書類、名刺、レシートなどすべてデータ化 リモートワークの必需品 ScanSnap iX2500

軽くて、薄くて、さらに高性能に。M3 MacBook Airは多くの人にイチ押し【先行レビュー】

世界最高の集積度であるTSMCの3nmプロセスの技術を使ったM3チップを搭載したMacBook Airが、明日2024年3月8日に発売される。2021年6月に登場したM2チップ搭載機のために開発されたファンレスの超薄型ボディに、さらに進化したM3チップを搭載したMacBook Air(M3)はどんなマシンなのか?

※本機は発売前にアップルから貸与された機材を試用して執筆している。

ファンレスだからこそ、薄く、軽い。しかし、速い

結論を先に言うと、とてもお勧めである。

Airという一般的モデルにしては円安のおかげで安いとはいえないが、価格以上の価値は絶対にある。

年間約2億台を生産するiPhoneのチップセットの技術(つまり生産数が多いから大きな開発費がかけられる)を活かしたApple Siliconの3世代目。iPhone 15 Proと同じ、世界で台湾のTSMCだけが可能な3nmプロセスという超微細な回路技術を使ったM3チップがこの製品のキモである。なにしろ、そんな集積度を持つチップセットは他に存在しないのだから、それだけで価値がある。

Apple Siliconの美点は、スマホ用に開発されたため性能が高いのに発熱が少ない……というところにある。2020年6月に発表された M1搭載MacBook Airからファンレスになり、2022年6月に発表された M2搭載機からはファンレスを前提にした専用ボディになっているので、動作音もしない。思考にまつわる作業をしている時に、完全に静かに動作するというのは素晴らしいことだと思う。

薄く、美しく、静かで、パワフル。M2 MacBook Airは、新世代Macを牽引する

薄く、美しく、静かで、パワフル。M2 MacBook Airは、新世代Macを牽引する

2026年08月28日

↑2022年6月発表のM2 MacBook Air 13インチモデルについての記事。

なお、今回借用したモデルは13インチモデルである。15インチモデルもあって、こちらは同じ薄さなのにさらに大画面。軽くて大画面というのはメリットが大きいので、こちらもお勧めであるが、今回は多くの学生の方、若い社会人の方が手に取るであろう13インチモデルを中心に解説していこう。

広大なディスプレイを持ち軽量な15インチM2 MacBook Air【先行レビュー】

広大なディスプレイを持ち軽量な15インチM2 MacBook Air【先行レビュー】

2026年08月28日

↑2023年6月登場のM2 MacBook Air 15インチモデルについての記事。

どちらも、基本的には、M2搭載モデルのチップセットをM3にした『だけ』なので、旧モデルのレビューも参考になると思う。とはいえ、M3を搭載することで、ほぼ同じ価格、重量にも関わらず、性能、価値は上がるわけだし、追加される機能もある。

日々、持ち歩く学生にとっては、軽さのアドバンテージは大きい

今回筆者がお預かりしたのは、8コアCPU、10コアGPU、16GBユニファイドメモリ、512GBストレージのモデル。ボディカラーは、ミッドナイト、スターライト、シルバー、スペースグレイ……とあるうちのミッドナイト。ちなみに、ミッドナイトは指紋の着きやすい色だということで、指紋の着きにくいコーティングがしてある(が、指紋が付かないわけではない)。このコンフィギュレーションをウェブのApple Storeで見てみると、22万4800円(税込)となっている。おそらく実際にはアップルケアを組み合わせるだろうから、総額で25万4600円(税込)の買い物となる。

実を言うと、つい2カ月ほど前に筆者は息子にほぼ同じコンフィギュレーションのマシンを買い与えたばかりなので、購入する人の気持ちはよく分かる。少々高いとは思う。しかし、この軽さ、美しさ、性能のバランスは他では得難い。値段なりの価値はあると思うのだ。

2カ月前にM2モデルを買ったのは悔しいし、その時も近々M3モデルが出ることは分かっていたが、後悔はない。2カ月前に必要だったから仕方がないのだ。その2カ月間活用できたのなら、それで価値はある。

iPhone 15 Pro(厚さ8.25mm)と比べたくなるほどの薄さである(11.3mm)。15インチモデルでもわずか11.5mm。本体が大きい分、15インチモデルの方が薄さが際立ってるともいえる。

