理想の木材を探すなら、頼りにしたい“木のソムリエ”。
「うちには数百種類の木をストックしています。ここまでの種類が揃うところは、そうはないと思いますよ」。そう話すのはティープラスター代表の水口泰基さん。
ティープラスターでは、木材の販売を行うほか、オリジナル家具の製作やリノベーション、設計・施工まで幅広く行うが、ここにあるレアな木材を求めて、材木のプロたちも買いに来るほど。ティープラスターのファクトリー兼ショールームを見て驚いた。そこかしこに材木が置かれ、中には超希少な木材もストックしている。すべて、水口さんが自分の足で日本や世界を回って集めてきたものだ。
「木に対する知識とセンスには自信があります。お客さんの要望を聞けば、どんな木が合うか、どう使えばいいか、的確なアドバイスができますよ。もちろん施工も出来ますし、木材を売ることもできるので、木のことで悩んだら、是非ご相談ください」そう言い切る水口さんは、まさに“木のソムリエ”と言えるだろう。
もともと左官職人という顔を持つ水口さん。仕事で古材などを扱ううちに木の魅力に憑りつかれ、気が付けば、木のプロフェッショナルになっていた。
「例えば木目などは、環境や時代、偶然が作り出すアートなんです。本当に美しい。その木に出会った時に、その木を使った空間のイメージが湧いてくるんですよね。木に囲まれた生活は、幸せだと思います」
木にお悩みのあなた。こんなに木に愛情を注ぐ水口さんに相談に乗ってもらえるなんて、幸せじゃない?
木の特性を生かしたオリジナル家具はいかが?
アフリカの木材「ブビンガ」で作ったテーブル。非常に硬く、赤褐色に輝く。現在では輸入禁止となっている。
木の節目やクラックをレジン(樹脂)で埋めるのもおすすめ。こちらはブラックウォールナットの節目をレジンで埋めたテーブル。
足場材などでよく使われる杉の古材を使ったテーブル。この乾いた感じが人気を呼んでいる。「床材に使ってもカッコいいですよ」。
屋久杉とレジンを組み合わせたテーブル。ティープラスターではこのテーブルにも使われているレジン「エコポキシー」の販売も行う。
木とレジンの組み合わせ方は、それこそ無限。テーブルやドア、オブジェなどにも使える。お手持ちの木を持ち込んで、レジンで加工してもらうことも相談可能。
現在製作途中のベッド。床板に屋久島の地杉を使い、ヘッドボードには屋久杉を使用。「いろんな森に行きましたが、屋久島は別格です。このベッドで寝たら、屋久島のパワーをもらえますよ」と水口さん。
屋久島の地杉を使って製作した棚。ナチュラル系の仕上げが美しい。虫食いの穴をグリーンのレジンで埋め、アクセントに
木の風合いを生かした皿。上の2つがケヤキ科のカイヅカイブキ、下の2つはパイオニアツリーを使用。工芸品のように美しい。
【DATA】
ティープラスター
神奈川県横浜市南区山谷92 番地
TEL045-516-5910
http://t-plaster.com
(出典/「Lightning 2022年10月号 Vol.342」)
Text/T.Ogawa 小川高寛 Photo/S.Kai 甲斐俊一郎
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