ヴィンテージの空気感や佇まいの再現にこだわる「ACE WESTERN BELTS」のベルト

ヴィンテージクオリティを現代に再現するACE WESTERN BELTS。エンボスやスタッズによるカスタムワークは、クラシックでありながらどこか新しさを感じさせる存在だ。今、業界内でも注目を集めるその工房に足を運んだ。

少年の日の憧れを、一本のベルトに刻む

ACE WESTERN BELTSの横山氏がウエスタンカルチャーと出会ったのは小学2年生の頃。モデルガンをきっかけにシングルアクションアーミーへ興味を持ち、煌びやかに装飾が施されたガンベルトやホルスターに強く惹かれたという。

「最初はベルトではなく、ウエスタンガンレザーに施された装飾に目を奪われた感じでした」

その後、ファストドロウやガンスピンの練習を通じて、自らガンベルトやホルスターの製作を開始。スタッズワークやウエスタンドレスベルトの研究を深めながら、約30年にわたり資料収集と試作を重ねてきたという。若い頃はホットロッドの世界に身を置き、ドラッグレースにも参戦。

「ひとつの夢だったドラッグレースで結果を残し、ひと通りやり切った時に、どうしても諦めきれなかったものがあった」

それが少年時代から憧れ続けてきたウエスタンカルチャーだった。

1990年代後半からベルト製作を始め、アメリカ企業と協力しながら本格的にバックルやベルトストラップの復刻開発を進行。2011年にはACE WESTERN BELTSを設立し、バックルの金型製作からスタッズの打ち込みまで、妥協なく手を尽くす。その姿勢は単なる復刻に留まらず、当時の空気感や美意識も受け継ぐことこそ、横山氏にとって幼少期から憧れ続けたウエスタンドレスベルト作りなのだ。

ACE WESTERN BELTSの横山氏。前職はヴィンテージカーのカスタムビルダー。当時クルマかファッションかの2択でクルマを選んだため、もう片方の夢を叶えるベルト作りを始めた。

1960年代のウエスタンベルトカタログと同じ構図で撮影したポートレート。背後に並ぶのは、横山氏が資料として長年収集してきたヴィンテージベルトの数々。細かなパーツや仕様まで研究を重ね、製作に活かしている。

鉄製バックルをはじめ、リフレクタージュエルなど、オリジナルパーツを採用したウエスタンドレスベルト。上から¥58,850_(No.410)、¥32,450_(No.461)、¥36,850_(No.450)、¥54,450_(No.420)、¥32,450_(No.460)

上から黒茶の順¥39,050_(No.660)、¥116,050_(No.600)、¥70,950_(No.630)、¥54,450_(No.640)

アトリエの壁面の収納棚にはサンプルとして購入したヴィンテージウエスタンブーツがさりげなく空間に溶け込むように置かれている。

ウエスタンベルトに欠かせないベルトに模様を入れる道具。ヴィンテージのものとオリジナルで製作したものといずれも使用している。

スタッズを打ち込むマシンは、1940年代以前にアメリカで実際に使用されていたもの。当時の製法やヴィンテージの意匠を継承しながら、一本ずつ丁寧に製作するのがこだわりである。

(出典/「CLUTCH Magazine 2026年8月号」)

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