アメリカンヴィンテージと古民家の意外な相性。
「これまで会社としてもプライベートとしても様々な物件を改装してきましたが、古民家は初めての経験。この建物は、何十年も人が住んでいない状態でしたが、その歴史を聞くと地域の人たちがコミュニケーションを取るために使われていた場所でもありました。
そのことを聞いて、解体するのではなく、外観や骨組みはできるだけオリジナルの状態を残しつつ、モダンな空間にリノベーションしようと決めました」
そう語る和歌さんのセカンドハウスは、昭和初期に建てられた母屋と明治時代の蔵がある物件。500坪を超える広大な土地には大きな広場があり、ここは地元の人々憩いの場でもあった。
取材した際は工事中で一部しか撮影できなかったが、アメリカンヴィンテージに精通する和歌さんならではの創意工夫が随所に落とし込まれており、サウナやコンテナハウス、ジャグジーも併設され、これまでにない古民家の新しいカタチになる予感。
別荘だけでなく、1組限定のプライベートヴィラとしても貸し出す予定なので、今後の動向に要注目。敷地内には大のクルマ好きである和歌さんらしい愛車も停まっており、その中でも目を奪われたのが、’74年のファーストイヤーであるジープチェロキー。古民家とアメリカ旧車のマリアージュが実に官能的であった。
古民家にもなじむ、和歌さんの愛用品。
呉服店の蔵だったことから、リノベーションする際に整理をしていると多くの襤褸などが発掘されたそう。これはほんの一部で、日本らしい藍染の生地が多数あった。
もともとヴィンテージショップのバイヤーとして活躍していたので、多くの古着を所有。チャンピオンのリバースウィーブは、ミリタリーものをピックアップ。
まるで使い込まれたヴィンテージのようだが、実はジャクソンマティスの新品。親交のあるデザイナーの渡邊さんは、ヴィンテージを深く理解しており、絶妙なバランス感覚に感銘を受けたそうだ。
ターコイズカラーが好きなので、ロレックスの文字盤を大胆にカスタム。ブレスはブルースカイフォークとサンクの個人別注。
以前はハーレーのナックルヘッドやダイナを所有していたが、これは1982年製のショベルヘッドのFXBスタージスで純正度の高い車両である。
和歌さんがリノベーションを手伝う際に寝泊まりしているのが、1996年製のボナンザ・レイジーデイズ。中にはベッドもあり、モーターホームの正しい使い方を実践している。
(出典/「Lightning2023年3月号 Vol.347」)
Text/S.Sato 佐藤周平 Photo/M.Watanabe 渡辺昌彦 取材協力/(株)からくさ https://karakusa-inc.jp Instagram @ seisukewaka
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