王道の一歩先をゆくスウェードジャケットの着こなし術【4スタイル】

最初に矛盾したことを言うようだが、スウェードはスタイルを選ばない。それぐらい懐の広い素材だ。だからこそ明確なテーマを持ってスタイリングを組むことで、また違ったスウェードの魅力が見えてくるはず。小誌お馴染みのスタイリストの極私的な気分による、一歩先ゆく着こなし提案4選。

スタイリスト金田太郎さん|『Lightning』『2nd』などの雑誌はもちろん、広告、アーティストなど、幅広く活躍する。古着と新品のミックスもお手のもの。

スウェードジャケットをインナー使い!

難易度:★★☆☆☆
今っぽさ:★★★★☆

「まずはハードルの低い、スウェードジャケットのインナー使いから。Gジャンを中に着るのと同じだと思ってもらえれば馴染みもあると思いますし、どんな着こなしにも応用できるはず。インナーのボタンは閉めてもいいですね。また、スウェードに限らずですが、コーディネイトはワンテーマで揃えるとまとめやすいです。『ブラウンスウェードのトラッカージャケットって、ウエスタンっぽいな』という発想からウエスタンをテーマに他のアイテムを選んでいきました。テーマに沿ってさえいれば、ブランド・ディテール・雰囲気、どれで合わせてもOK。着こなしの連想ゲームは楽しいですよ」

スウェードジャケット143,000円/ダブルヘリックス(ヘキサゴンレンチ japan_official@doublehelixworks.info)、ハット26,400円/THE H.W. DOG&CO.(THE H.W. DOG&CO. Tel.03-6427-9011)、ベスト115,500円/ロッキーマウンテンフェザーベッド(アール柳橋 Tel.080-7024-4090)、ウエスタンシャツ7,700円/ラングラー(エドウイン・カスタマーサービス Tel.0120-008-503)、ブーツ64,900円/レッドウィング(レッドウィング・ジャパン Tel.03-5791-3280)、ジーンズ28,600円/リー×スタンダードカリフォルニア、ベルト60,500円/HTC(スタンダードカリフォルニア Tel.03-3770-5733)

スポーツミックスなどワンテーマでまとめる

難易度:★★★★☆
今っぽさ:★★★★★

「グレースウェットのセットアップは、それだけでモハメド・アリ的な無骨さが漂っていますが、その盛り上げ役に、毛足が長く野生味あふれるスウェードジャケットは適任。これが表革になると途端にスタイリッシュになってしまいますが、スウェードの素材感が旧きよき男らしいスポーツスタイルに仕上げてくれます。足元はトップスの重厚感に合わせて、軽いスニーカーではなくブーツを選びました。クラシックなトレーニングシューズの雰囲気を持つブーツなので、テーマ的なまとまりもありますね。ニット帽やソックスは、濃紺を挿すことで全体を締めるという役割を持たせています」

スウェードジャケット121,000円/ワイツー レザー(ワイツー レザー Tel.06-6977-1373)、ニット帽9,900円/ザ・リアルマッコイズ、スウェットパンツ29,700円/ジョーマッコイ(ともにザ・リアルマッコイズ東京 Tel.3-6427-4300)、ジップパーカ33,000円、ロングTシャツ8,910円、ソックス2,750円/すべてウエアハウス(ウエアハウス東京店 Tel.03-5457-7899)、スウェット9,350円/ラッセルアスレティック(グレースインターナショナル Tel.03-5422-8728)、ブーツ69,300円/ブラザーブリッジ(ザ ジン フットウェア クラブ Tel.03-5830-3102)

手軽でモダンなオールブラック

難易度:★★☆☆☆
今っぽさ:★★★★☆

「人によっては高いハードルに感じるかもしれませんが、黒1色のスタイリングはごまかしが利きやすく、想像以上に簡単です。ただ、もっとカッコよくするため素材感に気を配っていて、ざっくり言うと毛並みのニュアンスを揃えています。パンツには、スウェードと同様に毛並みの流れで見え方が変わるコーデュロイを。インナーにはニットを入れたかったのですが、編み目があるとコーデュロイの邪魔になるので毛足の長いモヘアをチョイスしました。ここまでニュアンスのある素材で統一していれば、襟元やベルト、ブーツの表革がほどよいアクセントとして洒落感アップに繋がります」

