新旧インディアンを知る愛好家に訊く、FTR1200の魅力。

インディアンのフラットトラックレーサー、FTR750をベースに公道仕様のモディファイを加え、市販モデルとして昨年デビューしたFTR1200。マイノリティな存在感からか近年、ヴィンテージ市場でも価値が見直されつつあるインディアンだが、現行のFTR1200 もダートレースをルーツに持つスタイリングが大きな注目を集めている。そこで、新旧のインディアンに乗るオーナーに最新モデルの魅力を伺った。

旧くても新しくてもインディアンはマイノリティ。

「トロフィークロージング」代表・江川真樹さん 16年前からヴィンテージインディアンに乗り続け、アメリカのレースにも参戦するスキモノ。TROPHY CLOTHINGでは’50年代以前のアメリカのヴィンテージウエアをベースに、現代の技術でアップデートしたプロダクツを生み出す

「20代の頃から旧車ばかりでしたが近年LAのレースでスーパーフーリガンズのレーサーを見て、初めて現行のインディアンに興味を持ちました」

トロフィークロージングの江川さんは’47年式チーフと’34年式スポーツスカウトを所有するインディアン愛好家。レースで活躍する現行インディアンに影響されてFTR1200Sを手に入れた。

20代の頃から乗り続ける’47年式チーフ。プランジャーサスや ガーダーフォークなど、純正装備を活かしたボバーにカスタム。 日常的に乗るマシンだが現在はエンジンをオーバーホール中

現代のハーレーはツアラーやクルーザーとしての性能を打ち出すモデルがメインを占める中、インディアンがハッキリとレーサーをモチーフとしたモデルを登場させたのは興味深い。見た目だけでなくFTR1200は足まわりやマフラーなど、欧州の高性能パーツを取り入れ性能を磨き上げている。

前オーナーがアメリカの草レースに出ていたヒストリーを持つ ’34年式スポーツスカウト。LAのブラットスタイルで手を加え、 江川さん自身もフラットトラックレースに参戦

「旧くても新しくてもインディアンはマイノリティな存在。レーシーなデザインは旧いインディアンにも共通する要素だと思います」

同じインディアンとは言え、ヴィンテージと現行モデルでは乗り味は全く別物。もちろんどちらが良いというわけではなく、それぞれの楽しみ方がある。

シルエットや装備は’50sまでのインディアンとは全くの別物だが、レースを感じさせ るスタイリングは新旧問わずインディアンのアイデンティティと言える

「アナログなバイクを自分で操作するヴィンテージの楽しさに対して、高性能なFTRは乗ると自分がうまくなった気分になれる(笑)。扱いやすいから街乗りも速いし、長距離は比べ物にならないくらい楽です。これから外装を中心にカスタムして、よりレーシーなスタイリングに仕上げる妄想を膨らめているところです」

レースシーンで培った技術をストリートにフィードバックした「FTR1200S」を拝見!

トラスフレームやモノサスのスイングアームなど、FTR750の面影を色濃く残すスタイリングに、1200㏄のビッグモーターを搭載し、街乗り、クルーザーの両面の性能を兼ね備える。電子メーターやフルアジャスタブルサス、エンジンのモード切替機能は最上グレードのFTR1200Sならではの装備。既にカスタムパーツが豊富に展開されているため、江川さんはFTR750を意識したスタイリングを目指して徐々にカスタムしていく予定だとか。

ストローク幅150㎜の倒立フォークに、ブレンボ製ラジアルマウントのダブルディスクブレーキで高い制動性を確保。

排気量1203㏄のDOHC4バルブ水冷Vツインエンジン。6速ミッションを採用し、低速から高回転域までスムーズに加速する

マフラーはアクラポヴィッチ製のフルチタ ン。高性能で知られるメーカーだが、アッ プマフラーに変更する予定だとか。

江川さんが所属する東京インディアンズのステッカー。ガスタンクに見える部分はカバーで、タンクはシート下に配置される。

【問い合わせ】
インディアンモーターサイクル
https://www.indianmotorcycle.co.jp/

(出典/「Lightning 2020年5月号 Vol.313」)

この記事を書いた人
サカサモト
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サカサモト

アメカジ系動画ディレクター

Lightning、2nd、CLUTCH Magazineの公式YouTubeチャンネル「CLUTCHMAN TV」のディレクター。元Lightning副編集長ということもあり、クルマ、バイク、ミリタリーなど幅広い分野に精通。現在はもっぱら動画作成機材に夢中。ニックネームは、スキンヘッドにヒゲ面をいう「逆さ絵」のような顔に由来する。
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