロントフォークを組み込んだ。ブラックアウトされたエンジンに、S&S製Eキャブとエアファンネルのクロムがアクセントになっている。ハイテクさを散りばめてハイエンドに仕上げつつ、6インチライザーにドラッグバーをセットし、フォワードコントロールで戦闘的なライディングポジションを獲得。上質なアウトロースタイルに仕上がった。

1999年式FXSTBをフリスコスタイルにカスタマイズ。左サイドにマフラーを取り回し、寂しくなりがちなプライマリー側のアクセントにしている。

スポーツタンクに少し長さを持たせたイメージで、シャープさを演出したワンオフタンクを搭載。

PMの18インチホイールに、ニュースクールテイストを取り入れたワンオフのフェンダーを装着し、迫力のあるリアまわりに。

オイルタンクはワンオフ。フィッティングパーツを取り付け、エンボス加工を施し、メリハリをつけた。

ワンオフ製作したショットガンマフラーは、左サイドに取り回し、ターンアウトカットして個性を演出。

PMの21インチホイールをセット。フェンダーはニュースクールに寄せてワンオフ製作した。

ベースからワンオフ製作したシート。エンボス加工や編み込みを施したレザーワークはジミードープ。

(出典/「CLUB HARLEY 2026年4月号」)

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