未来の古着好きが見たら、「これってハッピースーツの民間モデルじゃん」と話すのかな。
軍モノの魅力は様々だけど、個人的にはその時代の最新技術を使って作られているところに魅力を感じちゃう。
例えばフライトジャケット。
いまや化学繊維のナイロン素材はあたりまえだけど、元々A-2などのレザーフライトからナイロンを使ったフライトジャケットに変更された時は、当時の軽い最新素材にさぞかしパイロットが喜んだに違いない。
その後コマーシャルモデル(民間用)も作られ、ナイロン素材が一般的になるなど、服飾史を変えてきた話も魅力的。
そんな素材でも色々と想いを馳せるのが僕なりの楽しみ方。
それを踏まえて現代におけるハイテク素材の軍モノで注目を集めているものと言えば、プリマロフトを使ったハッピースーツやモンスターパーカが挙げられるのではなかろうか。
ミーハーな僕も遅ればせながら手に入れようと思ったけど、人気のためか、この冬は街で着ている人も多め。
というわけで人と被らないようオリジナルは諦めワイルドシングスの現行コレクションにあるハッピージャケットをゲット。
ワイルドシングスのハッピージャケット2020
もちろんタウンユース用として若干仕様が違うけどハッピースーツの納入業者が作ってるし、いまや店頭で普通に買える(僕は福島のJOB314で購入)。
そこでふと気づいた。これって、まさに現代におけるコマーシャルモデルなのでは……。
そう考えたらグッとお気に入り度も高まり、この冬一番のヘビロテアウターに昇格。
現代の僕らが半世紀以上前のA-2やL-2に想いを馳せるように、遙か遠い未来の古着好きが「これってハッピースーツの民間モデルじゃん」とか、「この時代ぐらいからプリマロフトが一般的になったんだよね」なんてことを話すのかなと想像すると、なんだか微笑ましい。
やっぱり軍モノって面白いぜ。
【問い合わせ】
JOB314
TEL024-947-8458
http://www.time-after-time.jp
(出典/「Lightning 2021年3月号 Vol.323」)
Photo/A.Kuwayama 桑山章
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