所狭しと並ぶ大量のアメリカン雑貨とサンサーフのアロハシャツ。
2011年12月23日、山形県鶴岡市にてアメリカン雑貨を取り扱うショップとしてスタートした「アンカー」。現在ではサンサーフを中心とした東洋エンタープライズのアパレルにも力を注いでいる。その証拠に、店内には所狭しとアメリカン雑貨とアメリカントイが並んでいるが、その一角はサンサーフの今季新作ハワイアンシャツで埋め尽くされている。
オーナーの阿部さん曰く、サンサーフの魅力は一言では語り尽くせないという。「ハワイアンシャツの存在は派手なものが多く、サンサーフのアイテムに初めて袖を通すお客様は先入観で自分は着こなせないと思っている方が多いのですが、実際にお店でサンサーフのハワイアンシャツを着用されると、意外とイケちゃうと、ファンになってしまう方が多いんです」
アンカーで一番人気を誇るのがデューク・カハナモク。特に今年は長袖の動きがとても良いそうだ。デューク・カハナモクと言えば、上品で洗練されたデザインなのが人気の理由。中でも“ハワイアンパドル”はコーディネイトもしやすく、大人の雰囲気で着こなせる柄とあってオススメだそう。
「最近ではアメリカン雑貨だけでなく、サンサーフから始まるお客様同士の繋がりが大きくなっている実感があります。今後さらに、県内外のサンサーフファンの方々とも繋がることができるお店にしていきたいです」
店内にあるサンサーフコーナー。今季新作からスペシャルエディション、デューク・カハナモクといった人気の銘柄、そしてサンサーフが所有するヴィンテージを掲載したアロハ本まで幅広く取り扱う。
ランドオブアロハの連作の一つ、「サーフアイランドスタイル」を選択!
サンサーフスペシャルエディション2012モデルである “SURF ISLAND STYLE”。当時、京都の捺染所で日本の職人の手によって21版もの色を使い繊細に刷り上げられたハレ・ハワイの作品。アロハシャツの代表的なデザインとされるランド・オブ・アロハと同時期に生まれた連作の一つで、サーフ・アイランド・スタイルと呼ばれる。
日本からハワイとアメリカ本土への日本製生地の流通ルートを確立した人物、イサム・タカブキが京都市右京区に興したアロハ貿易によるデザイン生地で、ランド・オブ・アロハと同じ1956年に製作された作品だ。海に浮かぶ島々と、その上に描かれたハワイアンモチーフは、ランド・オブ・アロハに類似しているが、帯文字は無く、ロコボーイがサーフィンをする様子が描かれているのが特徴的である。
「実は前日にランドオフアロハを着ていたので、本日は同時期に生まれた連作の一つである、サーフアイランドスタイルをチョイスしました。昔にリリースされた作品ですが、今でも一線で活躍する、大切なお気に入りの1枚なんです」(ANCHORオーナー・阿部和幸さん)
DUKE KAHANAMOKU “HAWAIIAN PADDLE” RAYON HAWAIIAN SHIRT
幼い頃より海と共に育ち、ハワイの自然から多くを学んだデューク・カハナモク。オリンピック競泳のゴールドメダリストという、名誉ある賞をもたらしてくれた愛する故郷への感謝の念が原動力となり、彼はハワイのアンバサダーとしてアメリカ本土をはじめ、各国へプロモーションに出向いて行った。優れたウォーターマンであったデュークは同時にサーフィンの伝道師としても活躍し、当時途絶えかけていたサーフィンの文化を見事に復活させる。
そして、幼少から親しんだカヌー競技の普及と技術の継承にも力を注いだ。この作品には伝説のウォーターマンとして歴史に名を残すデュークの想いが込められており、ハワイの力強い波を切り裂いて滑走するカヌーがモチーフとなっている。[DK39241(short sleeve)/2万7500円、DK29240(long sleeve)/3万800円]
SUN SURF SPECIAL EDITION “HAWAIIAN WONDERLAND” RAYON HAWAIIAN SHIRT
ヴィンテージアロハシャツにおいて、数多く製作されたチャプスイ柄。その中でも特にインパクトが強く、優れたデザインとして有名なのがハワイアン・ワンダーランド。コレクターからの人気も高く実名での復刻は2度目となる。フラガール、アロハタワー、カメハメハ大王像、ハワイアンクレストなどの人気モチーフに加え、絵柄の中心を流れるバナー(横断幕)には「HAWAIIAN WONDERLAND」の文字が大胆に描かれている。
オリジナルを手掛けたマリヒニ・スポーツウェア社は1952年に設立された老舗で、オーナーのレイモンド・ササキは絵心豊かで、独自のアイデアをデザイナーに伝えて作品を生み出していた。戦時中もガレージでプリント生地を製作しシアーズなどの大手デパートの需要に応え、アロハシャツの発展に貢献した。[SS39272/3万800円]
ヴィンテージの照明器具やテーブルウエア、PEZ、ミールトイ、ソフビドールなど魅惑のアメリカン雑貨に注目せよ!