スウェードジャケット187,000円/ウォーンクラフト(ウォーンクラフト Tel. 0859-25-0356)、カーディガン77,000円/ジョーマッコイ(ザ・リアルマッコイズ東京 Tel.03-6427-4300)、サーマルロングTシャツ17,600円/トロフィークロージング(トロフィージェネラルストア Tel.03-6805-1348)、コーデュロイパンツ41,800円/ウエアマスターズ(アトラクションズ Tel.03-3408-0036)、ウエスタンブーツ176,000円/ビィウィッチ(ビィウィッチ Tel.03-5726-9750)、ベルト74,800円/コディナレザー×ローフォード(ローフォード・クロージング Tel.03-5422-7459)

カラースウェードを取り入れてみる

難易度:★★★★☆
今っぽさ:★★★★★

「ここで言う難易度とは最初のハードルの話であって、着こなし自体は超カンタン。いつものアメカジ服、デニムのセットアップの上から羽織る。ちょっと乱暴ですが、これだけでOKです。押さえることがあるとしたら、体を横に三分割したときの頭・胴・足に同色アイテムを散らせば、よりまとまりが出ます。今回でいうサングラス・ベルト・スニーカーの黒ですね。あとは、せっかくカラースウェードを着るので、インナーも遊びのある色を選んじゃいましょう。ブルーに限らずどんな色でも、ジャケットの補色かつトーンの低い優しいカラーを入れると、アクセントになるし主役も際立ちます」

スウェードジャケット264,000円/エー レザー(エー ブティック Tel.070-3223-7530)、Gジャン54,780円、ジーンズ40,480円/ともにフルカウント(フルカウント Tel.06-4705-1108)、スウェット22,000円/スタンダードカリフォルニア(スタンダードカリフォルニア Tel.03-3770-5733)、シューズ22,000円/ウエアマスターズ、サングラス44,000円/アトラクションズアイウェア(ともにアトラクションズ Tel.03-3408-0036)、ベルト29,700円/ローハイド(トロフィージェネラルストア Tel.03-6805-1348)

(出典/「Lightning 2026年3月号 Vol.383」)

この記事を書いた人
パピー高野
この記事を書いた人

パピー高野

断然革靴派

長崎県出身、シティーボーイに憧れ上京。編集部に入ってから服好き精神に火がつき、たまの散財が生きがいに。いろんなスタイルに挑戦したい雑食タイプで、ヨーロッパからアメリカものまで幅広く好む。家の近所にある大盛カレーショップの名を、あだ名として拝借。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

朗報!「ウエアハウス」最高峰レーベルの最高傑作DDシリーズ「1001XX」が待望の再入荷。これは見逃すな!

  • 2026.08.02

ミクロレベルまで研究し、古着と見間違うほどのプロダクツを現代に蘇らせるウエアハウス。当時の生産技術や時代背景までも丁寧に掘り下げられて完成した服は、限りなくヴィンテージに近い存在だ。そんな彼らが生み出す服こそ、オーセンティックと呼ぶにふさわしい。 「1001XX 1947」が近日入荷。夏の装いに欠か...

ジャパンレザーの集大成がここに。AJLP始動。

  • 2026.08.06

ALL JAPAN LEATHER PRODUCT。略して「AJLP」なるビッグプロジェクトが始動した。国産の原皮=地生(じなま)にこだわり、鞣しから縫製まですべてを日本で行う“オールジャパン”に価値を見出し、そのクオリティや魅力を伝えるべく、革のプロフェッショナルたちがここに集結した。 ALL J...

