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アップル、M5搭載MacBook Air、M5 Pro/Max搭載MacBook Pro、Studio Display XDRを発表

Apple春の新製品祭り2夜目は、ノート型MacとStudio Displayのラインナップをリニューアル。MacBook Air 13/15インチはMacBook Proに遅れること3カ月あまりでM5を搭載。M5 ProとM5 Maxを搭載した上位モデルのMacBook Pro 14/16インチも登場。27インチのStudio Displayは若干アップデートされ、さらに圧倒的に高性能なStudio Display XDRも発表。こちらは27インチのままXDR化。その代わり、ひそかに6KのPro Display XDRがディスコンになった模様。

超高性能なスタンダードノート、MacBook Air M5

MacBook AirにはM5が搭載された。M5は相当パワフルなので、これまでM3 ProのMacBook Proなどを利用していて不満のない人はMacBook Air M5に乗り換えても問題ないかもしれない。MacBook Air M5はそれほどパワフルなマシンだ。

ストレージ容量は512GBへと引き上げられ、最大4TBまで拡張が可能となる。ただし、従来モデルのM4搭載13インチでは256GBモデルが16万4800円であったのに対し、今回の512GBモデルは18万4800円となっている。つまり、『一番安いMacBookシリーズ』が18万4800円になってしまったということで、これは少々残念だ(が、それは何かを予感させるという話ではある)。15インチは21万9800円から。

最低価格のラインが上がってしまった点は残念だが、256GBでは容量不足を感じる場面が多い現状を考えれば、妥当な決断ともいえるだろう。256GBモデルではなく512GBを選択する人が多かったのだとすれば、カタチだけの最安モデルが撤廃されたと捉えることもできる。とはいえ、最も軽量なノートPCが18万4800円からとなったことは、極力安価な端末が欲しい学生などの層には厳しいニュースといえる。

ローカルでLLMを動かせるほど高性能なM5 Pro/Max搭載MacBook Pro 14/16インチ

M5 ProおよびM5 Maxチップについては、新たに『Fusionアーキテクチャ』を採用した点が最大のトピックだろう。

そもそもApple Siliconの本質は、一つのSoCにCPU、GPU、ニューラルエンジン、コントローラーなどを一切合切集積させて効率を高めることにある。しかし、従来のUltraのような巨大なチップを単一のSoCとして製造すると、微細な不具合がチップ全体の廃棄につながり、歩留まりが悪化するという課題があった。簡単に言うとひとつのチップにするには大き過ぎるということだ。

そこで、これまでUltraで用いられていたダイ間接続技術の思想を、M5 Pro/Maxにも拡張した形だとみられる。具体的には、2つのダイを「シリコンブリッジ」によって高速で接続し、ユニファイドメモリを共用する構造を採っている。これにより、第3世代3nmプロセスによる高性能なダイを統合し、広帯域かつ低レイテンシーな環境を実現した模様。

ちょっと興味深いのはコアの呼称の変化。従来、CPUの中で、ピーク性能を求めるコアを高性能コア(performance core)、消費電力を抑えて並列処理で動き続けるコアを高効率コア(efficiency core)と使い分けてきた。それが、M5 Pro/Maxでは、最高性能コア(super core=highest-performing core)と高性能コア(performance core)という呼び方になっている。これが単なる名称変更なのか、設計思想の刷新を意味するのかは今後の取材をお待ちいただきたい。

 

いずれにせよ、MacBook Pro 14/16インチは、M5 Pro/Maxのどちらであっても超高性能なマシンであることに疑いはない。高度な3Dグラフィックスを扱うアーティスト、科学者、エンジニア、ソフトウェアデベロッパー、AI開発者、あるいは映画音楽の作曲家など、モバイル環境で極めて負荷の高い処理を求める層にとって、これ以上ない選択肢となるだろう。

最大128GBのメモリを搭載できる点は、オンデバイスでLLM(大規模言語モデル)を稼働させるユーザーにとって強力な武器であり、ローカル環境で動作を完結させられる点は大きな強みである。

価格は、14インチのM5 Proが36万9800円から、M5 Maxが59万9800円から、16インチのM5 Proが44万9800円から、M5 Maxが69万9800円からとなっている。

新しく27インチのStudio Display XDRが登場

ディスプレイ関連でも発表があった。27インチのStudio Displayがアップデートされ、画質が向上した。前モデル同様、チップを内蔵して周辺機能を制御する仕組みを継承していると思われる。従来モデルではA13 Bionicが搭載されていたが、新しい製品が何を搭載しているのかは未発表。価格は26万9800円から。

加えて、Studio Display XDRが新たに登場した。こちらは、2,000以上のローカルディミングゾーンを備えたミニLEDバックライト搭載で、最大1,000ニトのSDR輝度、ピーク時2,000ニトのHDR輝度、そして圧倒的な高コントラストを実現しており、価格は54万9800円からとなっている。

その一方で、かつてのハイエンドモデルであるPro Display XDR(6K、31.5インチ)がラインアップから姿を消した。Mac Proと対をなすデザインであった同製品の終焉は、Mac Pro自体の将来にも一抹の不安を投げかける。Mac Proがディスコンになるのか、あるいは刷新されたデザインで再登場するのか、はたまたMac Studioへの集約が進むのかは定かではないが、この動きは今週の続報や6月のWWDCへと続く一連のストーリーを予感させる。

今夜発表の新製品は本日(3月4日)午後11時15分から予約注文が開始され、、3月11日に発売される。実機のレポートを楽しみにお待ちいただきたい。

(村上タクタ)

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おせっかいデジタル案内人

「ThunderVolt」編集長。IT系メディア編集歴12年。USのiPhone発表会に呼ばれる数少ない日本人プレスのひとり。趣味の雑誌ひと筋で編集し続けて30年。バイク、ラジコン飛行機、海水魚とサンゴの飼育、園芸など、作った雑誌は600冊以上。
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