これが、スマホホルダーに要求されるニーズをすべて満たしていて、使い心地が良く、一度使ったら手放せない製品。今まで知らなかったのが『不覚!』と思えるような商品だ。
作ったのは、有本匡志さん。帝京大学文学部を出てから、ウェブデザインを学び、27歳で総合デザイン事務所を設立、29歳で拠点を京都に移し、京都造形大学の日本画コースを8年かけて卒業。その後、プロダクトデザインを含むデザイン業務を行っているという人。
beak
https://humannatures.jp/products/beak/
スマホスタンドとしても、ホルダーとしても便利
beakは有本さんがひとりでデザインして、クラウドファンディングにかけて1000万円以上のお金を集めて製品化したのだそうだ。
厚紙や、セロファンテープなどを使って、数多くの試作を作り、製品化に向けて、個人で試作を依頼。何度も修正をかけて、今のカタチにたどり着いたのだそうだ。
スタンドとして、縦置きも横置きもできるし、穴に指を入れてホルダーとして使うこともできる。
折り紙がモチーフになっていると思うのだが、畳んだ状態、横置き状態、縦置き状態、ホルダー状態……そのどれもがピッタリとフィットして、過不足ない便利さだ。
折り畳み構造が一番苦労されたポイントとのことだが、実に自然に引き起こして、その名の通り『くちばし』(beak)のカタチにすることができる。
両方の形態への固定は、マグネットを使っているのだが、そのマグネットの強さも、実に過不足なく、ペタン、ペタンと変形させるのが快感で、ついクセになって無意識で開いたり閉じたりしてしまう。
粘着ジェルが驚異的に強い
ここまで読んできた皆さんが気になるのは、どうやってiPhoneに固定するかだろう。
利用するのが、粘着ジェルシート。かなりの強さで固定できる。そして、取り外しも可能。
iPhoneなど、スマホのそのままの表面でも付くし、ケースの上から取り付けることもできる。いろいろなケースで試してみたが、プラスチックケースなどはだいたいOK。表面がけば立ってるようなケースだと無理なものもあるというところ。かなりの強度でガッチリ付くので、むしろ外すのに苦労するほど。
ウェブサイトによると、『ガラスとの相性が悪い』とあるが、iPhoneの場合、十分に付いた。また、サイトにはシリコン製、TPU製は非推奨とあった。
ホコリなどで付きにくくなったら、水洗いをすることで粘着力は復活するという。ともかく、筆者が当初感じた、『粘着力が弱かったらどうしよう?』という疑問はまったく杞憂だった。
ちなみに、長円形のタブはアタッチ機能のためのもので、これを壁面などに(粘着ジェルシートの力を使って)貼っておけば、マグネットの力で、beak本体側(つまりスマホ)を固定することができる。
レシピを見ながら料理したり、動画を見ながらトレーニングをしたりする時に便利なのだそうだ(筆者は、MagSafeを使ったり、そういう時にはiPadを使ったりするので、あまりそういうニーズはないのだが……)。
シックな7色のカラーリング
現在、当初よりもカラーバリエーションが増えて、7色がラインナップされている。
それぞれ、KUJAKU WHITE、UGUISU GREEN、TSUBAME INDIGO、 YATAGARASU BLACK、HOUHOU GOLD、FUKUROU GRAY、MOZU BROWNと、beakだけに鳥にちなんだ色名が付けられている。
日本画を学んだ人らしい、ナチュラルでシックな色のチョイスが素敵。スマホの背後に取り付けて、邪魔にならない色味だ。
ご興味のある方は、ぜひお試しいただきたい。
(村上タクタ)
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