オーナーである阿部さんが本当に好きなキャラクターを中心にチョイスしたアメトイの品揃え。ヴィンテージのアメリカン雑貨も看板やポスター、マッチブックまで幅広いセレクトとなっている。またパイレックスやファイヤーキングといったテーブルウエアも。この賑やかな光景は実際に店舗で確かめて!
1950年代製フェデラル社のDハンドルマグ “グラマライト”
ファイヤーキングでも同じくグラマライトが存在するが、このフェデラル社のグラマライトの方がラバーコーティングの厚みがあり、丸みを帯びたフォルムの可愛さはもちろん、保温力も高いのでオススメ。ラバーのラメも素敵! 各6980円。
1960~1970年代製ナウガモンスター
米国のビニールレザーブランドであるユニロイヤル社のナウガハイドが、本物の革製品ではなく、合成皮革を使い「動物を虐殺しなくても生産できる、高品位な革」として製品アピールするために誕生したマスコットキャラクター。当時、家具などの製品を購入するともらえたノベルティ。3万9800円。
1980年代製リーバイス社のリベットサインボード
米国のリーバイス社製品を扱う小売店で使用された販促物。ロゴタイプはよく見かけるが、このリベットタイプはなかなかお目にかかれない。ちなみにリベット中央に居るリーバイス社のラグドールが全長約25センチなので、このリベットの巨大なサイズ感がお分かり頂けるだろうか。ASK。
サンサーフ中野喜啓さんをゲストに、アロハ・ミーティングも開催!
ANCHOR取材時は、サンサーフ企画統括を務めるアロハシャツ研究家の中野喜啓さんを招いたアロハシャツ・ミーティングも開催。サンサーフの熱心な県内外のファンとの情報交換、柄選びのアドバイスなど、普段お目に掛かれない中野さんとの交流を楽しんでいた。という訳でサンサーフ愛好家SNAPをどうぞ!
左から順にANCHORオーナー阿部和幸さん・眞美さん・壱太くん・応太くん、サンサーフ中野喜啓さん、加藤雄太さん、三浦宇裕さん。
左から順に石黒利行さん、石井秀俊さん、奥山勝也さん・千歩さん・暖大(ひなた)くん、石名坂悠介さん。
左から順に五十嵐早苗さん(雪国)、剱持漸次郎さん、大井麻奈斗さん、深町光城さん・尾﨑日茉里さん。
左から順に石川博隆さん、小野寺夕奈さん、五十嵐桃花さん・綺来くん、ダーヨシさん。
左から順に佐藤壮一郎さん、今野直樹さん(琴の)、小野寺裕貴さん・秀都くん、角田寛弥さん・徹磨くん。
左から順に松田佳丈さん、佐藤威久斗さん、ルウさん、安在奈恵さん・琴蓮ちゃん、誉くん。
左から順に伴新さん、佐藤友太さん、早坂怜さん、齋藤智一さん。
左から順に山口よしとさん、菅原滉平さん、熊谷智成さん、鈴木孝政さん。
左から順に阿部勝さん、小峯尊雄さん・有子さん、小峯尊城さん、渡邉拳斗さん。
左から順に土岐祐太さん、阿部真輝斗さん、荒井琉希吾さん、石塚崇さん(BORZOI)。
【DATA】
ANCHOR
山形県鶴岡市末広町13-17
12時~18時 毎週水曜休
Instagram @ooanchoroo
※情報は取材当時のものです。
(出典/「Lightning 2024年8月号 Vol.364」)
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