ちなみに、このコンフィギュレーションに付属している充電アダプターはデュアルUSB-Cポート搭載の35W。充電パワーとしては控えめだが、MacBook Air単体を充電するには十分だし、さらにiPhoneやiPadを充電できるということで学生の利用にピッタリなチョイスとなっている。軽いから学校に持って行くのにも良いし。とはいえ、このMacBook Air、18時間もバッテリーが持つ(Apple TVアプリで動作を再生した場合)ので、学校にアダプターを持って行く必要はないかもしれないが。

ベンチマークテストでも明らかな性能向上

M2 MacBook Airに対して、M3チップを積んだことだけが違いだが、M3チップ搭載により得られたものは大きい。

まず、4nmプロセスで作られたM2から、3nmプロセスで作られたM3になることにより、全体的に処理能力が向上する。これまでの傾向からいうと、Apple Siliconは1世代進歩するたびにおおよそ15〜20%の性能向上を果たしているようだ。

Geekbench 6で計測した結果を見ると、シングルコアCPUでM1に対して34%、M2に対して20%性能向上している。マルチコアCPUでM1に対して43%、M2に対して20%性能向上している。GPUのOpen CLでM1に対して63%、M2に対して12%性能向上している。最後に、GPUのMetalではM1に対して58%、M2に対して5%性能向上している。

こうやって比較してみると、M1からM2ではGPU周りの進化が著しく、M3にかけては緩やか。CPU周りは各世代均等に進化していることが分かる。

ベンチマークでは計れない、用途別チップによる機能向上

さらに加えて、特定の処理のために専用のチップが搭載されており、それらの作業においては、さらに大幅に性能向上を果たしている。M1→M2ではメディアエンジンの搭載が特徴的だったが、M2→M3では、AV1デコードに対応する最新のメディアエンジンを搭載しており、ストリーミングサービスでより効率的で高品質なビデオ体験を得られる。また、ハードウェアアクセラレーテッドメッシュシェーディングとレイトレーシングに対応しており、3Dグラフィックスに関する性能はM3で大きく向上しているはずだ。

また、Apple Siliconは機械学習において性能を発揮する16コアのNeural Engineを搭載しているのが特徴的だが、M3では機械学習の性能を向上させるアクセラレーターをCPUとGPU内に搭載しているので、AI周りのパフォーマンスが大きく向上している。

複数の外部ディスプレイに対応

M3チップ搭載で、Wi-Fiは6Eに対応。ルーター側が対応する必要はあるが、ちゃんと対応が進んでいる環境下においては、通信速度を向上させることができる。

さらに大きく特徴的なのは、従来の無印Mシリーズチップでは不可能だった、複数の外部ディスプレイに接続できるということだ。

リッドクローズ状態に限られ(つまり本体側のディスプレイは使えない)、1台目は6K対応だが、2台目は5Kまでと、少々制限はあるが、これまで無印Mシリーズチップは1台しか外部ディスプレイをつなげなかったことを考えると大きな進歩だ。ポートの少ないMacBook Airで2枚のディスプレイを繋ぐと、すべてのポートが埋まってしまうが、Apple Studio Displayであればディスプレイ側に3つずつポートが増えるので、不自由することはないだろう。

変化は、M2→M3になったことだけだが、それがいかに多くのことを実現しているかご理解いただけただろうか?

M2も併売されているが、性能の向上幅を考えると、筆者なら最新のM3搭載モデルを購入する。

機種選択判断の参考になれば幸いである。

(村上タクタ)

わかりやすいMacBookシリーズの選び方【2023年冬】パソコン初心者必読!

わかりやすいMacBookシリーズの選び方【2023年冬】パソコン初心者必読!

2026年08月28日

アップル、 M3搭載MacBook Air 2機種を発表。即日予約受付3月8日販売開始

アップル、 M3搭載MacBook Air 2機種を発表。即日予約受付3月8日販売開始

2026年08月28日

この記事を書いた人
村上タクタ
この記事を書いた人

村上タクタ

おせっかいデジタル案内人

「ThunderVolt」編集長。IT系メディア編集歴12年。USのiPhone発表会に呼ばれる数少ない日本人プレスのひとり。趣味の雑誌ひと筋で編集し続けて30年。バイク、ラジコン飛行機、海水魚とサンゴの飼育、園芸など、作った雑誌は600冊以上。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

イタリア・パルマで誕生。世界屈指のベルト「Anderson’s」、その生まれる場所へ

  • 2026.09.17

1966年、イタリア北部に位置する美食の街・パルマで創業したベルトメーカー「アンダーソンズ」。装いを完成させる“名脇役的存在”のベルトをメインとする稀有な存在にして、世界的な評価を獲得する某ブランドのプロダクトはどのように生まれるのか。その魂が宿る自社工場に足を運んだ。 イタリア・パルマの地に宿る6...

