OpenDots 2発売
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人類の耳のカタチはさまざまだ
イヤフォンの開発現場を取材して思ったのは、いかに人の耳のカタチがさまざまかということだ。

我々の耳のカタチは千差万別。たとえば、耳の穴の直径も、形状も違うし、外耳の形状も実にさまざまだ。耳の形状が違うと、イヤフォンと鼓膜の位置関係も違うから、極論、それぞれの人の聞いている音は違うということになる。
以前、筆者の耳には収まりが悪く、落ちそうになるのを手で押さえながらレビューしたことがある。収まるかどうかは筆者の耳の形状の問題で、そのことを記事に書いても正当な評価にはならないと思ったので、そのことは記事に書かなかった。周りの人に試してもらったが、上手く収まらなかったのは筆者の特異な事情だったからだ。
我々は、イヤフォンの試用フィーリング、音質をできるだけ伝えようとしているが、ドライバーと鼓膜の位置、耳の穴の形状が違うと、そもそも聞いている音自体が違うという可能性もある。

いわゆるカナル型のイヤフォンだと、耳の穴の大きさの問題になるが、OpenRun Pro 2のようなネックバンド型や、OpenFit Proのようなイヤーフック型だと、外耳の形状、耳の穴の位置、その相互の距離感などが、フィット感を左右する。Shokzの開発部門は常により多くの人の耳に、痛みなく装着できるように工夫を凝らしているとのことだが、それでもフィットしない人はいる。
とにかく耳への負担が小さい
ネックバンド型、イヤーフック型と比べて、オープンイヤータイプのイヤフォンとして、もっとも多様な耳にフィットして、痛みがないのが今回発売されるOpenDots 2やOpenDots Airのようなイヤーカフ型だ。

実際、筆者も日中ほとんどの時間つけてみたが、長時間装着時にはネックバンド型、イヤーフック型より、さらに痛みは少ない。クリップ部分のフレームにはShokzお得意のチタン部品が使われており、適切な弾力を持って固定されるし、外耳を挟む部分は極力フラットな形状にして、落ちないように固定しながらも痛みを感じないように工夫されている。
これらの製品を生産している工場については、こちらの記事を参照のこと。
Shokz第3のフラッグシップ機
骨伝導イヤフォン、オープンイヤータイプイヤフォンといえば、その仕組み上、低音の迫力が足りない場合が多かった。しかし、最近のShokzのイヤフォン、特にOpenRun Pro 2、OpenFit Proのふたつのフラッグシップモデルは、AirPods Pro 3などの一般的なイヤフォンと比べても「いい音だ」と言えるようになったが、OpenDots 2はそのラインに並ぶ音質を実現している。

一日中つけていてもストレスでない軽快な装着感と、外の音も聞えるオープンイヤータイプならではの美点、高音質が並び立っているのが素晴らしい。たとえば、1日中BGMを聞くとか、オフィスでかかってきた電話にいつでも出られるように耳にクリップしておくなどの用途にピッタリだ。
先に述べたように低音の響きの不足がオープンイヤータイプの弱点だったのだが、OpenDots 2は、2つのカスタムメイド11.8mmドライバーを対向してマウントしたShokz Bassphereを採用しており、豊かな響きを実現している。

また、クリップした状態から、耳の穴の方向に音を発射し、耳の穴の内壁を反射させて伝える技術により、よりクリアな音を実現している。

音質が向上しているのは聞く側だけではない。通話する際のマイク側の音質も向上している。

特に特徴的なのは、空気伝導マイク2つに加えて、骨伝導マイクを採用したこと。空気伝導マイクは2つが連携して、装着者の口の方向の音を拾おうとする。ただ、空気伝導マイクが風切り音を拾い過ぎる場合は、骨伝導マイクが振動を介して声を伝えるようになっている。もちろん、単純に骨伝導マイクの音を使うのではなく、空気伝導マイクのみが拾う風切り音を除去するようなカタチでより良い音質を実現するのだ。
「あれ? どっち?」装着時のストレスを解消するダイナミック耳検出
装着感の良さだけでなく、イヤフォンで起こりがちな「あれ、どっちだっけ?」と装着時に迷う問題もOpenDots 2とOpenDots Airは解決している。
それぞれ、イヤフォンに左右の区別なく、装着したらジャイロを使ったダイナミック耳検出テクノロジーにより、どちらの耳に装着されたかを検出し、それぞれ『R』『L』として動作するようになっている。

ボディカラーは筆者が使ったパールホワイトの他に、グレー、ブラックがラインナップされる。バッテリーライフは、単体で10時間。ケースを合わせると最大で40時間も使うことができる。

Shokzを会社訪問した経験からいっても、開発環境はどんどん良くなっており、自社内でテストできる高度な機材も導入されている。それが、最近のOpenRun Pro 2、OpenFit Pro、OpenDots 2の高音質を実現していると思われる。
この三者で、音質でいえばOpenFit Pro、アクティブに活動している時に使うならOpenRun Pro 2、長時間ストレスなく使うならOpenDots 2がお勧めだといえる。いずれもオープンイヤーだが、それぞれの特徴が際立ったラインナップだ。
1万円安い、リーズナブルなOpenDots Air
今回、OpenDots 2と同時に発売された、OpenDots Airは、十分に高音質ながら1万9880円というリーズナブルな価格を実現している。試用すると、音質は断然OpenDots 2が良く、特に低音の響き、迫力、音の広がりに大きな差がある。
また、マイクに骨伝導マイクを使用しない、ケースが非接触充電を試用しないなどの差違がある。

双方を並べて試用した筆者としては、断然OpenDots 2をお勧めするが、そうはいっても1万円の価格差があるので、「そこまで音質にこだわらない」という人であれば、OpenDots Airも十分にお勧めできる。

音楽再生時間は、イヤフォン単体で9時間。充電ケースを合わせて36時間と、OpenDots 2よりはわずかに短いが十分。
とにかく、耳への負荷が小さなふたつのオープンイヤーイヤフォン。周囲の音を遮断しない、快適さが新しい音楽体験をお楽しみいただきたい。
(村上タクタ)
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