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キヤノンの安価な単焦点、RF45mm F1.2、RF24mm F1.8、RF28mm F2.8を試してみた。

『RFレンズは高い!』という印象をお持ちの方も多いと思うが、そこそこリーズナブルで素晴らしい性能を持っているレンズもある。今回は、RF45mm F1.2 STM(6万6000円)、RF24mm F1.8 MACRO IS STM(10万3400円)、RF28mm F2.8 STM(5万1700円)をEOS R6 Mark IIIと組み合わせて試してみた。

気になる(それなりに安くて)短い単焦点

EOS R6 Mark IIと一緒に買ったRF35mm F1.8 MACRO IS STMが大好きだ。

それなりにコンパクトで持ち歩きやすくて、散歩しながら写真を撮って背景をボカせるし、気になったものがあったら、グッと寄れる。散歩の終わりに立ち寄った時に、出て来た料理をその場の明かりでパシャッと撮っても、背景がボケてとっても美味しそうに見える。

ただ、日常的に使っていると、(欲張りだが)もうちょっと軽かったらなぁとか、もうちょっとワイドだったらなぁとか、もうちょっと長かったらなぁと思うことはある。そこで、その近辺の他の単焦点レンズを試してみることにした。もちろん、筆者が買う前提なので10万円を超えない範囲(RF24mm F1.8はわずかに超えるけど)で選んでみた。

傑作レンズRF35mm F1.8の兄弟、RF24mm F1.8

まず、一番近いところで、RF24mm F1.8 MACRO IS STM。

文字通り、RF24mm F1.8の兄弟のようなレンズで、外観も似てるし、おそらく構造も近いはず。ただ、若干ワイドで、1割ほどだけ軽い(270g)。

どんな画角が欲しいかは、けっきょく何を撮るかによるのだけれど、筆者は画面を整理するのが得意ではないので、どちらかといえば広角は苦手。いろいろなものが入ってくるので散漫な絵作りになってしまう。

(RF24mm F1.8 MACRO IS STM、焦点距離24mm、F8、1/80、ISO400、EV+2/3、カメラ: EOS R6 Mark III)

24mmといえば、iPhoneの×1より少し広角寄りということで、かなりワイド。人物を撮ってもパースがつくのでどの高さから撮るかを迷ってしまう(普通に顔の高さから撮ると若干頭でっかちになる)。

それでも、人の普通の視界の広さに近いから、風景や身近な人が複数入るスナップなどを撮るのにはちょうといい。

(RF24mm F1.8 MACRO IS STM、焦点距離24mm、F1.8、1/100、ISO100、EV±0、カメラ: EOS R6 Mark III)

RF35mm F1.8と同様、身近なものを大きくボカして画面を整理できるのはありがたい。RF35mm F1.8よりは、ピントを合わせた部分以外を広く入れて、パースを付けることができる。この扱いをちょっと難しく感じる。ハーフマクロなので、グッと寄れるのが魅力的なのもRF35mm F1.8同様。

ただ、自分が買うかどうかと言われると、すでに持っているRF35mm F1.8とカブる部分が大きいので優先順位は下がる。まだまだ初心者なので、限られた予算の中で、いろいろなレンズを体験したいと思うのだ。

約345g、6万6000円でF1.2を実現した奇跡のRF45mm F1.2

次は、RF45mm F1.2 STM。

F1.2という大きなボケ味を楽しめるのに、6万6000円という価格が魅力。約345gと、明るさの割には軽い。

初めての単焦点レンズで、人物を撮ってみたいというならとてもお勧めなレンズだ。グッと写真が上手くなった感じがすると思う。

風景などを撮るには、筆者には少々帯に短し……な感じもするが、いわゆる標準である50mmに近い画角なので、この1本で何でも狙ってみる……なんていうチャレンジにもいいと思う。

(RF45mm F1.2 STM、焦点距離45mm、F1.2、1/160、ISO100、EV+1/3、カメラ: EOS R6 Mark III)

F1.2という絞り値を活かして、いろいろポーンとボカしてみると、安価な標準ズームレンズでは撮れない表現ができるから、単焦点レンズを買ったことのない人にはお勧めできる。

(RF45mm F1.2 STM、焦点距離45mm、F1.4、1/8000、ISO100、EV±0、カメラ: EOS R6 Mark III)

F1.2のRFレンズが6万6000円で買えるなんて、他にないサービスレンズだ。

ただ、欠点がないわけではない。それが、焦点距離の長さだ。最短焦点距離は0.45m。最大撮影倍率も0.13倍となっている。先のRF23mm F1.8のような最大撮影倍率が0.5倍で14cmまで寄れるようなレンズのあとに使うと「あれ? 寄れない?」となってしまう。