遊びをぎっしり詰め込んだ“俺ジーンズ”を作ってみた。

  • 2026.07.29

児島に本社と工房を置くベティスミスでは、その人に合ったジーンズをフルオーダーで作ることができる。そこで編集部スタッフが現地へ赴き、わがまま言い放題の“俺だけのジーンズ”をオーダー。その様子と完成品をレポートする。 編集・ジョージ(右)|編集部イチのジーンズ偏愛者といっても過言ではない。とんでもないジ...

変わらぬ美学に宿る新たな意匠。「アリゾナフリーダム」の今季注目は『浮唐草』

  • 2026.08.03

ARIZONA FREEDOMのものづくりは、受け継がれてきた美学を守りながら、新たな表現を追求し続けている。今季は、立体感のある彫刻で唐草を表現した「浮唐草」が登場。伝統的なモチーフに新たな息吹を吹き込み、ブランドの世界観をさらに進化させている。一方で、創業以来愛され続ける定番モデルも、その普遍的...

「ATSU LEATHER WORKS」が世に放つ、唯一無二の革パンエイジングモデル。

  • 2026.07.22

ライダースジャケットの世界で独自のエイジング表現を追求してきたアツレザーワークス。その哲学を受け継ぐ初のレザーパンツ“Lily”が誕生。いちから着用者のライフスタイルを刻み込むプレーンモデルと、長年穿き込まれた表情を職人技で再現したエイジングモデルをラインナップ。革をより幅広い季節、幅広いスタイルで...

Pick Up おすすめ記事

ジャパンレザーの集大成がここに。AJLP始動。

  • 2026.08.06

ALL JAPAN LEATHER PRODUCT。略して「AJLP」なるビッグプロジェクトが始動した。国産の原皮=地生(じなま)にこだわり、鞣しから縫製まですべてを日本で行う“オールジャパン”に価値を見出し、そのクオリティや魅力を伝えるべく、革のプロフェッショナルたちがここに集結した。 ALL J...

変わらぬ美学に宿る新たな意匠。「アリゾナフリーダム」の今季注目は『浮唐草』

  • 2026.08.03

ARIZONA FREEDOMのものづくりは、受け継がれてきた美学を守りながら、新たな表現を追求し続けている。今季は、立体感のある彫刻で唐草を表現した「浮唐草」が登場。伝統的なモチーフに新たな息吹を吹き込み、ブランドの世界観をさらに進化させている。一方で、創業以来愛され続ける定番モデルも、その普遍的...

朗報!「ウエアハウス」最高峰レーベルの最高傑作DDシリーズ「1001XX」が待望の再入荷。これは見逃すな!

  • 2026.08.02

ミクロレベルまで研究し、古着と見間違うほどのプロダクツを現代に蘇らせるウエアハウス。当時の生産技術や時代背景までも丁寧に掘り下げられて完成した服は、限りなくヴィンテージに近い存在だ。そんな彼らが生み出す服こそ、オーセンティックと呼ぶにふさわしい。 「1001XX 1947」が近日入荷。夏の装いに欠か...

遊びをぎっしり詰め込んだ“俺ジーンズ”を作ってみた。

  • 2026.07.29

児島に本社と工房を置くベティスミスでは、その人に合ったジーンズをフルオーダーで作ることができる。そこで編集部スタッフが現地へ赴き、わがまま言い放題の“俺だけのジーンズ”をオーダー。その様子と完成品をレポートする。 編集・ジョージ(右)|編集部イチのジーンズ偏愛者といっても過言ではない。とんでもないジ...

「ATSU LEATHER WORKS」が世に放つ、唯一無二の革パンエイジングモデル。

  • 2026.07.22

ライダースジャケットの世界で独自のエイジング表現を追求してきたアツレザーワークス。その哲学を受け継ぐ初のレザーパンツ“Lily”が誕生。いちから着用者のライフスタイルを刻み込むプレーンモデルと、長年穿き込まれた表情を職人技で再現したエイジングモデルをラインナップ。革をより幅広い季節、幅広いスタイルで...