掘るほどにまだまだ新しい発見がある

「もう20年近くネイティブジュエリーに触れていますが、こんなものがあったのかと初めて出会う作品があります。そのときめきが、この世界の一番の魅力です」
そう語る荻田氏。いまもなお探求を続けるコレクターのひとり。特に1940年代以前の作品は、近年、市場に出る機会も減り、いまではできるだけ手元に残すようになったという。
「作家ものは同じデザインに見えて、幅やスタンプワークが少しずつ違います。工業製品にはない一点物の面白さがありますね」
また、旧いネイティブジュエリーを語るうえで欠かせないのがホールマーク(刻印)だ。
「1940〜50年代の作品でホールマークが入っているものは本当に少ないんです。1970年代後半以降になると多く見られますが、それ以前の作品では例外的な存在。だからこそ作家や工房の背景が分かるものは特別感があります」
荻田氏は知識や希少性だけに価値を見出しているわけではない。
「年代や作家性を知ると面白いですが、まずは見た目の良さや着けたときの雰囲気で選ぶのが一番。旧いから偉い、新しいと駄目ということではなく、自分が格好いいと思えるものを身に着ける。それが醍醐味だと思います」

Tah’Bah TRADERSの代表を務める荻田修平氏。ナバホ語で“流れる水”を意味するTAH’BAH。伝統と革新を融合したインディアンジュエリーを軸に、ヴィンテージや現代作家の作品を提案する。

ヴィンテージの魅力はジュエリーの製法の違いにある。昔の作品はシルバーを叩いて伸ばしながら形にしていて、現行品にはない質感や重みがあるという。

1940〜50年代頃に制作されたナバホギルドの希少なバングル。わずか2種のスタンプツールで描かれた精緻なネットパターンが特徴で、60gを超える重厚感と洗練された造形美を兼備する。¥297,000_

1950年代頃に製作された、ハイグレードなナンバーエイトターコイズを主役とするリング。シンプルな構成の中に、エッジーかつアーティスティックな造形美が光る逸品。¥297,000_

ナバホジュエリーの礎を築いた巨匠、Fred Peshlakai(1896-1974)による現存する数少ない作品のひとつ。卓越した技術力と造形美が凝縮された唯一無二のブレスレット。¥1,694,000_

澄んだ水色と力強いブラックウェブが美しいナンバーエイトターコイズを7石配したローワークバングル。重厚なインゴットシルバーと高品質な石が際立つミュージアムクラスの仕上がりを見せる。¥495,000_
(出典/「
Photo by Masahiro Nagata 永田雅裕 Text by Tamaki Itakura 板倉環 Tah'Bah TRADERS https://www.tahbah.com
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