名作[ハリケーントップ]誕生から40周年! 「CHUMS」の「ハローウェア」が再登場

  • 2026.09.23

「チャムス」の名作[ハリケーントップ]の誕生から40年を迎える今年、「ハローウェア」が再登場する。そのコレクションを紹介する前に、まずはブランドが歩んできた歴史を紐解いていこう。これまでの歩みを知れば、「ハローウェア」をもっと楽しめるはずだ。 ハロー、懐かしくて新しいチャムス サングラスを川に落とさ...

ガレージ、インテリア、リフォームまで! 趣味人のための、物件案内。

  • 2020.01.20

好きなものと暮らす、理想の城を手に入れよう。 家は、ただ暮らすためだけの場所じゃない。 どこに住むか、どんな空間にするか、そこで何を楽しむか。 ガレージハウスやアメリカンハウス、趣味部屋、インテリア、リノベーションまで、 「Lightning」ならではの視点で趣味人の理想の住まいを紹介する。

#PR

無垢の金属、輝く伝統。純金や純プラチナを使った「市松」の究極の逸品

  • 2026.09.25

純金や純プラチナなど、純度100%の軟らかい金属をアクセサリーにするためには非常に高い技術が必要だ。それを可能にするのが「市松」。約30年にわたって培った“叩く”技術が可能にする唯一無二のリングの輝きに迫る。 熟練の技なくしては完成しない究極の逸品 原材料高騰の影響もあって、希少性が高まっている純金...

いつもの装いに、頼れる履き心地。この秋は、コートスニーカーとチロリアンシューズがあればいい

  • 2026.09.18

トラッドな装いになら、足元はやっぱり品よくいきたい。でも、履き心地だってこだわりたい。そんな欲張りな気分に応えてくれるのが「ロックポート」。クラシックな佇まいと快適さを両立した2足を紹介する。 品よく履けて、しっかり快適 「お洒落は我慢」とは言うけれど、格好よさも履き心地も譲れない。そんなわがままに...

Pick Up おすすめ記事

今季ワードローブに加えたいアイテムを厳選紹介! 「EIGHT-G」で秋支度。

  • 2026.10.04

秋の装いが楽しくなる季節。ミリタリーやワークといったアメリカ由来の実用服をベースに、素材やディテールへこだわりを詰め込んだエイトジーの新作から今季のワードローブに加えたいアイテムをピックアップ。 (右)ジャケット110,000円(TMJ2615)、シャツ23,100円(8LS-81)、ジーンズ24,...

イタリア・パルマで誕生。世界屈指のベルト「Anderson’s」、その生まれる場所へ

  • 2026.09.17

1966年、イタリア北部に位置する美食の街・パルマで創業したベルトメーカー「アンダーソンズ」。装いを完成させる“名脇役的存在”のベルトをメインとする稀有な存在にして、世界的な評価を獲得する某ブランドのプロダクトはどのように生まれるのか。その魂が宿る自社工場に足を運んだ。 イタリア・パルマの地に宿る6...

日本の技で蘇る、旧きよきアメリカンベーシック。100年前の起毛機を使った「DISCUS」のスウェット

  • 2026.09.18

「ディスカス アスレチック」の「MADE IN JAPAN」プロジェクト。和歌山で受け継がれる約100年前の起毛機とそれを支える職人の技。そのこだわりから生み出されるスウェットの魅力を追った。 スウェットの裏側に宿る百年起毛 1973年、アメリカで誕生した「ディスカスアスレチック」。その歴史を日本の...

2ndとEDWIN両チームの世代の異なる4人が集結! EDWINと考えるトラッド学

  • 2026.09.15

本誌でも何度も紹介してきたEDWINのコンセプトショップ限定アイテムは、普遍的なデザインとそのクオリティの高さから2ndが理想とするトラッドスタイルともばっちりハマる。今回は初の試みとして、2ndとEDWIN両チームの世代の異なる4名で“EDWINで作るトラッド”を考えてみた。 20代らしくアクティ...

Why Banana Republic? 2nd編集部イチ押し「バナナ・リパブリック」アイテムと、ブランドの魅力を徹底解説

  • 2026.09.16

1978年にアメリカ・カリフォルニア州で創業したバナナ・リパブリック。クラシックとモダンが共存する唯一無二のスタイルや歴史を紐解くことで、我々が彼らのプロダクトを手に取るべき“理由”が見えてくる。(記事をご覧いただいた方への特典を最後に紹介しています) [caption id="attachment...