(RF45mm F1.2 STM、焦点距離45mm、F2.8、1/60、ISO125、EV±0、カメラ: EOS R6 Mark III)

もちろん、RF50mm F1.2 Lが約950gあって36万8500円することを考えると、同じF1.2を45mmという近い画角で、わずか約346g、6万6000円で実現しているRF45mm F1.2は、非常に魅力的なレンズであるとともにトレードオフは存在すると言うしかない。

ポートレートで使うには非常に魅力的だが、テーブルフォトに使うと最短焦点距離が制限になるだろうが、それは仕方がないということだ。

軽量コンパクトが何より嬉しい時もあるRF28mm F2.8

さて、最後に、薄いコンパクトな単焦点レンズ、RF28mm F2.8 STMだ。

ご覧のように、最大の魅力は、フルサイズEOS Rをコンパクトにできること。

重さはわずか約120g。収納時の長さは24.7mmということで、グリップ部からほぼ飛び出さないコンパクトさを実現している。基本的に、短いレンズでも光学性能がしっかりしている分、大きく、重いレンズの多いRFレンズの中で、特異と言ってもいいコンパクトさだ。

そのコンパクトさを活かして、いつでもどこでも持って行ける。レンズ内手ブレ補正は持たないが、EOS R6 Mark IIIとの組み合わせなら、ボディ内の手ブレ補正が効くから、さほど問題はない。また、こんなに薄くても、RFレンズの特徴であるコントロールリングはちゃんと備わっているから、いつもの使い勝手を担保できる。

(RF28mm F2.8 STM、焦点距離28mm、F2.8、1/4000、ISO160、EV±0、カメラ: EOS R6 Mark III)

前ダマが小さいから、光学性能が低いように思うかもしれないが、そもそも28mm、F2.8のレンズであれば、そこまで大きな前ダマはいらない。もちろん、周辺部の影響は少なくないとは思うが、そこはRFならではのプロファイル補正でカバーできている。

(RF28mm F2.8 STM、焦点距離28mm、F2.8、1/80、ISO160、EV±0、カメラ: EOS R6 Mark III)

こんな薄いレンズとは思えないほどパースがきれいに出るし、周辺の減光や解像度の低下も感じない。

(RF28mm F2.8 STM、焦点距離28mm、F2.8、1/80、ISO160、EV±0、カメラ: EOS R6 Mark III)

28mmという画角にF2.8なので、開放でもさほどボケはしないが、それでも少しはボケを楽しめる。最短焦点距離は0.23mと、それなりに寄れる。

一番の魅力はコンパクトさだが、RFレンズの電子補正能力の高さのおかげで、その他の性能も悪くはない。レンズの重さに疲れた時、EOS Rを気軽に持ち歩きたい時に、1本持っていると嬉しいレンズだ。

なお、EOS R10などAPS-Cセンサーのモデルに付けると、さらにコンパクトさを満喫できる。

画角は35mm換算で、44.8mm相当。つまり、50mmより少し短い感じになるので、スナップカメラとして手頃。露出の明るさはF2.8のままだが、ボケ感としてはF4.5相当となる。

(RF28mm F2.8 STM、焦点距離28mm、F2.8、1/80、ISO100、EV±0、カメラ: EOS R10)

それぞれの魅力が明確で選びやすい

というわけで、3本の単焦点レンズを試してみた。近い画角の単焦点レンズではあるが、それぞれに出自も、キャラクターも違って選び甲斐があると感じた。

まとめると、

RF24mm F1.8=RF35mm F1.8に近いキャラの万能レンズ。解像感も非常に高く、ハーフマクロとして寄れる使い勝手もGood!

RF45mm F1.2=わずか約345g、6万6000円で、F1.2のボケ感を楽しめるポートレート最強レンズ。最短焦点距離がちょっと長めなのがタマに傷。

RF28mm F2.8=約120g、長さ24.7mmの軽量コンパクトパンケーキレンズだが、性能は悪くない。APS-Cに付けて44.8mmという画角も有用。

というところ。

例によって非常に個人的な話だが、筆者のレンズラインナップで言うと、RF24mm F1.8はRF35mm F1.8に近いし、ポートレートは85mm F2でカバーしている(取材時には45mmの画角まで近寄れることの方が少ない)。というわけで、RF28mm F2.8に一番物欲を刺激された。EOS R6 Mark IIとEOS R10、どちらに付けても楽しそうだ。

(村上タクタ)

 

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村上タクタ
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村上タクタ

おせっかいデジタル案内人

「ThunderVolt」編集長。IT系メディア編集歴12年。USのiPhone発表会に呼ばれる数少ない日本人プレスのひとり。趣味の雑誌ひと筋で編集し続けて30年。バイク、ラジコン飛行機、海水魚とサンゴの飼育、園芸など、作った雑誌は600冊以上。
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